- 252 名前:エッジ前哨戦【43】 ◆BLWP4Wh4Oo mailto:sage [2006/03/05(日) 16:01:16 ID:4S9toHaY0]
- 「何を話してたんだ?」
「うん、少しね。」 「余計なこと、言ってんじゃねーぞ。」 バレットはキーを回し、エンジンをかける。 「父ちゃん、ティファとお話出来ないの?」 マリンは不満そうだ。 「いいかぁ、マリン。アイツらはああやってすぐ飛び出しちまう。 飛び出しちまうもんはしょうがねぇ。 だがな、飛び出しても帰って来るのは、マリンやデンゼルが居るからだ。」 「でも…待つのは嫌い。」 沈んだ声だ。 マリンは隣に座るナナキの頭を抱き寄せ、柔らかい毛に顔を埋める。 バレットは慎重にアクセルを踏む。 後ろで眠るデンゼルや大勢の避難民を思っての事だ。 「待つ方が、飛び出してくよりキツいからな。 だがな、待ってやれ。そうでなきゃあいつら、どこへ行っちまうか分かんねーぞ。 まったく、子供におんぶされてるなんざ、情けねぇやつらだ。」 乱暴な言い方に、マリンはくすりと笑う。 「そうなの!マリンがついてなきゃ、ティファもクラウドもダメなの!」 バレットは目を細めて愛娘の顔を見て、 「まったくだ!」 そうして、また豪快に笑うのだった。
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