- 37 名前:名無す [2010/10/05(火) 08:42:01 ID:lhhFXa1d]
- >>36
例えば京阪神だと、二拍名詞四類と五類のアクセントの区別が1960年代生まれ以下の世代で失われつつあることがよく知られている。 東京で単独で高低、助詞付きで高低(低)と発音される語彙として、 「青・赤・秋・朝・汗・後・雨・息・板・糸・海・影・傘・数・肩・鎌・今日・蜘蛛・今朝・黒・声・猿・汁・白・筋・空・縦・種・鶴・中・鍋・箸・肌・針・春・船・前・松・窓・夜」 などの単語がある。ところがこれは、本来の京阪式アクセントだと2つのグループに分かれる。 一つは四類で、単独で低高、助詞付きで低低(高)と発音される語。 「後・息・板・糸・海・数・肩・鎌・今日・今朝・汁・筋・外・空・種・中・箸・肌・針・船・松」など。 もう一つは五類で、単独で低降、助詞付きで低降(低)か低高(低)と発音される語。 「青・赤・秋・朝・汗・雨・影・蜘蛛・黒・声・猿・白・縦・鍋・春・前・窓・夜」など。 ところが1960年代生以下(すなわち言語形成期からテレビがあった世代)では、これが単独で低高、助詞付きで低高(低)に統合しつつあることが知られている。 これは、東京式アクセントの干渉により生まれた中間型のアクセントで、東京式アクセントから単純な変換で京阪式を導けるようにしたもの。 四類と五類の区別は京阪式系(垂井式も含む)アクセントと東京式系を区別する大きな特徴だったので、若い世代は京阪式らしさの一つを失ったことになる。 阪神間で一番早く、京都で少し遅れ、今では近畿周辺や四国の京阪式地域にも及びつつあるらしい。 他にも、東京式から単純な変換をするだけで京阪式の形にしようとする変化が起きてきている。 例えば「人」は、京阪式では高低(低)だが、東京では例外的に低高(高)の平板型になっている(本来は低高(低)の尾高型)。 ところが、京阪神の若い世代では、東京アクセントから逆に影響を受けて、高高(高)で言うようになってきている。「あれ」も同じ。
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