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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第9章【クロスSS】
- 1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/01/18(月) 22:59:27 ID:CHoeox9P]
- ●前スレ
changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1258165027/l50 ●初代スレ マブラヴ オルタネイティヴにゲッターロボが来たら game13.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1181725106/l50 ●2代目スレ ゲッター線が他作品に出張するようです。 schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1216866614/l50 ●3代目スレ ゲッター線が他作品に出張!! ゲッター2 schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1223820400/l50 ●4代目スレ 【虚無戦記】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッター3【魔獣戦線】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1231600805/l50 ●5代目スレ 【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1236597306/l50 ●6代目スレ 【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第5章【クロスSS】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1242467419/l50 ●7代目スレ 【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第6章【クロスSS】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1244191546/ ●8代目スレ 【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第7章【クロスSS】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1244635644/ ●9代目スレ 【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第8章【クロスSS】 changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1250066623/ ●保管庫 ゲッタークロスオーバーSS倉庫 wikiwiki.jp/gettercross/
- 301 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2010/02/10(水) 17:24:03 ID:egfWYZiM]
- ふと石川賢作品と菊地秀行作品のクロスを妄想したがあまりにも危険な科学反応が予想されるので断念した。
相性はいいと思うのだがバイオレンスがとめどもなくエスカレートしてエライことになりそう……。 とりあえず岩鬼正造の親分が魔界都市で組を作り、その相棒と言える竜馬が空手道場を開き、隼人が区政に進出し、弁慶が寺をひらくという配置ですが。 この4人なら<新宿>でも十分にやっていけると思うのですが。
- 302 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 19:02:17 ID:N3SjMM6W]
- >>283
かませになるということよりも、マジンガーZの最終回みたいに 前作主人公が倒せない強敵を新主人公が倒すというのが今までのかませ方だったのに 新主人公を歴代ライダーを直接的にぶっ殺すとか、説教。 主人公の性格、話が悪い意味で無茶苦茶、続きは映画で 辺りに反感を覚える人がいたんだろ まあ、その続きは特撮板の本スレかアンチスレで
- 303 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 19:47:50 ID:4JxNjksH]
- 変態みたいにタフだけど彼らにも心があるのよ
- 304 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 19:55:09 ID:bcIzHX9a]
- >>301
吸血鬼ハンターDの世界で旅の僧として各地を廻る弁慶 そのうち法力の才能に目覚めそうだ
- 305 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2010/02/10(水) 21:52:19 ID:egfWYZiM]
- >>304
それで虚無戦記や真説・魔獣戦線とクロスしてしまうんですねわかります。 といかこの二つとクロスさせれば菊地作品はどうしてああいうふうになったかすんなり説明がついてしまうから困る。 それに石川キャラは不老不死になってもガハハハ!!といって笑いながら永遠に戦争しても平気そうな連中が多いからあるいみ精神面では菊地作品よりもタフかも……。 能力面でも「ドワオ!!」でなんとか押し切りそうで困る。
- 306 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 22:23:03 ID:bcIzHX9a]
- 菊池作品には人外やサイボーグが豊富だから違和感が無いなw
スケールも匹敵するものがあるし
- 307 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2010/02/10(水) 22:28:01 ID:egfWYZiM]
- >>306
石川作品と菊地作品は主人公の性格が正反対のものが多いから逆にバディものSSが成り立つと思う。 正造&せつら、D&竜馬とか慎一&誰がいいかな……駄目だ敵のほうが不幸だ。
- 308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 22:35:09 ID:bcIzHX9a]
- >>307
メフィストとかどうよ?>>慎一 科学者というか医者だけどそういう連中とよく絡むから割といいかもしれない
- 309 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 22:39:57 ID:KMF3DVpj]
- このスレでみんなドワオドワオ言ってるのでドワオを探して漫画を読むものの、実際にはドワ!の方が遙かに多い件
- 310 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 22:41:09 ID:XGZSt8Fv]
- ドワオの方が語感がいいじゃないか
- 311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 22:52:01 ID:bcIzHX9a]
- 他にはボボ…とかギャオンとかぎゃん!っていうのもよく見かけるな
- 312 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 23:44:28 ID:w78cifur]
- >>308
慎一が性的な意味で危ない
- 313 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/10(水) 23:53:00 ID:bcIzHX9a]
- >>312
そういやそっちの心配もあったなww
- 314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 17:09:16 ID:i53vvEGS]
- 美女丸と組ませた方がいいんじゃないか
- 315 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 19:16:38 ID:6v8iDoIW]
- ホモで悪いかぁ〜!!って叫びながらミュータント化してる893や
魔術師を切り刻むのかな
- 316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 20:27:44 ID:deYDRmWG]
- ゲッター×恋空
- 317 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 20:40:33 ID:6v8iDoIW]
- リアル鬼ごっこならいじり甲斐がありそうだな
ランニング状態でサミングをやめたとか 延々と続く長い戦路とか
- 318 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 21:26:56 ID:i53vvEGS]
- 少年少女達には石川作品はウケねーかな、やっぱ
- 319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 21:36:12 ID:rAsYabuq]
- いや、極道兵器とか受けたよ。割と
- 320 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 21:46:18 ID:XEmTEK4u]
