- 328 名前:この名無しがすごい! mailto:sage [2017/10/30(月) 07:55:56.76 ID:/ynHrrnX.net]
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使用お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』 ※ホラー風味、グロ風味描写あり 注意 【異常者】 「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」 オレはその女たちを見た瞬間、ヤバイと確信した。 いや、真夜中に自動販売機にへばり付く女たちを見れば、誰もが思うだろう。 ヤバイ場面に遭遇したと。 「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」 足早に駆け抜けよう。大して広くもない一本道。オレの家までは走れば五分もかからない。それが一番の方法なはずだ。 こんなことなら、ちょっと腹が減ったくらいでコンビニなんて行くんじゃなかった。 だが後悔しても遅いのはわかってる。 ゆっくり、まずはゆっくりと近付いて、ある程度近付いたら、全力で走ろう。 「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」 なんなんだ。さっきからこの声はなんなんだ。 女たちが言っているのはわかるが、何を言ってるんだ。 いや、考えるな。何も考えず無心で歩いて、もうちょっと歩いたら全力で走るんだ。 あと八歩、いや五歩進んだら全力で走るんだ。 「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」 あと四歩。 女たちの髪は長いが、乱れきっている。手入れしていないのが丸わかりだ。 「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」 あと三歩。 服装はまちまち、だけど四人とも薄汚れている。靴もなく裸足だ。 「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」 あと二歩。 ……顔は見えないが、泣いてるのか? もう喉が枯れているのか、随分と低く聞こえる。 あれ……そういえばこの自販機って。 「事件があった場所」 「――――」「――――」「――――」「――――」 声が止まった。オレはヤバイと確信した。あと何歩なんて言ってられない。本気で足に力を込めた。 走り出す。後ろから、裸足で走るときの独特の音が聞こえてきた気がした。 振り向いてなんていられない。全力で走る。 ――あの自販機で、高校生の男が見つかったのは半年前の事だ。 体はバラバラにされ、あるいは挽肉のようにグチャグチャに潰され、細かくなった肉片は受け取り口に全て詰め込まれていた。 どれだけ悪趣味なのか、目玉はくり抜かれ、釣り銭口に入れられてたそうだ。 確か、あの子どもには母親と三人の姉がいたってニュースで―― 「ぁぁぁああああああ!! ああああぁぁぁあああああ!!」
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