>>886 ちょっと誤解を招く表現でしたかね。 「『not to do』という基準を満たすにはあまりに〜だ」 というのは、「文意」(いいたいこと)の話ではなく、論理構造の話です。 やはり「文意」は前後関係で決まるものだと思います(おそらくは『700選』の訳例の通りだと思いますけど)。 もちろん「too-toとtoo- not toは構文が違います」なんて言いません。
>という理解でいいのかな? 誤解です。伝わったでしょうか?
ということで、例文398の説明を以下のように訂正させてください。 【誤】 「too...not to do」は、「『not to do』という基準を満たすにはあまりに〜だ」となります(例文3の説明参照)。 【正】 「too...not to do」は、「『not to do』という基準を満たすにはあまりに〜だ」という論理構造なります (例文3の説明参照)。
>>887 混乱させてしまったみたいですね。すいません。 一応、構造を説明すると、 it / is / not / <that you are not to pass the test>. (文型:S V A) it は形式主語で、真主語はthat節です。 「『you are not to pass the test』ではない」ということです。 論理構造として文否定を示す表記なんですが、わかりにくければスルーしてください。 (ほんとは「It is not so that you are not to pass the test.」とした方が正確です)
「§293 原因・理由の副詞節を導く接続詞、[2] that, now that, seeing that の用法、(1) that」 【1】 〈(It is) not that …〉 「…というわけではない」の意味で慣用的に用いる。 It's not that he needs the money.(彼がお金を必要としているというわけではない)
>>890 107 till now の till は「継続する動作・状態の終点」を示します。 busy という状態が継続しているのですから [A visitor]=S [has kept]=V [me]=O [busy (till now)]=C となります。
108 by the day after tomorrow の by は「動作・状態が完了する期限」を示します。 done には「終える」という完結性の意味が含まれているので [I]=S [must get]=V [my work]=O [done (by the day after tomorrow)]=C となります。
【1】参考になりそうな解説 薬袋善郎『英語リーディング教本』(p.107) She had her piano tuned yesterday. 「yesterday」を「had」にかかると説明。 山口俊治『総合英文読解ゼミ』(p.70) He kept me waiting for a long time. 「waiting for a long time」を目的格補語として説明。 伊藤和夫『英文解釈教室 入門編』(別冊 p.17) He has kept me waiting so long. すぐ下に「cf. I was waiting so long」と併記。
たとえば『英文解釈教室』(p.212)は次の例文で説明しています。 (1) Man in general doesn't appreciate what he has until he is deprived of it. (「until...it」は主文自体のパーツ) (2) He has a large collection of records which he plays whenever he can take the time. (「whenever...time」は which節内のパーツ)
【3】例文107はどちらか? (1):A visitor has kept 【me busy】 till now. (2):A visitor has kept 【me busy till now】.
(1)だとすると「till now」を文頭にだすことができる→ ○ Till now, A visitor has kept me busy. (2)だとすると「O+C」の部分で独立文をつくることができる→ ○ I am [have been] busy till now.
で、両方とも成立するので「どっちにかかるかわかりにくい」という事態になるんだと思います。
【結論】どっちでもいいんじゃないでしょうか。ただし、俺はネクサスを重視したい。
【補足】「till now」が「busy」を修飾する? 修飾するというのではなく、ネクサスの一部だと考えれば問題ないと思います。 ちなみに、『英語語法大事典 第1巻』(p.1104)は、He was busy when I called on him. という文で、 「when I called on him」を「be+形容詞」または「主文全体」にかかると説明し、 「be だけにかかる」と考えるのを誤りとしています。
402.(現在分詞:分詞構文−付帯状況) S / sat / M2((for a long time)), / M2. (文型:S V)
cf. He / listens / A((to O)). (文型:S V A)
分詞句が副詞的に用いられている場合を「分詞構文」と呼びます (分詞の副詞用法と呼んでも良いと思いますが、副詞要素とも言い切れないので微妙です。下記参照)。 「接続詞を使わなくてもわかるでしょ」ってときに使う、と考えておきましょう。基本的に文語表現です。 内容的には、「時(同時/順序)」「原因・理由」「付帯状況」を表します(and や as と同じ感じです)。 「譲歩」「条件」を表すこともありますが、たいていの場合、 「譲歩」を表すときは、主文に still があり(というか、still があるから譲歩に感じられる) 「条件」を表すときは、主文に will などがあります(例文306参照)。 なお、状態動詞の現在分詞による分詞構文(とくに being...)は、通常「原因・理由」を表します(『PEU』§411-[3]) 該当箇所: 「§239 分詞構文の形、[1] 現在分詞と過去分詞の分詞構文、(1) 現在分詞を用いたもの」 「§240 分詞構文の表す意味、(3) 付帯状況」 「§241 分詞構文の位置、(3) 付帯状況を表す場合」