- てか、石川賢最高傑作は極道兵器
異論は認める
- 321 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 22:11:39 ID:ff4jaPef]
- どんな状況下でもポジティブな暴走を続けるキャラって
石川作品ではあんまり多くないのに「石川キャラのテンプレ」に加わってしまっているのは 極道兵器のインパクトが強すぎるからだろうしなぁ 実際傑作なのは確かだよ
- 322 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 22:27:21 ID:r6D/xbas]
- 戦争と麻雀をミックスしたまったく新しいバトル漫画
ラスボスが聖人で最終的に地球を真っ二つなバトル漫画 そして、その悉くを打ち切りにされているッ! どんな状況下でもポジティブに暴走を続けているのは石川賢本人だッ!! 暴走して無くても暴走しているように見えてしまうのは、作者本人からにじみ出ているからである
- 323 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 22:30:57 ID:u73IxjXI]
- 打ち切れでもめげないハートを持つ作者の生み出すキャラだ
心臓が親父の脛並みに毛深いだろうな
- 324 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2010/02/11(木) 23:00:11 ID:jFjHksa9]
- >>321
精神面では極道兵器が最強でしょう。 前述の菊地作品とのクロスでも正造なら菊地作品の主人公たちがかなりの割合で取り付かれている「生きることにつかれた」という衝動とはまるで無縁だと思う。 それこそ永遠に「ガハハハ!!戦争じゃいーーーー」と笑いながら永遠に戦い続ける気がする。
- 325 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 23:10:01 ID:i53vvEGS]
- 永遠の闘争ということで、死都ロンドンに将造乱入
岩鬼組vs「最後の大隊」
- 326 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/11(木) 23:57:53 ID:6v8iDoIW]
- 石川キャラの凄いとこは自分が絶望の淵に立たされているような状況から
相手を絶望に導くとこだな それと生きることに疲れるどころか息切れ一つ起こさない、正に進化する兵器というか 怪物エネルギー体というかなんというか
- 327 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 00:10:51 ID:7QAu8VdA]
- どんな奴も生命力に満ち満ちてるよな。敵も味方も
倒し方が結構えげつないけど、倒されるに値する相手が殆どだし、何かしらの正義も持ってる 意外とキャラごとの価値観とかがしっかりされてるんだよね
- 328 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 00:19:45 ID:admLD1wJ]
- ゴール様も終盤はむしろこっちから応援したくなるような感じだったしな
それに引き換え百鬼の方は侵略目的が無印だと言及されて無い上に恐竜帝国よりも 強いとかでホラー漫画から抜け出してきたようなイメージだったのを覚えてる
- 329 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 00:31:22 ID:7QAu8VdA]
- >>328
最後のゴールとゲッターチームの関係は奇妙だったよな 後発だけど例えるならジョジョのジョナサンとDIOの関係みたいな
- 330 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 00:56:28 ID:admLD1wJ]
- あー、死ぬ間際のジョナサンの考え方が近いかも
確かに最後の最期は奇妙な友情めいたものが互いにあったんだよなぁ・・・百鬼め・・・
- 331 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 01:16:38 ID:+0jHARC7]
-
百鬼は、僕達の手で倒すんだな難民改造して兵士量産とか、ゴールを殺した話とか、初っ端から印象悪かった上に、 目的やDrヘル的な個人の欲望の暴走だから、何と言うか、本当に『鬼』なんだよな。 無意味に人間を殺す人が成った化け物……。 極め付けに、後日談で書かれたその原因も、未来、人類に滅ぼされた種族の怨念的なものだし……。 恐竜帝国は、まぁ、今を生きている人間達には迷惑極まりないけど、種族は違っても同じ人間だから共感できるし、 交渉もできそうな感じがする。
- 332 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 01:20:50 ID:admLD1wJ]
- >>331
それがアークに繋がったのが凄くうれしかったな 鬼はアレだな、元が人間で、人間の狂気を増大させたものみたいなのがあったから余計に怖いんだよな…
- 333 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 05:41:23 ID:WSM8Pqd/]
- 賢ちゃんが描くキャラは人間の狂気をどれだけ具体的に描く表現力は神がかっているよな
- 334 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 10:09:20 ID:dp4WwpD9]
- >>331
原作漫画の病院の改造された鬼軍団はまさ狂気だな。
- 335 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2010/02/12(金) 18:03:15 ID:felLkNxv]
- >>326
菊地作品にはないエネルギーだと思う。 そういう主人公がマジで菊地作品には欲しいです。 そしてそのエネルギーは「感染」する恐れが大な気がする。 とくに正造とかはインフレの極みの作品の一つである天地無用でも大暴れしても納得してしまう自分がいます。 正造率いる大宇宙極道連合VS天地ファミリー&樹雷とかマジでやりかねん。 しかも対等に戦えるか、勝っても不思議ではない気がするのは俺の気のせいか? >>334 個人的には絶対にスパロボでやって欲しいけど絶対に不可能だな。 やはり原作漫画版そのまんまのゲッターチームはスパロボで見ることは不可能なのか……。 最近は、某ゲキガンがあるなら新ゲッターチームがそのまんまTV版ナデシコの世界にやって来てナデシコのクルーになるという話を考えてみた。 新ゲッターチームなら劇場版の展開にならないようにナデシコの面々を鍛え直してくれと思う。
- 336 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 18:52:55 ID:dp4WwpD9]
- >>335
ナデシコものならあるぞ、WIKIのリンク参照
- 337 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 19:02:54 ID:VJLHAMke]
- 将造はなー、例え何が相手でも絶対に負けないような凄みがあるんだよな
肉体的な意味以上に、精神的に 関東異次元一家と岩鬼組が合体した太陽系極道連合。 宇宙全部が俺達のシマ、人類に手を出すやつは宇宙怪獣だろうとぶち殺す
- 338 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 19:37:01 ID:dp4WwpD9]
- むしろ、グレンラガンのカミナ枠、もしくは育ての親に正造が来たら……
死ぬ気がしねぇぇぇー むしろ、死亡フラグが死ぬ。 そして、シモンがおかしな方向に、アンチスパイラル涙目の選択を選ぶなシモン
- 339 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 19:54:26 ID:D3fmesUY]
- >>338
ラストシーンでのシモンの台詞が「天の光は全部的じゃあ!!」とかになる気がする
- 340 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 20:09:47 ID:uudOyi7Y]
- 某スレで書いた魔獣戦線×ガンダムSEEDネタ
