- 315 名前:名無し三等兵 [2007/03/04(日) 07:15:34 ID:VMAjdnHt]
- どうも面白いねぇ。戦時中の電子機器の話に戻しましょうね。
通信機器: 地上局、艦載機器では、特に中波、短波における有為の差は資料中からは見いだせな いですね。逆に通信傍受による敵動向分析を日本は多用したようですので、暗号解読 に頼った連合軍側よりも、受信には長けていたように見えます。 航空機搭載無線機器にも特段劣った部分は見えません。戦闘機搭載無線電話の雑音問題 は、これまでの分析に基づく限り、高周波部に関する限り「誇張」であった疑いを拭え ません。現在、この問題は、マイクロフォンからの外部音響雑音ではないか?という 疑いを持っています。ただ残念ながら資料がみつかりません。 レーダー: 日米にレーダーで大きな差ができたのは、多分、44年以降だと思います。 クライストロンを使ったGHz帯レーダーの出現が大きな分岐点ではないかと想像しま す。射撃による機能障害は日米ともに悩まされており、この面での差は顕著ではあり ませんが、復旧に要する時間には大きな差が見られます。システム化の度合いの差と 思います。 VT信管: どうもVT信管を神格化しがちですが、それほど高級な技術を使ったものではありま せん。初期のものは信頼性もそれほど高く無かったようです。アイデアさえあれば 往事の日本の技術レベルでも実現はできたでしょう。実際に、磁気や音響を用いた 同様の試みは日本でもなされて居ます。 ただし、壮絶な格差があるのは技術レベルではなく、量産の部分です。これは往事の 砲弾の製造数と真空管の製造数を比較すれば、説明するまでもなく、理解可能と思い ます。
|
|