分詞構文を、主格補語の叙述用法ととらえる考え方もあります(『言語学の専門家が教える新しい英文法』p.247) (主語の様態を叙述する主格補語は、文型と無関係に添えることができます。例文7参照) この点に関連し、たまに「カンマがあると分詞構文、カンマがないときは形容詞用法(叙述用法)」 といった誤解をたまにみかけますが、カンマの有無は関係がありません。 Beneath each sentence you will see four words or phrases, marked (A), (B), (C), and (D).(TOEFLの設問です) 関係詞の制限用法/非制限用法に対応させて考えるのも良いかもしれません(『英文法詳解』 p.419)。 参考: 「§235 分詞の限定用法と叙述用法、[2] 分詞の叙述用法、(1) 自動詞の主格補語になる分詞」
He looked {upon any time ←([not spent(pp)] in study)} {as ((so much)→ lost)→ time}
He looked (up)on any time. any timeに関して眺めた。 He looked as lost time. lost timeだと見た。 ってこった。 考えるって言っても外見や表面上表れてるものを見てこうだ、実際のところも(内実も)そうなんだろうと 判断する意味の考えるみなす。
>これのnotはどういう役割を持っているのでしょうか。 any time that was not spent in studyみたいなもんだ。
might(および conceivably)が話し手の判断をあらわすことから、例文405の文章になったと考えられます。 つまり、Though I accept..., I think that he... という意識で言っているのだと思います。 出典は小説の会話文なので、ベントリーは意図的に書いと考えられます。
Admitting what you say, I still think you are wrong. 【訳例】君の言っていることは認めるが、それでもやはり君が間違っていると思う。
M2, / S / ((still)) think / <(that) s v c>. (文型:S V O) cf. I / admit / <what you say>. (文型:S V O) 該当箇所: 「§240 分詞構文の表す意味、(5) 譲歩」 「§241 分詞構文の位置、(4) 条件・譲歩を表す場合」
>>935 ニュアンスというより、形式面での違いが大きい気がします。 補語に名詞がくるときは to be がつくのが普通、形容詞なら省略される、といったことだと思います。
・名詞が補語のときは to be つきが普通(『G3』proveの項) ・名詞が補語のときに to be を省略するのはイギリス英語(安藤 p.52) ・「〜であることがわかる」の prove は、to不定詞を用いるのが普通。 「§221 〈seem to 〜〉 と 〈be to 〜〉、[1] 〈seem to 〜〉、(3) 類似の構文をとることができる動詞」
たぶん、名詞だと補語か目的語かわかりにくくなるから、といった理由だと思います。 「look C」「look to be C」「look like O」なんかもそんな感じですよね。
>>944 「might+完了形」も「could+完了形」も、過去の推量を表す場合は、 「It is possible that <過去の事柄>」という意味になります。 肯定文ではほとんど差がないと言ってよいと思います。
『実例英文法』§134B 「could+完了不定詞」はどんな動詞の場合にでも、 (可能性の)「may/might+完了不定詞」の代わりに使うことができる。 He may/might/could have heard it from Jack.(=Perhaps he heard it from Jack.) (ジャックから聞いたのかもしれない) 『安藤』p.332-333 The letter could have got lost in the post. (手紙は郵送中に紛失したのかもしれない) She might have been killed after her visit, not before. (もしかしたら、彼女は訪問の前ではなく、後から殺されたのかもしれない)
>He may/might/could have heard it from Jack.(=Perhaps he heard it from Jack.) 伝わった内容は結果的に同じだけど、伝えたいことはそれぞれ違いますよ。
couldは、状況から聞いた可能性も捨てきれないと述べている対して may/mightは、そんなもん聞いてる(場合によっては逆)に決まってるだろボケっていう話し手の理解の上で 聞いてる人に対面関係を崩さずに察してもらうように 可能性を捨てきれないって表現で断定を避けてるんだと思いますけど。 >The letter could have got lost in the post. こっちは手紙がどこでなくなったか考えてる。 The letter may have got lost in the post. こっちは紛失した相手を慰めたり、本人なら自分の所為じゃないよ知らないよってはぐらかしてる。
>>955 なかなか興味深い区分ですね。 調べてもそういった説明は見当たりませんでしたが、これから意識して読んでみようと思います。 ただ、>>955の区分と 「殺していたかもしれない」=might still conceivably have killed(>>939) 「殺したのかもしれない」=could still conceivably have killed(>>944) という訳語の選択が、どうつながるのかよくわかりません。