コーディネーターは十三使徒が造り出す予定だった魔獣とは別の新人類(ニューマン)の内の一種類。 しかし慎一が真理阿を食っちまったために神の目覚めの時期が変わり、十三使徒は地下に潜伏して再び時を待つ。(←原作からの改変) 十三使徒の助手、あるいはシンパだった科学者陣が彼らの崇高なる目的を果たすべく(一部勘違いして)コーディネーターを生み出す。 C.E.50頃、十三使徒覚醒。現在のコーディを失敗作(グロス)と判断し、滅ぼすべく暗躍し始める。マルキオはそんな使徒の内の一人か協力者。 十三使徒、「真のコーディネーター」としてスーパーコーディやSEEDを持ったコーディネーターを創造、あるいは仕込みはじめる。 ラクスは真理阿と慎一の母のDNAを元にして造り出された「真のコーディネーターの女王」であり、羽クジラのクローンと融合した魔獣である。 C.E.55、十三使徒の協力者だったユーレン・ヒビキ、その思想に疑問を持ち反旗を翻して息子を「真のコーディ」のカウンターとなる魔獣に改造。 その後ユーレン・ヒビキの謀反が発覚。ヒビキ夫妻、使徒の息がかかったブルーコスモスによって暗殺されるも、その直前に息子と娘を逃す。 アズラエル家に婿養子として入り、フラガ家のものをはるかに上回る予知能力によって莫大な財を成していた富三郎、キラとカガリを保護。 富三郎、キラが魔獣と解り養子にしようとするも、ブルーコスモスである息子・ブルーノと家の体面から仕方なくオーブのヤマト夫妻に預ける。 同時に己の政財界でのコネクションを利用して、オーブ並びにアスハ家とのパイプを新たに増設すべくカガリをウズミ・ナラ・アスハに預ける。 C.E.70、魔獣慎一覚醒。使徒の居場所を富三郎に問い詰めるも同時期に連合プラント間で戦争勃発。復讐を成したいなら協力しろと説得される。 トミサブロー・アズラエル、ブルーコスモス盟主であり、自分と同じくロゴスメンバーである孫・ムルタに世界再構築戦争で何があったか明かす。 ムルタ・アズラエル、祖父によってコーディネーターもこの戦争もすべてが十三使徒の仕組んだことであることを理解、同時に選択を迫られる。 『ロゴスのメンバーの一部も十三使徒に取り込まれている……新人類へと改造されることで得られる永い永い寿命という甘ーい蜜によってな。 ムルタよ、お前はこのままブルーコスモスとして十三使徒と手を組み協力すれば、憎いコーディを滅ぼし積年の恨みを晴らすことができる。 だが、奴らの「新人類」のヴィジョンを、奴らが創造しようとしている未来を否定するならばこの祖父と、そして魔獣慎一と共に使徒と戦え!』 ムルタ・アズラエルが選択したのは―――― C.E.71年1月25日、崩壊しゆくヘリオポリス。友との再会、「G.U.N.D.A.M.」との出会い……そしてキラ・ヤマトは己の「同類」と初めて邂逅する。
- 341 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 20:11:29 ID:uudOyi7Y]
- 『お前がキラ・ヤマトだな』
『あ、あなたは……?』 『俺の名前は慎一! 来留間慎一だ! お前と同じ「魔獣」であり、お前に地獄を見せる男だ!!』 最後の戦い――――コロニー「バベルの塔」にて。キラ・ヤマトは己が騎士として護るはずだった“女王”に、慎一は己の“母”と“真理阿”の亡霊に対峙する。 『さあキラ、私とともに来てください。私と同じ貴方なら、真の新人類として魔獣の世界に生き残れる』 『ラクス、僕は……僕は――――!!』 『惑わされるなキラ! アレは十三使徒が造ったバケモノにすぎん!』 『慎一、なぜ母である私に抗うのです。貴方も新世界に生きることを許された選ばれし者。今なら私がお父様にとりなしてあげましょう、だから』 『だまれえっ! 母さんは死んだ! お袋は親父に殺されたんだ! そして俺の中にいるんだ!! お前は違う、違う偽物だ!!』 『貴方の内にいる母、私の内にいる母……そして貴方の内にあるマリアと、私の内にあるマリア。どちらが真実であるかなど明白のはず』 『何だと……!』 『貴方の無限の融合能力は私よりはるかに強力です。故に貴方が喰らった者は自己を保つことなく完全に“来留間慎一”と同化してしまう』 『……!!』 『二人とも、私にその御力を貸してください。そして失敗作であるコーディネーターと罪人であるナチュラルを滅ぼし、正しき新世界を築きましょう』 『……違う』 『キラ?』 『違う、違う違う違う違う!違う!違う!違う! 間違ってる! そんなの間違っているよ、ラクス!!』 『どうしてです。あなたも見てきたでしょう、地球を汚し続けてきたナチュラルの血塗られた歴史を、新人類には程遠いコーディの傲慢と無能を』 『それでも、それでも僕には守りたい友達が……守りたい世界があるんだ――――!!』 『……神の力の依りましたる私に逆らうとは、どこまでも愚かな人たち。お二人ともどうしても私に挑むつもりですね。 これも魔獣のサガか……よろしい! 死ぬ前に大いなる意思の力、とくと目に焼き付けるがいいでしょう!!』 最終決戦はキラの乗り込んだフリーダムと融合し、巨大化した慎一 VS ソドム砲を装備したゴモラ0&ジェネシスと融合したラクスの一騎打ちで。 アスランとクルーゼは序盤で死ぬ。
- 342 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 20:25:50 ID:D3fmesUY]
- 本当にこれは種かと見紛うほどの混沌だなw
そのドワオな妄想力に血染めの座布団を差し上げよう
- 343 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 20:34:09 ID:zUmzT08k]
- ブルーコスモスが「これは聖戦なのだ!」とか「ダーク・デス砲発射!」とかやってるのが目に浮かぶようだ
- 344 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 20:39:34 ID:D3fmesUY]
- 現在のキーワード
石川 チェンゲ 竜馬 クロス ゲッター 隼人 ドワオ うん、まだまともだ
- 345 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 21:35:28 ID:yvXkSN9F]
- >>331
アニメ版だと百鬼のほうが話の分かるやつが多かった気もする。 鉄甲鬼とか胡蝶さんとか……。
- 346 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 21:44:08 ID:D3fmesUY]
- >>345
地蟲鬼は泣いた、後は金剛鬼とかか あとヒドラーの無能っぷりがこれでもかというほど散見されたな 普通はそれで愛着が湧くのもあるんだが、ヒドラーに関してはそれすらないという ある意味徹底した悪役だな、小悪党ともいうが
- 347 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 22:12:59 ID:yLltYFAU]
- 正造VSセガール・・・
勝つのはどっちだろうかw
- 348 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/12(金) 23:59:41 ID:fj0UI3sa]
- 沈黙の極道
ライバックとは傭兵仲間<将造
- 349 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 00:09:53 ID:1d4ilKL5]
- >>348
とりあえず、沈黙してるイメージが湧かない件について>>将造
- 350 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 01:47:06 ID:jGp6z8E4]
- 敵が沈黙するの永遠に……
- 351 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2010/02/13(土) 12:49:53 ID:HzE5h3+I]
- 非常に異端だと思うが、私は新ゲッターの竜馬が石川作品の竜馬の中で一番いいな安易にゲッター線の同意せず、それどころか潰そうと考え、決してメゲない、諦めない、負けない。
正造と肩を並べるていい味を出しています。でも正造って認めた相手には肩を並べるところがあるのが良い。
- 352 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 13:10:15 ID:lFrY8lOC]
- 諦めないっていうか、諦めって考えが無いよな
よく最後まで戦うとか最後まで〜っていう言葉があるけど石川キャラには 最後という最期なんて、いろんな意味で皆無な気がするし
- 353 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 14:37:20 ID:jGp6z8E4]
- 最初にして最期の存在みたいだからな
中二的に言うとαにしてΩとか?
- 354 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 14:53:45 ID:XnkqwTTn]
- 某王子風に言うなら、絶対に負けない為に限界を極め続けるって感じか。
- 355 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 19:44:09 ID:pUyJ8bzy]
- でも最終的に同調すると思うな。だって計り知れないんだもん、ゲッターって
かすかに分かっているのは進化し続けていることだけ
- 356 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 20:09:25 ID:jGp6z8E4]
- >>355
それに逆らうのが新竜馬じゃないのかな? 少なくても、デストロイな方向に同調しないだろうな
- 357 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 21:00:13 ID:4IkO8DVA]
- 初代ゲッターチームも格好いいが、號も好きだ
20歳にもなってない少年が我が身と引き換えにして世界を救うとか泣ける、まだまだやりたい事が沢山あったろうに
- 358 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 21:03:49 ID:jGp6z8E4]
- 何度も、特攻や自爆しようとしたな號
- 359 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 21:17:51 ID:4rxkd2rO]
- 號って何気に机の上が綺麗だったりするんだよな
勉強道具もきっちり纏まってて
- 360 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 23:22:19 ID:YEfwZaJM]
