- 281 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [2006/07/14(金) 00:12:56 ID:???]
- >>280
そ〜っと持っているマンガをずらしてトウジを見る。 ……顔が見えない。 トウジの顔の前にあるマンガが邪魔だ。 トウジは単純なようで、実はよくわからない。僕があまり聞かないのもあるけど、自分の気持ちを話さないから。 笑ったり怒ったり、感情表現はすごく豊かなのに、何を思ってそうしてるのか、本当のところは知らないんだ。 どうして僕なんかと付き合ってるのかを聞いた時も、結局茶化して教えてくれなかったし。 男はそないなこと喋らんもんや、と言っていたけど、ほんとにそれだけなのかな…それもわからない。 ジッと見つめる視線を知ってか知らずか、トウジはゆっくりパラ、パラとマンガのページをめくっている。 大丈夫。今日はきっと…大丈夫。 その言葉を何度も繰り返す。 自分でもそれが単なる願望だと分かっているけど…。 「トウジ………しよっか…。」
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