- 333 名前:名無し三等兵 [2007/03/13(火) 03:49:55 ID:I52BhH1B]
- >>330
レーダーのせいで負けた、と言う事の本質を理解している論にはなかなかお目にかかれ ません。 良く、ソロモンでのレーダー射撃が引き合いに出されますが、レーダー射撃の利点は、 初弾から射撃諸元が整っている、という点だけです。確かに大きなアドバンスではあり ますが、複数艦艇での射撃戦の場合、それだけで勝敗が決するというのは大げさな表現 だと思います。砲が実現出来る精度はそれより低いのですから。 レーダーが戦局に最も大きな影響を与えたのは、艦隊航空戦でしょう。迎撃機を上げる 時間的余裕は艦隊防空にとって、かなり決定的要素と思います。 つまり、レーダーが最も大きな影響を与えたのは、早期警戒の部分という事です。 旧日本軍の失敗は、この早期警戒をどのように突破するかでした。確かにチャフなどを 実用していましたが、往事の攻撃手段では効果が限られたものになります。 艦載レーダーの特性を十分に承知していなかったための問題だと思いますが、現代の 最新レーダーでさえ、水上艦に搭載される限り、弱点は有り、それゆえの艦載早期警戒 機なわけですから。 ちなみに、SCレーダーの登場まで、日米のレーダーにそれほど大きな技術的格差はあり ません。安定度などに差がある事は事実ですが、それ自体は慣れでカバーできる範囲で した。また予備の真空管の不足、などと言った話はあまり聞きません。送受信の周波数 が合わないものを、別の機器のものと交換することで両方が使用可能になった、などと いう話はありますが、これは現場で非公式に行われたようで、問題の根源は、日本の 技術レベルよりも、軍の官僚的体質ではないかと思われます。
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