- 473 名前:名無しさん@ローカルルール変更議論中 mailto:sage [2009/03/01(日) 00:00:01 ID:pB0aCYH3]
- そのころ。
美緒の手が一口食べたところで止まっていることに、ペリーヌは気づく。 どうかしたのかしら? ペリーヌは首をかしげてそれを見つめていた。 すると―― 「食べさしですまないが。やはりお前が食べろ」 と、坂本はペリーヌの前に再びケーキをつき返した。 「で、でも、それは坂本少佐の……」 「かまわん。だって今日は、お前の誕生日の次の日だろう」 美緒は言うと、白い歯をのぞかせる。 「しょ、少佐のお心づかい、恐悦至極の所存です!」 ペリーヌは自分の前に差しだされる皿へと、ピシッと両手をそろえて伸ばした。 勲章の授与でさえ、こうもまごまごしい動作にはならないだろう。 そうしたわけで、ケーキは再びペリーヌの前へと戻ってきた。 が――ふいにペリーヌの手が止まる。 (これをわたくしも少佐に……) (いや、せっかくの少佐のご厚意をそんな……) (いやでも、もともとはわたくしの分のケーキ……) (でも譲渡したわけだから、やはりこれは坂本少佐のケーキ……) ようやくなにかを心に決めるペリーヌ。 皿をしっかり手にとると――それをテーブルの上に置いた。 (だって今日は、わたくしの誕生日の次の日ですもの) ペリーヌはフォークを口元に運んできて――その直前でその手が止まる。 (これはもしや間接……) ペリーヌはすっぽりと、口の奥までフォークを押しこんだ。 縦横無尽な舌の動きに口のなかのケーキはしっかりと咀嚼され、 あとは無機質な金属製のフォークを残すばかりだ。 それでも、ペリーヌはその味を心ゆくまで堪能した。 ――こうして、一部波乱の誕生会は幕を閉じた。 以上、というわけでペリーヌお誕生日おめ! あと関係ないけど、小清水さんのワイフもお誕生日おめ! つか、元のやつの保管庫のナンバーが19て。それでこれが800番台? このスレ絶対おかしい(褒め言葉)。でも、ペリーヌのSSはもっとあったっていいはず。
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