- 286 名前:(・∀・) [04/03/12 22:26 ID:/B2cJVxR]
- >>282
大気圏外の物体が地表に落ちないようにするには、 その高度の軌道速度を与えて「軌道に乗せる」という方法しかない。 軌道速度というのは、高度が上だと比較的遅く、 高度3万6000kmでは一日一回転で済む (自転している地球の表面に対して相対的に停止)んだけど、 高度が下になればなるほど大きな速度が必要で、 地表近辺では秒速7.8km(マッハ24)もの速度が必要になる。 コンコルドでもマッハ2.2とかだから、その10倍以上とは掛け離れた速度だ。 でも、低軌道よりも上の、もっと軌道速度の遅い高度からワイヤーを垂らして、 宇宙船を釣ることにすれば、必要な速度が小さくて済むんじゃないか―― というのがスカイフックの根本アイデア。 例えば、高度7500kmの軌道から釣るとしたら、 宇宙船は弾道軌道の頂点で秒速2km(マッハ6)出しさえすればワイヤーと同期できる。 ロケットというのは、燃料を打ち上げるための燃料が質量の大半を占めており、 いかにも不効率なシステムだけど、マッハ6くらいなら効率の良い加速方式が使えるし、 7500kmくらいなら既存技術でもワイヤーを作れるかもしれない。 ……というのがスカイフックの発想。 「既存技術の範囲内で可能になるよう、みなさん少しづつ妥協しましょう」ということ。 これを<ちゃんと>理解したら判るように、スカイフックでロケットを捕まえる高度は、 大気圏上端か低軌道下端じゃないと意味をなさないんだよ。 高度30000kmまで到達できるんだったら、 そこでスカイフックを使っても、別に何の節約にもならないわけ。
|

|