- 299 名前:名無し象は鼻がウナギだ! [2011/02/06(日) 23:08:56 0]
- >>298
「馬鹿」にしろ「矢張り」にしろ、音を元にした宛字ともとれる。 「譯」の正字の「譯」は、「わけ」といふ字義が元から無い事も當然だが、「やくす」と字義しかない。 本來大和詞の「わけ」とは、文語の「わく」の連用形が名詞化した物。 物事を「わけて(分析して)」說く事は、理由や由來を說明する事だから、理由や由來を「わけ」と云ふ。 だから「わく」の自動形「わかる」が其の儘「理解出來る」といふ意になる。 詰り「わけ」とは、分析乃至剖析の意の字であればどの字を當てゝも問題は無い。 だからこそ「分」、「判」、「別」、「理」の例が夫々存在するが、其の中に、分析乃至剖析の意を持たぬ「譯(譯)」が入る事は本來有得ない。 「訣」は、訣別及び永訣の意味であるから「わかれ」の意味に入れられる。 「もうしわけなし(申訣無し)」とは、「分解して云ふ」といふ意味であるから、「訣」は「わけ」に含まれる。 抑「譯」とは、「譯」の手書の略字であるから、「譯」といふ活字其の物は存在しない。 手書の「譯」が、「訣」の字に似てゐる爲に、何時の間にかすり替つた。 因みに戰前の辭書である「言海」では、聢と「訣」となつてゐる。
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