- 竜馬と違って不良って感じじゃなかったしな
猫被ってただけみたいだけど
- 361 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 23:27:12 ID:4rxkd2rO]
- 人間に化けたメタルビーストを即座に息子の友人と解釈したオカンも中々すげえ
- 362 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/13(土) 23:57:15 ID:jGp6z8E4]
- あの母親の「友達」は本来の意味の友人という意味ではないとおもうwww
それにしても、漫画での主人公の母にしては珍しく美系でないね。
- 363 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/14(日) 02:09:36 ID:Eb6YST6F]
- >>362
あーあ、ぶっ倒れたらまた介抱しなきゃなんないのかね、氷はまだあったかねえ とか思ってそうだなw
- 364 名前: ◆FoWMLIHGkc mailto:sage [2010/02/14(日) 06:36:05 ID:Eb6YST6F]
- 今日から暫くPC環境から離れるので、ちょっと更新が渋ると思うけど、
ゲッター+あずまんが、投下します
- 365 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:37:56 ID:Eb6YST6F]
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プレハブ特有の安っぽい電球の明かりの下。 簡素なベッドに敷かれた布団の、膨らんだ箇所に一本の腕が伸びた。 ぽこりと膨らんだそこは、手が触れる数センチ手前で、種子のように割れた。 そうして開いた、白い生地と黄色の枕の間からは、少女の顔が現れた。 「おひゃあ」 光の下に出でた顔は、眠たそうな声で告げた。 声を掛けられた方の先に、理知的そうな顔をした少女がいた。 「もう夜だけどな」 そう言いざま、暦は伸ばした手を引っ込め、その手を目元へ送った。 やや厚めの眼鏡を押しやり、横たわる智の隣へと腰を落した。 スカートの中から伸びる肉付きの良い脚を、薄茶色のニーソックスが覆っている。 「どうだ、じっくり休めたか?」 「そりゃあもう。 夢見ライフをたっぷり堪能させていただきましたよ」 「お前はいつも寝てばっかだろ」 「いやぁ、何ていうかね。私が起きてると何かが私に囁くんだよ」 「…そうか」 眼鏡越しに注がれる視線に、呆れの色が映えている。 「ともちゃんよ眠れー、ともちゃんよ眠れーって。いやね、私も起きていたいのは山々なんだけどさ。 それが続くせいで寝ちゃうんだよなぁ、コレが」 「何があんたにそんなこと囁くんだ?神か、悪魔か?」 我ながらアホらしい質問だと、暦は思う。 それに対し、智は眼をくりっと上部に向けて、何かを想っている。 とぼけながらも、どこか真面目そうなその表情に、暦が抱いた阿呆らしさは大きく増大した。 「例えるなら、大いなる意思ってヤツ?」 「…バカかお前は」 本音である。
- 366 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:39:42 ID:Eb6YST6F]
- 「今まで散々聞いてきたけどさぁ…そんな突拍子も無いこと聞いたのは初めてだぞ」
「うん、私も初めて言った」 「毎回言われても困るけどな」 「大丈夫、このネタは一度きりだから」 「回数なんてあるのか。お前がそこまで計算高かったとは知らなかったぞ」 「ふふん、こう見えて私は理数系なのだ!」 「あんた、こないだ文系って言ってたよな。私は話術が巧みなのだーとか言って」 「うわぁ…」 「…何だよ」 にへら、とした半笑いを浮かべた智に、暦は背筋が冷たくなるのを感じた。 「全く、よみは相変わらず執念深いなぁ」 「…執念深いとは何だ執念深いとは!」 「あんたはきっと、恋愛で苦労するタイプですなぁ」 「お前にそんなこと言われたくねえ!!」 「おー、怒ってる怒ってる」 「人を動物みたいに言うな!」 「えー、人間も動物じゃん。あんた何?細胞具(サイボーグ)?」 「おい!後半の五文字のアクセントがおかしくないか!?」 「ん?そう?まぁ気にしない気にしない。 ところでさ」 憤慨に満ちた突っ込みを繰り出す暦の挙動を、その声が遮った。 「今、何時?」 暦に向いていた視線は、暦とは逆の方向、窓際に鎮座する机の方へと向いている。 暦は立ち上がって数歩歩き、光が陰る場所にある丸っこいシルエットを手に取った。 「今丁度9時半だ。そろそろ消灯だな」 「ん…ありがと」 「腹、減ってるだろ。冷めちゃってるけど持ってきたぞ」 智が頭を預ける枕の隣に、銀色の丸い塊が二つ、置かれた。
- 367 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:41:36 ID:Eb6YST6F]
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「喰い易い様に握ってやったぞ。感謝しろよな」 その言葉に、智は小さく頷いた。 その時の目と表情には、それまでのふざけた態度は無く、 弱弱しささえ感じさせた。 二つ置かれた内の一つに手を伸ばすと、皮を向くように、 ごわごわとしたアルミフォイルを、半分ほど剥がした。 「ほら、口開けろ」 ずいと眼前に差し出された白塊に、智は妙な威圧感を覚えた。 「…ちょっと怖いな」 「不恰好なのは気にするな」 この場合の捉え方は、両者で異なっていた。 暦は急ごしらえによる雑さを指されたものとしたが、 智が思い描いたのは既視感である。 「歯、欠けちまったな」 「大丈夫、そのうち生えるから」 「…ま、歯磨きはしろよ」 言い様、白塊が智の歯に触れた。 小さな口が、削り取るようにして米粒を食んでいく。 「ところでさ、何であんた制服着てんの?」 一つ目を胃袋に収め、二つ目を剥き始めた暦に智は訊いた。 時間から考えれば、既に寝巻きに着替えているはずであるのに、暦は未だに制服を着たままだった。 「ちょっと、緊急の全体ミーティングがあってな。脱ぐ暇が無かったんだ」 「ミーティング?」 「ああ、二時間くらいの長いやつな」 「…何で?」 智の声が僅かに震えた。 自分達に降掛かったことを連想させたためである。
- 368 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:43:48 ID:Eb6YST6F]
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「この宿舎のフェンスが破られたらしい」 重い口調で、暦は返した。 「ここの裏手の方の、な」 「…それだけ?」 「ああ」 「…それ、そんなに大事?」 「おいおい…お前、脳涌いてんじゃねえのか?」 「えと…私理数系だからどういう意味かが…」 恐らくは『涌く』という言葉に対してだと思われる。 ふう、と、中くらいの溜息が暦の口から漏れた。 「いいか、今からその自称理数系とやらにも分かりやすいように説明してやる」 「ふむふむ」 ちょっとした興味を沸かせたような態度に、暦は引っ掛かるものがあったが、 面倒だと察したためか、突っ込むことはしなかった。 「ここが狙われてるってことだよ」 重さを強めた声で、警鐘の意を表すように暦は言った。 「考えても見ろ、ここは男より女が多い。 ましてや…思い出したくなんてないけど、町にはクズも涌いてるしな」 最後の幾つかの単語は、限りなく憎悪に近い発音で出来ていた。 「先生達が出張って調べてみたらしい。 幸いなことに、他には何も変わったことは無かったみたいだけどな」 智は、それをじっとして聴いている。 ちらと覗くと、彼女は眼を布団に押し付けるように伏せているのが分かった。 怯えであると暦は察知し、こう続けた。
- 369 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:46:52 ID:Eb6YST6F]
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「せいぜい、門限を過ぎた榊がゆかり先生に〆られただけだ。反省文30枚とか、どうやって書くんだろうな。 今日はいつもより機嫌が悪かったからな。特に昼の辺りから。何やら、喧嘩でもしたらしくてな」 「喧嘩?ゆかりちゃんが?」 いつもの事ではないか、と智は思ったが、今回は様子が違うらしい。 「なんでも、昼食のコンビニ飯を争ったらしい。医者と」 コンビニという単語に、智は覚えがあった。 思わず走ったうすら寒さを布団の中で走らせると、震えを堪えて言葉を吐いた。 「…こ、コンビニ?」 「ああ、SEVENな。昼ごろには惣菜の大半が売り切れてたらしいけど」 「ふ…ふぅん…」 その事柄には覚えがあった。 というよりも、原因は彼女本人である。 「ま、どうせ保存料とかをどばどば浸かせた粗悪品だろうけどな。しかも値段はやたらと高かったらしいし」 「…それのせいか」 「何か言ったか?」 「い、いいえ!何でも無いですよ」 「変なヤツだな…ま、いつもか」 反論したい気持ちを堪えて、智は暦に視線を送った。 暦はそれを催促と受け取り、話を続けた。 「最後の幕の内を、お医者さんに取られたらしい。タッチの差だとか、最初に触れたのはこっちだとか、言ってたっけ」 「幕の内…そんなに食べたかったのかな?」 「いや、多分面子の問題だろ。あの先生は引くとか譲るってことには無縁だからな」 「…確かに」 彼女たちには、それを容易に想起させられるほどに数多くのエピソードを、 日常での実体験としてその身に刻まれていた。
- 370 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:50:24 ID:Eb6YST6F]
