- 689 名前:現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP [2025/01/26(日) 15:07:26.99 ID:57hfZFiX.net]
- ところで、下記
集合論の形成にみる「直観」の問題 中村大介 学習院大学 科学哲学46−1(2013) ”2 カントールの創造” を見つけたので、貼っておきますね これ 非常に興味深い いま、カントールの原論文に 注釈なしで 読む気もない(おそらく読む能力もない) から、下記はありがたい (参考) www.jstage.jst.go.jp/article/jpssj/46/1/46_53/_pdf 科学哲学46−1(2013) 集合論の形成にみる「直観」の問題 一カヴァイエスの立場から− 中村大介 学習院大学 (抜粋) 2 カントールの創造 2.1 1881年以前 ここでは再構成の出発点を,ゲオルグ・カントールの1872年の論文「三角 級数論の一定理の拡張について」に定める.タイトルから分かる通り,この時 期,カントールはまだ解析学の領域で仕事をしていた.この論文で彼は1870 年に考察した実関数の三角級数展開 f(x) = 1/2a0+(a1 cosx + b1 sinx)+・・・+(an cos nx +bn cosnx) + ・・・ の一意性の問題を,導集合の概念を導入して再考している. 今,あるn次導集合(n∈N)が空集合となるような集合を第(n- 1)種集合 と呼ぶことにすると,カントールは以下が成り立つことを示した.すなわち, 実関数が上の形に三角級数展開されるならば,区間[0,2π]内の,何らかのあ る第k種集合に属する点を除く全てのxに対して,この展開は一意である. ここで注意すべきは,導集合を作る手続きほいまだ有限の範囲にとどまっ ている,ということである.そして,この手続きを有限の範囲を超えて拡張 することが,集合論の形成に大きく貢献することになる.そして,カントー ルはこの時点で既に,この手続きを一般化することの重要性に気がついてい たように見える. この拡張が最初に見られるのはやや時代を空けて2,1879年のことである. この年から1884年まで,彼は「無限線状点集合について」と題された一連 の論文を執筆する.全六部まであるこの論文は,カントールがいかにして解 析学を超出して超限集合論を形成していくか,その経緯を雄弁に語ってくれ る. 1879年に発表されたこの第一部で注目すべきことは,1873-1877 年の間に集中的に検討された「濃度」概念とこの集合の類との関係が考察さ れ始める,ということである.カントールは既にこのとき,自然数全体の集 合の濃度と実数全体の集合(線状連続体)のそれとが異なる,という結果を 得ていた.そこで,集合をボトムアップ式に作りだしていくことで,これら 異なった二つの濃度をもつ集合に至れるかどうかは,彼にとって重要な関心 事であったのである.カントールはこの考察のために,「クラス」と呼ばれる 集合に対する別の区分を導入する.可算集合を全て含むクラスが「第一クラ ス」,連続区間と全単射対応する集合を全て含むクラスが「第二クラス」とさ れる
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