- 323 名前:名無し三等兵 mailto:sage [2007/03/07(水) 01:27:13 ID:???]
- >>317
受信回路構成は全ての機載無線機でそう大きな違いはありません。特に受信部は資料 で見る限り、初期の96式も後期の3式も高周波増幅付きのスーパーヘテロダインで、 また、他座機に使用された機材もほとんど同一の回路です。また使用真空管も高周波 段はソラ、古いものでもUX201などで、それほど製造の難しい球ではないはず。 真空管の動作条件も、受信高周波部は扱う電力が小さいですから、そうそう無理な条件 で動かす必要はありません。 要するに、無線機自体の性能とするならば、全ての機載無線機において、同様な障害が 発生しなければなりませんし、それは多座機での電信運用でも同じです。電信でも、 受信回路は同一で、単に中間周波にBFOをかけて復調しているだけです。 問題のシールドとアースですが、これも相当に疑わしい。まず、飛行機自体がこの当時 すでに完全な金属筐体で、迷走電流が発生しにくい、と言う事があります。また機関部 はバルクヘッドで仕切られていますから、エンジンそのものがシールドされている事に なります。イグニッション側に対策が行われていなかったとしても、基本的に発生する 雑音電流は機関部内部でループします。 問題は、電源回路です。資料が無いので、想像するだけですが、無線用電池と計器用 電源が切り分けられていなかったのでは?という疑いがあります。また、外部音響雑音 への疑いは、空戦時、出力を上げると交信が不可能という記述を良くみますので、それ からの発想です。もっとも、これについては、喉頭マイクなどの詳細な資料がありませ んので、あくまでも疑いでしかありません。 機器等の簡単なスペックはこちらで見られます。 www.yokohamaradiomuseum.com/tenjitop.html
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