>やはり勝手さんでもmayとcanの感触の違いを区別してないわけですか 「感触」と言われると自信ありませんが、一応、may と can は区別してるつもりです。 ただし、「推量」(認識的用法)に関しては、can と could の区別の方が重要だと考えています。 ・can:理論的可能性/一般的可能性 ・may/might/could:現実的可能性/特定的可能性 (『英語助動詞の語法』p.16。澤田治美『モダリティ』p.226。ttp://www.kct.ne.jp/~takaie/auxiliary.doc 参照)
「推量の could+完了形」を、can から理解しようとすると誤解が生じるのではないでしょうか。 (「can+完了形」は、肯定文では過去の推量を表せません。江川 p.310) 『モダリティ』(p.90)には、 could が「現在の認識的可能性」(=話し手の現在の推量)を表す場合には、could と might は交代可能である、 と記されており、 『英語の使い方』(p.62)には、 may と can の間にある現実的可能性と一般的可能性の差は過去形からは消失し、 may は might、could のいずれによっても言い換えることができる、 と記されています。 やはり、個人的には、「推量」を表す場合の may/might/could は区別しなくても問題ないと考えます。
>>972 ん〜、その区分は面白くありませんね。>>955みたいな語用論的な違いがあると面白いんですけど。 やっぱり、推量の could を can から理解しようとすると、誤解が増すだけだと思います。 (事象や仮説じゃなくて、命題ですね)
413.(補語ではじまる分詞構文:形容詞) M2, / S / had / O {←enough ((to v o))}. (文型:S V O)
cf. He / is / {old} and {((physically)) handicapped}. (文型:S V C)
enough を形容詞で使う場合、今の英語では、名詞の前に置くのが普通だと思います(例文392参照)。 ・例外(1):time enough to do の形は、今でもわりとよく使われる。 ・例外(2):be fool/man/child enough to do のパターンは、enough を前に置くことはできない。 該当箇所: 「§128 不定の数量を表すその他の形容詞、[1] enough の用法」
414.(補語ではじまる分詞構文:名詞) M2, / he / ((never)) speaks / M2((unless s v x)). (文型:S V)
cf. He / is / <a {strange→} fellow>. (文型:S V C)
unless節内は、S / is / spoken to (文型:S V C)(受動態) (句動詞の受動態については、例文292-294参照)
415.(独立分詞構文:意味上の主語+現在分詞) M2, / S / did not understand / O. (文型:S V O)
cf. Their conversation / is / A((in O)). (文型:S V A)
「分詞の意味上の主語」と「主文の主語」が一致しない場合、 「分詞の意味上の主語」を分詞の前につけます。この形を「独立分詞構文」と呼びます。 (形式的な主語である it や there も独立分詞構文の主語になれます) かなりの文語表現で、今では慣用的な表現以外ではほとんど使わず、使うとしても、 「分詞の意味上の主語」が「主文の主語」の一部分となっているのが普通です(例文416-420)。 なお、独立分詞構文はラテン語の模倣だそうです(江川 p.348)。 該当箇所: 「§242 独立分詞構文」
慣用的な独立分詞構文の例: Weather permitting,(天気が大丈夫なら) Such [This] being the case,(こういうわけで) Other things being equal,(ほかの条件が同じならば) All things considered,(あらゆること考慮すると)
416.(独立分詞構文:意味上の主語+現在分詞) There / are / S / travelling ((around O)), / M2. (文型:There V S C)(there構文)
cf. The earth / is / one of the nine planets. (文型:S V C)
「There+be動詞+主語+現在分詞」の形については、例文191参照。 cf. Nine planets / are travelling / A((around O)). (文型:S V A)
>>978 「形容詞用法と解釈する」っていうのは、現在分詞の後置修飾による限定用法と解釈するいうことでしょうか? (The man standing [who is standing] over there(あそこに立っている人)というやつです) そういう意味でしたら、やっぱり止めておいた方が良いと思います。
there構文だと主格の関係代名詞を省略できる、ってのも、 「There+be動詞+【ほとんど文】」という意識によるんじゃないかな、と思ったりしてます。 参考: 「§306 関係代名詞の省略、[2] 主格の場合、(2) There is[was],Here is[was]に続く場合」
>>981 「ネクサスまで高める」というのがよくわかりませんが、 there構文の構造は、「S V O C」の「O+C」と同様、ネクサス(小節)として分析されます(安藤 p.762)。 ただ、学習者にとって混乱をもたらす説明であるなら、説明の仕方を改めますので、 こういった場合に「意味を取り損なう」可能性がある、という例があれば是非教えてください。