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・2と1-√5i を割り切るB ・3と1+√5i を割り切るC ・3と1-√5i を割り切るD としたA,B,C,Dの特徴づけが、実は、Aならば、2と1+√5iの「最大公約数」にあたるイデアルとして定義できたのである。この「最大公約数」にあたるイデアル<2,1+√5>の定義は、{2*a+(1+√5i)*b|a,b∈R}だった。 集合であるイデアルを、「実体」と考えれば、これはデーデキントが、クンマーでは単に間接的に語られるもの、クロネッカーでは、不定元という記号であったものに実体を与えることに成功したといえる。 注:普通の整数の場合、正整数 x,y の最大公約数は、実は、x*a+y*b (a,b は負の数も含む普通の整数)という形の正整数の最小のものに一致する。この定義は、それに由来している。 実は、このイデアルの考え方は、彼の若き日の尊敬する先輩であった、リーマン、つまり、リーマン面のアイデアの創始者、ベルンハルト・リーマンから継承したものだった。 実は、このイデアルの考えたかに辿り着く、遥か前に、デーデキントは、「切断」という概念を考え出し、クロネッカーが、その存在を否定した、円周率πなどの無理数の概念を基礎づける理論を考え出していた。 それは、後のイデアル論と同じ傾向を持つものだったが、控え目な人物だったデーデキントは、それを、彼の尊敬する先輩リーマンが考え出したものだとしている。 つづく [] - [ここ壊れてます]
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