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「ああ、意向の授業中はずっとイラついてたからな。『あれは絶対にビッチだ』とか、 『医者のくせ胸に十字架なんて色気つきやがって』、とか、色々と呟いてた…っていうか叫んでたな」 「ビッチってことは、相手は女だよな?」 「そうなるな。先生と喧嘩が出来る女の人は、人間だと黒沢先生ぐらいだと思ってたんだがな」 「…想像したくないな、その喧嘩の光景」 容姿については想像するしかないが、あの先生と口喧嘩が出来るとなると、相当なものだろう。 そして話を伺う限り、その時と場においてはゆかりは敗北を喫している。 これは驚愕を超えて脅威に足りえ、事実、榊にはそれがとばっちりとして降掛かっているのである。 「…確かにな。まぁ、話を戻すぞ。 それでな、破られたフェンスの近くには足跡が一人分だけあったらしい。 ここの裏なんて、人通りは少ないだろうからな。実際に見てみないと分からんが、多分それは合ってるだろう」 そこに、『でもな』、と暦は加えた。 「それがな、どうもおかしいらしいんだ」 ゆかりの件で優先度が下がっていた認識の方向が、再びそちらへ向いた。 「木村先生たちの話声を聴いたんだが、ここを囲ってるフェンスは、簡単に壊れるような代物じゃないらしいんだ」 「そりゃあ、フェンスは簡単に壊れないだろ。私でも壊せないんだから」 「…まあいい。どの程度かは分からんが、戦争中に作られて、今まで残ってたやつらしいからな」 「うーむ…イマイチ実感が湧かねえなあ」 「ま、明日学校に行くときに見てみるさ。それとな、おかしいのはこれだけじゃないんだ」 「まだあんのかよ。智ちゃん退屈で眠くなってきました」 零すように言った後に智は、ふああと大きく、欠伸を鳴らした。 「破られたところが、全部直されてるらしいんだ」 欠伸をしたままの形で、智の表情が固まった。 「…え?」 例えるならば、蝋人形が熱で溶けるような、 ぐにゃりとした動きを行いながら、智は疑惑で満ちた呟きを放った。 言っていることの意味というよりも、言葉自体が分からないという風であった。
- 371 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:52:42 ID:Eb6YST6F]
- 「ああ、直されてるんだ。いや、なんていうかな。ややこしいんだがな…
…破られたところが結ばれてるらしいんだ、網目の一辺残らず全部」 智はその時自分の肌から、熱い汗が絶え間なく染み出すのを感じていた。 「ゆかり先生の話だと、口の中で結ばれた、さくらんぼの茎みたいにされてた…ってさ。 たまたま通りすがった黒沢先生が見つけたらしい。体育の教師だから、目に付くのも早かったんだろうな 普段からの、生活の中での洞察力も高いだろうし」 つまり、だ。 と、結論付けるように暦は言った。 「そいつは、具体的に何をしたかったのかは知らんが宿舎裏のフェンスを…まぁ、道具を使ったんだろうが。 頑丈なフェンスを破って宿舎の、少なくとも敷地に入って何かをやって、そして出て行ったときに壊したフェンスを直していった… って、いうことになる」 「…ミステリーだな」 何故か湧き出るダラ汗が顔にまで至っていないかが、智にはほんの少しだけ気がかりだった。 「…不真面目かもしれんが、私はアホらしささえ感じるぞ」 少しの間を置いて、暦はそう返した。 智の馬鹿騒ぎに対する、気の抜けた阿呆らしさが、そこにはあった。 いい終わると、暦は智の枕元に視線を落した。 現在の時刻は、10時を廻ろうとしているのが見えた。 「じゃあ、私はそろそろ行くわ」 「ん、部屋替え?」 「この間やったばっかだろ。席替えじゃねえんだから、んなに頻繁にあるか」 部屋の奥へ足を運ぶと、暦は小型のクローゼットを開き、自分の寝巻きを取り出した。 「ちょっと、神楽のとこに行ってくる」 その声が、妙に沈んでいたことを、智は見逃さなかった。
- 372 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:55:30 ID:Eb6YST6F]
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「…神楽に、何かあったのか?」 しまった、という小さな後悔の念が暦の心に湧いた。 明るく言ったつもりだが、どうやら本心を察されたらしい。 智が持つ、時折の勘の鋭さを侮っていたらしい、と。 「いや、ちょっと夜遊びに…な」 今度は、どうだ。 という考えが心の中で発現し、言葉を言い終えると、その喉が硬い唾液を飲み込んだ。 「もしかしてあんた…夜這いの趣味にでも目覚めたのか?」 沸き立つ怒りよりも、安堵の方が勝った。 「…なわけねえだろ。バカ」 そう言って、入り口の方へと暦は歩を進めた。 靴をとんとんとつま先に押し込むと、ドアに手を掛けた。 「何かあったら、ポケベルで呼べよ。まぁ、どうせ隣だしな」 ドアを半開きにさせると、智の方へと振り返った。 「水、ペットボトルに入れて手元に置いといたからな。飲む時に辛かったら遠慮なく呼べよ」 きつめの言葉とは裏腹に、声は穏やかで、温かい。 「…うん」 しおらしく返す智を視て、暦は得意げな笑みを浮かべた。 「じゃ、おやすみ。夜更かしなんてしねえでさっさと寝て、早く治せよ」 身を半分以上外へ出しつつ視ると、こくりと小さく、丸っこい頭が上下するのが見えた。
- 373 名前:ゲッターロボ+あずまんが大王第4話-(6) mailto:sage [2010/02/14(日) 06:57:39 ID:Eb6YST6F]
- 「…おやすみ」
「ああ、おやすみ」 互いに、穏やかに言い、穏やかに返す。 閉め際に、戸の近くのスイッチを暦は押した。 ドアの閉まる音が小さく響く前に、部屋は闇で満たされた。 カーテンを張られた窓際だけが、月の明かりで僅かな光が燈っている。 もぞりと動き、智は布団の中にすっぽりと潜ると、胎児のように身体を丸めて、全身を収めた。 そして布団の中で、智は何かを掴んだ。 握られているのは、内容物を満たしたそれに、彼女は覚えがあった。 硬質ながらも軟らかい軟物質を満たしたそれを二度、三度と握ると、 「…あいつ……」 と、彼女は呟いた。 汗を吸った制服の、ひんやりとした感触の奥に溜った緩やかな熱に抱かれながら、 智は眠りの世界へと落ちて行った。 つづく
- 374 名前: ◆FoWMLIHGkc mailto:sage [2010/02/14(日) 07:04:07 ID:Eb6YST6F]
- 帰ったら、wikiの方もまとめますんで、
まとめて読んでらっしゃる方は少々お待ちを
- 375 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/14(日) 16:27:09 ID:ZeZPXsOO]
- >>357
號の何が可哀想って、一度も恋が成就しなかったんだよな。 原作→翔はシュバルツのために自分から身を引く。渓といい感じになっても彼女はゲッターのせいで脳死。一緒に火星に行けただけましかも。 チェンゲ→原作同様、渓といい仲になるもののぶっちゃけ姉弟のため恋愛という意味ではタブー。 (エヴァのシンジとレイみたいなもんだし) ネオゲ→翔とは描写なかったし、渓は出てこない (小説版だと出てくるものの、恐竜帝国のスパイという設定のため、またしても悲恋に終わるらしい。) 一度くらい報われてもいいのになあ號。
- 376 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/14(日) 18:02:12 ID:JwHDZq0o]
- 竜馬さんはいつの間にか嫁がいたってのにな
- 377 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/14(日) 18:16:35 ID:swJ0cxlr]
- 漫画の號は年上のおねいさんに受けが良さそうな感じ
- 378 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/14(日) 19:55:31 ID:hpYJ25/z]
- あずまんがの人乙
「理数系」のくだりは漫画版真ゲッターか ゲーム大決戦でもぱっとしなかった號
- 379 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/14(日) 23:11:31 ID:qtRQSYYm]
- 決して號のキャラが薄い訳じゃないんだ、竜馬達が濃すぎるんだ
- 380 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 18:36:37 ID:9XcoyhJd]
- でも後年の拓馬が竜馬と差別化できてたことを思うと…
- 381 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 20:22:56 ID:Znp32+BP]
- 拓馬はヘアスタイルも特徴的だからな
ゲッターとあずまんがが同じ世界ってことは竜馬や隼人の外見にもあずま絵の特徴が出ているのだろうか
- 382 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 20:42:32 ID:Vl9iQ5di]
- 拓馬は竜馬の息子ってだけでインパクト絶大だもんな
しかしなんで話題に挙がりにくいんだろう<號
- 383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 20:55:02 ID:Znp32+BP]
- >>382
乗ってたのがゲッター線使ってなかったり、終盤で使ったと思ったら その時の真が目立ちすぎていたからそっちの方に目が行くからとかじゃない?
