- 473 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2018/02/23(金) 01:09:04.46 ID:5BOO7AOc0.net]
- >>466
さてと、ここからが本題だ。 『現代戦争法規論』で述べられている「いつから捕虜とするか」という文章は、足立純夫の解釈であり、 1929年のジュネーブ条約の条文から引用したものではない。(資料1) ハーグ陸戦法規も1929年のジュネーブ条約も、「いつから捕虜とするか」とは条文に明記されては いない。「捕獲国軍隊指揮官の自由裁量」でつまりあるとも規定されていない。 ハーグ陸戦法規も「いつから捕虜とするか」とは条文に明記されていないから、指揮官の自由裁量とも 解釈できる。つまり指揮官が捕虜とみなしたら、捕虜だ。 その捕虜は、政府の権内に属する捕虜(俘虜)だ。現地部隊が捕えた捕虜ではあるが、現地部隊の 権内に属することはない。(資料3) 「いつから捕虜とするか」が明記されたのは、1949年のジュネーブ条約(第3条約)だ。(資料2) ---------------------------------------- (資料1) 「1929年の捕虜条約の規定の解釈では、捕獲した敵要員をいつから捕虜とするかは 捕獲国軍隊指揮官の自由裁量とされていた」 『現代戦争法規論』足立純夫 P188 ※ これは、1929年の捕虜条約の規定に対する足立純夫の解釈であり、条文から引用した ものではない。「いつから捕虜とするかは捕獲国軍隊指揮官の自由裁量」という記述は、 足立純夫自身の解釈であり、条文に規定されているわけではない。条文にそういう意味の 記述もない。 (資料2) 1949年のジュネーブ条約(第3条約) 第五条〔適用の始期及び終期〕 この条約は、第四条に掲げる者に対し、それらの者が敵の権力内に陥った時から最終的に 解放され、且つ、送還される時までの間、適用する。 ※ 足立純夫の解釈では、「敵要員を捕獲した瞬間から最終的にそれらの者が解放送還される 時までの間、捕虜の待遇を与えるよう、その始終期を判然と定めた(第5条第1項)」 としている。 (資料3) ハーグ陸戦法規 第四條 俘虜ハ、敵ノ政府ノ權内ニ屬シ、之ヲ捕ヘタル個人又ハ部隊ノ權内ニ屬スルコトナシ。 ※ 俘虜は敵の政府の管理下に置かれるのであって、これを捕らえた部隊や個人に管理されては ならない、とういうこと。
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