- 85 名前:83 [2009/12/15(火) 18:47:41 ID:uqO5xvV8]
- >>84
ソナタ形式自体は、ハイドンが完璧に完成させてしまいました。90番以降のハイドンの後期交響曲を聴くとそれが良く分かります。 (もし未だ聴いていなかったら、ぜひ聴いてみて下さい) ベートーヴェンが行ったのは、ハイドンが完成させたソナタ形式をぶち壊し自分なりのオリジナリティを確立することでした。 それが展開部の拡大、終結部の引き伸ばし、そして非音楽的な劇的要素の導入だったわけです。 しかも劇的要素の内容を「暗から明へ」、つまり苦難を克服し勝利にいたるという分かりやすいプログラムにしたわけです。 これが、当時の新しい音楽ファンだった市民階級に大うけしたのです。ベートーヴェンは当時の先鋭的作曲家だったんですよ。 と言うわけで、その後の作曲家はベートーヴェンを意識せざる得なくなり、自分の作品のオリジナリティを出す事が重要に なったわけです。最後に一つだけ、プロコフィエフは「古典交響曲」と言う作品でハイドンの交響曲をパロディにしています。 これは、ソナタ形式をいじり回しハイドンとは似ても似付かぬ形にしてしまった後期ロマン派をからかったのです。
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