- 212 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [2006/06/30(金) 01:57:41 ID:???]
- >>208
「シンジは何も言わないからなぁ」 また唐突にケンスケが口を開く。 「え?」 「一人で抱えこんじゃってさ、よくないぜそういうの」 自分でも分かっていながら、よくないなんて言われるとドキッとしてしまう。 「同じ三バカなのに水臭いじゃん。それともアレ?自分だけバカじゃないと思ってるわけ?」 「そ、そんなんじゃないよ!」 「ジョーダン、ジョーダン。まぁ話したくなったらいつでも聞くぜ…なんだったら今でもいいけど」 「え………ぅ……ごめん…いい…あ、でもありがとう」 「…やっぱシンジはシンジだよなぁ」 くるりとこっちを向いたケンスケが笑っている。 本当におかしそうなその笑顔に、思わずつられて笑ってしまった。 自暴自棄になっていたとはいえ、こんな良い友達をなぐさみものにしようとしたなんて… ひとしきり笑ったあと、恥ずかしさで胸が一杯になる。 「ありがとう…おやすみ、ケンスケ」 「ん、おやすみ」 やっぱり眠れない気がしたけれども、ケンスケに背を向けて目をつぶる。
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