第一クザン問題は、次のように層コホモロジーの言葉で理解することができる。K を M 上の有理型函数の層として、O を正則函数の層とする。K の大域切断 ? は、層の商である層 K/O の大域切断 φ(?) へ写像される。 この逆の問題が第一クザン問題である。つまり、K/O の大域切断が与えられたときに、これから作られる K の大域切断が存在するか?という問題である。この問題は、写像
H 0 ( M , K ) → φ H 0 ( M , K / O ) . の像を特徴つける問題である。ホモロジーの長完全系列により
H 0 ( M , K ) → φ H 0 ( M , K / O ) → H 1 ( M , O ) は完全であるので、第一クザン問題は、第一ホモロジー群 H1(M,O) が 0 となるときは、常に解くことができる。特に、カルタンの定理 Bにより、M がシュタイン多様体であれば第一クザン問題は常に解ける。
第二クザン問題
第二クザン問題(the second Cousin problem)、もしくは乗法的クザン問題(multiplicative Cousin problem)は、各々の比率が、