- 851 名前:ろず ◆CW6LlqZOVU mailto:sage [2007/01/31(水) 00:38:45 ID:???]
- >>850
シンジの体は自分とはまるでつくりが違い、同年齢の同性とは思えない程か細い。少しでも力を入れてしまえば折れてしまいそうだ。 トウジは愛おしむように優しく抱き締めた。 「怖がらんでええ。なぁ…シンジは、ワイの事嫌いなんか?」 「ち、違う…!」 「…ほんまやな?」 シンジはトウジの目を真っ直ぐ見たまま頷く。それはシンジからの告白でもあった。 「ほんなら…!」 「でも…、付き合えない」 トウジの言葉を遮るようにシンジが言った。トウジは理解不能といった顔でシンジを凝視している。シンジはトウジから少し身を離した。 「だって…普通おかしいよ……男同士、だなんて…。こんなの…誰も許してくれない、祝ってもくれない、結ばれもしない…」 シンジの声が段々と震えてくる。シンジは何かツラさを訴えるようにトウジのジャージの袖をぎゅっと握った。 「どうせ…みんな、軽蔑する……そうしたら…っそ、した…ら、トウジっ…に迷惑…かかっ…ちゃ、うよぉ…!」 「お前…そないな事、気にしとったんか?」 「な…っ!そんな事って、ひど…」 「ええんや、例え軽蔑されようが批判くらおうが」 シンジ、好きなんはお前だけや。トウジのその一言がシンジの心に深く響いた。 トウジは自分のジャージの袖で涙を拭いてやると、シンジの涙を吸うように瞼に口付けた。それからトウジの唇は頬へ移り、次にシンジの唇へ移った。それは段々と深く求め合うような物に変わっていく。
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