- 384 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:21:17 ID:IKGerBYL]
- 號って前ゲッターチームと違って何かに一生懸命になってなかったからかもね
竜馬や武蔵みたく武道に命かけてたわけでもなく、隼人みたく本気で革命起こそうとしてたわけでもなく 陸上も先生に言われて仕方なくって感じだったし、本当に「今時の若者」って感じ(十数年前の漫画だけど) 要するに、初登場時のインパクトが比較的弱いってことかな
- 385 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:41:33 ID:hhIp9+Zq]
- ここはどんなゲッタークロスでもOK?
ギアスとのクロスを書いたんだけど、貼ってもいいだろうか。
- 386 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:47:09 ID:9XcoyhJd]
- 問題ない、張れ
- 387 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:49:28 ID:hhIp9+Zq]
- よし、では貼らせてもらおう。タイトルはゲッターギアスとでもしときます。
皇暦2010年8月10日。 神聖ブリタニア帝国は世界有数のサクラダイト産出国、日本に宣戦布告。 日本はその戦争に敗れブリタニアの属領となり、自由と権利と、名前を奪われた。 エリア11、それが敗戦国日本の名前。 イレブン、それが日本人の名前。 エリア11でイレブンはブリタニアの支配を受けいれるしかなかった。 そして、ブリタニアが日本との戦争中のある雨の強い日―――。 世界的なサクラダイト研究の権威だった二人の博士が殺害される。 彼らを殺したのは“流竜馬”。 研究者の一人、早乙女博士の研究に協力していたテストパイロットであった…。 いくつも折り重なった刻はいつしかほぐれ、ブリタニアの日本侵攻から既に7年の歳月が流れていた。 今、エリア11の古びた洋館にて、二人の男が蝋燭の明かりだけの暗がりで話をしている。 外は嵐。雷鳴が轟き、風が唸りをあげ、雨が洋館の窓を容赦なく叩いている。 「かつて…、この雷だけが死者をよみがえらせることが出来た」 「ひゃひゃひゃひゃ、だが生者と死者の境界は既に無きも同じ! まもなくすればその境界も完全に取り払われる! そう、あやつによってな、。ひゃひゃひゃひゃ!!」 「そう、死者と生者の間に壁はもろくも崩れ去りました。だが彼のやろうとしている事は分からなくもない。 もし彼の行おうとしていることが成功すれば人類に永久(とわ)の安らぎが訪れる。 無論、だからと言って見過ごそうとは思ってはいませんが…」 「かかか、好きにするとええ! ワシは自分の作った武器で人が死ぬのを見れればいいんじゃ! だが、あの男がどう動くかはわからんぞ? 既に手は打っておるのか?」 「ええ、あの第三皇子の手の中にある駒が手に入ればね…。 もうすぐ世界が動き出しますよ、敷島博士」 雷が落ち、男の顔を照らす。男は笑っていた。これから起こる舞台がどれだけ面白くなるか期待すうかのように。 男に敷島と呼ばれた老人はさらに奇怪な笑いをあげ、手を叩く。 「流石は神くんだ! 面白い! 実に面白いことになるぞこれは〜〜!!」 男、“神隼人”も敷島につられるようにニヤリと笑みを浮かべる。 館には老人の狂ったような笑い声が響いた。 外の嵐は衰えることなく、世界を呑み込むが如く、勢いを増していた。 まるで、これからの世界が混沌におちいるのを知らせるかのように。 「チェックメイト。さて、賭け分をはらっていただきましょうか? ブリタニアの貴族殿? 」 圧倒的有利だった場面からあっという間に逆転を許し、負けたことを信じられないといった様子でブリタニアの貴族が盤面を見つめる。 この逆転劇を演じたのは学生だった。 ルルーシュ・ランペルージ。アッシュフォード学園に通う学生だ。 そして彼のもう一つの名はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。 世界唯一の大国の皇子であると同時に、捨てられた皇子であった。 「まったく相変わらずルルーシュってばすげえよなあ〜。 相手の貴族、何が起こったか分からないって顔してたぜ〜? 」 「貴族ってのはぬるいんだよ。既得権益にすがりつくばかりで。 だから自分たちが負けるってことが想像出来ないのさ」 「ははっ。また始まった! ルルの貴族嫌い! 」 「ああ、大嫌いさ。貴族なんてのは」 (そしてそんな中で何も出来ないオレ自身が…) バイクを運転する同級生、リヴァルと会話しつつ、ルルーシュはこの7年を思い出す。 母がテロリストに殺され、父である皇帝、シャルル・ジ・ブリタニアに日本への人質に差し出され、 こそ日本に来てしばらくするとブリタニアが日本に侵攻した。 ルルーシュは敗戦の混乱を妹とともになんとか乗り切り、そして誓っていた。
- 388 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:50:23 ID:9XcoyhJd]
- チェンゲか、支援
- 389 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:50:30 ID:hhIp9+Zq]
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ブリタニアをぶっ壊すと。 (しかし、それにはオレの力はまだまだ足りない。今のオレは全くの無力だ。) そう考えていると後ろからトラックが迫ってきているのに気づく。 「おいリヴァル。後ろからトラックが来ているぞ。運転が荒いし、ここはさっさと道を譲った方がいいんじゃないか?」 「ん? おや、ホントだな。こりゃ道を譲るのが良さそうだな」 そうこう言っている間にトラックの運転手は妙にいらだちを見せていた。 そう、何を隠そう、このトラックを運転しているのは日本を解放しようというゲリラであり、 トラックはブリタニアから奪いだした極秘物資であった。 「クソ! ブリタニアの学生が!! 暢気に走りやがって! 」 「駄目! そっちは!! 」 「なっ!? しまった!! 」 トラックは道が分岐しているところを曲がっていく。 だが、その分岐先は行き止まりであり、トラックはモロに突っ込んでしまった。 「あれー? まさかオレたちのせい?」 「まさか」 ルルーシュ達は停車し、事故の様子をうかがう。 するとルルーシュはトラックの貨物部から不思議な光が出ているの気づいた。 (? なんだあれは? ) 周りには事故に気付いた交通人たちが集まってくるが、誰一人として我関せずといった様子で野次馬と化していた。 (フン、どういつもこいつも…) 心の中で毒づくとルルーシュはトラックへ走っていく。 リヴァルが止めようと声をかけるが、その声を無視し、ルルーシュはトラックの乗員の救助へ向かう。 「おい! 大丈夫か! 返事をしろ! 」 いくら呼びかけても反応はなく、運転席が資材の中に突っ込んでいるためにルルーシュは貨物室の梯子を登る。 (ミツケタ…ワタシノ…) 「!? そこにいるのか!」 