- 238 名前:A根の有理式 G(x1,x2,x3)= t= Ax1+Bx2+Cx3で、全ての根の置換で異なる値を取るように、A,B,Cを定める。なお、ここでは、A,B,Cは有理数にしておく*)
2.すると、6つの置換ですべて異なる値を取るから、6次方程式(t-t1)(t-t2)・・・(t-t5)(t-t6)=0を考えれば良い この6次方程式は、一見問題を難しくしているようだが、急がば回れで、6つの置換とt1,t2,・・・,t5,t6 が一対一に対応しているという利点がある 3.また、6次式(t-t1)(t-t2)・・・(t-t5)(t-t6)は、6つの置換で互いに入れ替わるだけだから、対称式なんだ つまり、その係数は元の3次方程式の係数a,b,c,dで表すことができる(対称式の基本定理) 4.結局、6次方程式(t-t1)(t-t2)・・・(t-t5)(t-t6)=0を考える方が、方程式の解法と根の置換との関係が見やすいという利点がある 5.さて、5次方程式で同じことを考える。 ax^5+bx^4+cx^3+dx^2+ex+f=0 と根 x1,x2,x3,x4,x5、根の有理式 G(x1,x2,x3,x4,x5)= t= Ax1+Bx2+Cx3+Dx4+Ex5 を考える 置換の数は120。120次の方程式を考えることになる 6.天才ガロアは、補助方程式の根の添加で、120次の方程式が因数分解できて、それに応じて、5次対称群S5が正規部分群に分解されるという解法を考えた 7.結論は、ご存知の通り、5次方程式つまり120次の方程式は、ベキ根添加では解けないということが導かれるのだ 8.なぜか? それが、ガロア理論だ。ベキ根の有理式添加による因数分解と方程式の群Gが正規部分群の商群に縮小していくことの対応が取れると、ガロアは見抜いた 9.一方、アルチン先生は、「t= Ax1+Bx2+Cx3+Dx4+Ex5って、ベクトル空間の式に似ている」と見抜いた。「体の拡大と群Gの縮小の対応の理論とした方が、数学的センスが良いね」と *)解の公式としては、ラグランジュ分解式 t= x1+ωx2+ω^2x3 を取るのが、計算上一番楽なんだが。有理数にしておくのが理論的にすっきりしている まあ、不正確な記述があるかも知れないが、そんなイメージで、矢ヶ部とかガロア理論を読んでみなさいよ [] - [ここ壊れてます]
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