どこかから声が聞こえた気がして、ルルーシュは貨物室を覗き込む。 しかしその瞬間! ギュリリリリリ!! 突然停止していたトラックが動き出す。 覗き込むような姿勢だったルルーシュは動き出した反動で貨物室内に落ちる。 トラックはルルーシュに気付くことなく走りだし、その場を離れていく。 「内側にも梯子つけておけよ! ん? 」 落ちた貨物室には大きな半球状の装置なようなものが2つ入っていた。 (一体なんだこれは!? ) ルルーシュが思案していると、トラックが大きく揺れ動き、外からは発砲音が聞こえる。 『警告する! 今すぐ停車せよ! さもなくば次は当てる! 』 (マズイな…。おそらくあれは軍か…) 「分かってる! だから私がいるんでしょう!? アザブルートから地下鉄に入れる? え? それじゃ虐殺よ!」 今度は運転席側の扉が開き女が出てくる。ルルーシュは物陰に隠れ、女に気付かれないようにする。 (あの女…。たしか…) 女、カレンは搭載してあつKMFに乗り込んでゆく。 そして後部ハッチが開いた瞬間にスラッシュハーケンを放ち、ヘリを一機撃墜する。 「本物のテロリストじゃないか! 」 まさかKMFまで用意していることに自分がどういう状況に巻き込まれたかを理解するルルーシュ。 外では戦闘が行われているようだが、中からうかがい知る術はない。 『フン、どこから流れたかは知らんが、所詮旧型のグラスゴーでは、このサザーランドは止められぬ! 』 何やら自信満々の様子の男の声が聞こえるが、おそらくは軍人だろう。 ああいう大口を叩くのはかませっぽいなとルルーシュは考えていた。
- 390 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:51:11 ID:hhIp9+Zq]
- そしてそうこうしている内にトラックは暗がりの不整地を走っているようだった。
(この暗さに路面状況…。旧地下鉄を走っているな。行き先はどこかのゲットー。 外に出るのは危険。…よし、見えた。条件はクリア。軍の保護は癪だが、テロリストの通信機を手土産にでもするか…) ルルーシュは極めて冷静に現状を判断し、自分がどうすれば助かるかに考えをめぐらす。 バオーーン! 「何だ!? 事故か、それとも!?」 突然トラック全体が大きく揺れ、止まる。どうやら地下鉄内の穴にタイヤを取られたようだ。 貨物室の横の扉も開き始め、これは好機だと考え、行動を起こす。 よじのぼり、外に出てしまえばこっちのものだ。 そう考えた瞬間、人間が回転しながら蹴りを放ってきた。 それを両手で防ぐか、ふっ飛ばされ、首の部分を持たれ、取り押さえられる。 「殺すな! もうこれ以上! しかも毒ガスなんかで!! 」 「殺すな、だと!? 」 軍人らしき男を蹴ろうと足を動かす。 すると相手は即座に後ろへ飛びのき距離をとる 「殺すなだと!? この毒ガスもブリタニアが作ったんだろうが! 殺すなと言うのならブリタニアをぶっ壊せ! 」 「まさか君は…」 軍人が着けていたマスクを外す。マスクの下の素顔にルルーシュは驚く。 その人物はルルーシュがよく知る人物だった。そう、かつての親友――。 「僕だよ、スザクだよ。久しぶりだね…ルルーシュ」 「お前、ブリタニアの軍人になったのか」 「君は、まさかコレ!? 」 「何言ってんだ! 」 数年ぶりに言葉を交わしていると、球状の物体のひとつが光を放ち開放されてゆく。 ルルーシュがそれに驚いていると、スザクはマスクをルルーシュの顔に押し付け地面に伏せさせる。 そして開放された物体の中から出てきたのは緑髪の少女だった――。 「スザク、一体どういうことだ。毒ガスか? こんな女の子が」 「だ、だけどブリーフィングでは確かに――、くっ!?」 ルルーシュとスザクが少女を介抱していると、突然照明にさらされる。 そこにはこのエリア11を取り仕切る総督である、クロヴィスの親衛隊が居た。 スザクは親衛隊の隊長と話しているようだが、この状況をルルーシュは非常に不味いと感じていた。 この少女は確かに毒ガスではなかった。 しかし、毒であるのは確かだった。 これが外部に漏れればスザクの主人たちが危うくなるほどの猛毒。 そしてどうやら、目撃者であるルルージュを殺すことでスザクは恩赦が与えられるらしい。 「しかし、自分は出来ません。民間人を打つことなど…」 だが、スザクは断固としてそれを拒否した。すると親衛隊隊長は容赦なくスザクを撃った。 スザクの身体がゆっくりと地面に倒れてゆく。 「スザクッ!!!」 ルルーシュは叫んだ。久しぶりに会った親友がブリタニアの軍人で、毒だと思っていたのが少女だった。 そしてその親友が理不尽にも凶弾に倒れた。 あまりの予測不能な事態にルルーシュの頭がパンクしそうになる。 親衛隊たちはこの少女を回収すれば自分を始末するだろう。 もう、どうすることも出来ないのか、そう思った瞬間、後ろのトラックが爆発を起こした。 (自爆したのか? だが、このチャンスを逃すワケにはいかない! ) 「おい。こっち来い。逃げるぞ!」 トラックの爆発の影響で天井の岩盤が降り注ぐ中、ルルーシュは何とかその場を逃れることが出来るのだった。
- 391 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:51:52 ID:hhIp9+Zq]
- ルルーシュも親衛隊も立ち去った後、瓦礫の中から白衣の男が姿を現した。
「私は、かつてこの国で一度死に、再びこの国に帰る命を得た…。 そう、世界の最後を見るために……」 男の目が怪しく光り、男はゆっくりと歩みだすのであった。 「ハァハァ、一体何なんだよ。お前は!! お前のせいなんだろう!? この騒ぎは! しかもブリタニアはスザクまでも…!!」 ワケの分からない事態にルルーシュは悪態をつく。 分からないことが多すぎた。 だが、まずはこの場から逃げ出すことが先決だ。 「おい。そこで待ってろ」 どうやら倉庫街に出たようだ。ひとまず様子を伺おうと階段の出口から頭を出す。 銃声。 あわてて頭を引っ込める。親衛隊の連中がすぐそこにいた。 子供の泣く声が聞こえる。が、銃声によりそれが途切れた。 ここら一帯のイレブンを始末し終えたのか、親衛隊が立ち去ろうとしている。 しかしその時、ルルーシュの携帯の着信音が鳴り響いた。 それはルルーシュたちの居場所を彼らに教えるのに十分すぎた。 「うぐっ」 ルルーシュが倉庫の壁に押し付けられる。彼の視線の先にはイレブンたちの無残な遺体が転がっていた。 少女は親衛隊の隊員が取り押さえている。 「テロリストの、しかも学生にしてはよくやった。流石はブリタニア人だ。だが…」 銃口がルルーシュに向けられる。 「それもここでおしまいだ」 そして引き金が引かれる。その瞬間、緑髪の少女がルルーシュの前に飛び出す。 「殺すなー!! 」 だが弾丸は少女の額を貫き、少女は地面に転がる。 「おい! 」 ルルーシュは倒れた少女に近づいた。少女からは大量の血液が流れ出していた。 「出来れば生かしておきたかったが、こうなっては仕方ない。 我々が来たときには人質はなぶり殺されていた。どうかね? いい筋書きだろう? 」 親衛隊隊長がやれやれといった様子で言い切る。 (なんなんだ、これは…。スザクも、この子も…、オレも…。 何一つ、何一つ出来ないままで!! くっ、ナナリー…!!) ルルーシュが絶望に暮れたとき、少女の腕がルルーシュの腕をつかむ。 そして思考がルルーシュに流れ込んでくる。 (ほう、終わりたくないのだな? お前は。どうやらお前には生きるための理由があるらしい。 力が欲しいか? 力があれば生きられるか? ) (なんだこれは? このビジョンはなんだ?) (これは契約。力を授ける代わりにお前に私の願いをかなえてもらう。 契約すれば、お前は次の段階へと進むことがえきる。だが人とは違う理に生きることとなる。 異なる摂理、異なる時間、異なる命。 進化の力はお前を孤独にする。その覚悟があるのなら…) ルルーシュの頭には次々と見たことのないビジョンが浮かんでは消える。 遥かなる宇宙。消えてゆく星々。喰われてゆく時空…。 そして父、シャルル・ジ・ブリタニア。 (いいだろう。結ぶぞ! その契約!!) ルルーシュがそう念じた瞬間、体中をエネルギーのようなものが駆け抜けた。 自分は大いなるチカラを得た。そうルルーシュは感じた。
- 392 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:52:32 ID:hhIp9+Zq]
- 「なあ、ブリタニアを憎むブリタニア人はどう生きればいい? 」
ゆらりとルルーシュが立ち上がる。右手で左目をおさえながら。 「貴様、主義者か!! 」 親衛隊が再び銃を向ける。しかし、ルルーシュの先程までとは違う雰囲気を感じ取り、すぐに撃とうとしない。 「どうした? 気づいたのか? 撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだと! 」 ルルーシュの手がどけられた左目が赤く輝く。その気配に親衛隊がたじろいだ。 「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。貴様たちは、死ね!! 」 ルルーシュがそう言うと、彼の左の魔眼から光が放たれ、それを浴びた親衛隊の両目が赤い光を灯す。 「イエス、ユア・ハイネス!」 そして次々と銃口を自分の首元に押し当て発砲。鮮血が周りに広がる。 ルルーシュはその絶対的なチカラを得たことを悟ると邪悪な微笑みを見せる。 彼は力をえた。そう、絶対的な力を、世界を壊すための力を。 トウキョウ、シンジュクゲットー。 今ここではブリタニア軍によるイレブンの虐殺が行われていた。 表向きは演習という名目で。しかし実際にはある事の隠蔽工作のためにすべての住人ごと消されようとしていた。 「おい、扇、一体どうすんだよ! このままじゃ俺達も全滅だ!」 テロリストの一人が声を荒げる。今回の発端となる事件を引き起こしたのは彼らであった。 「落ち着け、今俺達の戦力はカレンのグラスゴー一騎だけだ。下手に動くわけにはいかない」 『ここは私が囮になってみんなは…』 「馬鹿! ブリタニアがそんな簡単に見逃してくれるワケないだろう! リーダーからの連絡を待つんだ! 」 ゲリラのメンバーの中でその場を取り仕切ってるらしき男が、赤いグラスゴーに乗るカレンの提案をはねのける。 指揮してるらしき男の名は扇要。扇グループと呼ばれる日本抵抗組織の代表であった。 今回の事件の発端となったテロリストたちは、完全包囲され焦っていた。 すると通信機が通信を受信する。 リーダーからの通信と思い、通信を開くが、相手は全く知らない人物であった 『聞こえるか。今から私の指示に従えばお前たちを勝たせてやる。』 勝たせてやる、謎の相手からのいきなりのメッセージ。 扇は戸惑いを見せる。 「一体なぜ君が俺達の通信暗号を知っているのかは知らないが、そんな怪しい人間を信用するわけにはいかないな」 『フ、もちろん信用にしてもらうための材料は用意した。 もうすぐそこを通る列車の中を見たまえ。私からのささやかなプレゼントだ。』 するとタイミングを見計らったかのように列車が扇たちの前で止まる。 警戒しつつもゲリラたちは列車の貨物内をのぞきこんだ。 するとその中にはKMF“サザーランド”と多数の武器弾薬が用意されていた。 「こ、これは…」 「ナイトメアじゃねーか! 扇! これなら俺達も戦えるぜ!」 『どうかな? お気に召して頂けたかな? さあ、私の指示に従うか? それとも君たちだけでそのナイトメアと武器を使って強行突破するかな? 』 力づくで突破できるほど甘くはないだろうがな、と相手はつぶやく。。 扇が判断に迷っていると、さらに通信が入る。彼らのリーダーからの通信だ。 「すまない、まずこちらのリーダーと相談させてくれないか? 」 『…いいだろう。しかしブリタニア軍が気づくのも時間の問題だ。早く決断してほしいものだな』 相手は了承したが、確かに急がねばいずれ包囲されてしまうだろう。 「…わかった。時間はあまりかけない」 そう言って通信をリーダーからのものに切り替える。 『扇、作戦の経過はどうだ? 』 「すまない神。目標の強奪までは成功したんだが…。ブリタニアの妨害で確保には失敗した。ところで相談したいことがあるんだが…」 『そうか、それで相談とはなんだ?』 テロリストのリーダー、それは神隼人であった。 かつて早乙女博士とともにサクラダイトの研究とテストパイロットをしていた男。 小規模反抗組織である扇グループが今日まで生き延びてこられたのも、隼人の手腕によるところが大きかった。 だからこそ、扇は隼人に相談することにより現状で最良の選択をしようと思っていた
- 393 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:53:35 ID:hhIp9+Zq]
- 『なるほど、ナイトメアと武器を調達し、自分の指示に従えば勝たせてやる、か。
なかなか面白い奴じゃないか。扇、俺から命じる。そいつに従え。 おそらくそいつは現在の戦況をもっともよく理解している人間だ。 その場にいない俺の命令よりもお前たちが生き残れる可能性が高いだろう。 それにブリタニアがわざわざそんな回りくどいやり方をするとも思えん。 とりあえずは信用にたる人物だろう』 「分かった神。俺達はヤツの指示に従おう。あんたの判断が間違いだったことはないからな。 それじゃあ、通信を切る。ここから生き残ったらまた会おう」 そう言うと扇は謎の人物に指揮下に入ることを伝えるために隼人との通信を切る。 隼人も通信機を置くとにやりと笑う。 「いいのか? どこの誰とも知らん奴に部下を預けるなんぞ」 敷島が笑みを浮かべつつ隼人に聞く。おそらくはゲットーで殺し合いが行われいるのを愉快に感じているのだろう。 「フフ、面白いじゃないですか。KMF、しかも起動状態のものと多数の武器を提供するだけでなく、 自分の指揮下に入れば勝たせてやるという大口の叩きっぷり。 彼らの命を賭けてやるには十分すぎるほど面白い人物だ」 「カカカ、相変わらず厳しい男じゃのう。これで扇達が死ねばどうするつもりだ?」 「フン、彼らがこんなところで死ぬのなら、そこまでですよ。 到底ブリタニアから日本を奪い返すことなど出来ないでしょう。」 そう言うと隼人はモニターに目をやる。そこにはシンジュクゲットーでの戦況がリアルタイムで映し出されていた。 どうやら、謎の人物は戦術に長けているらしい。 次々とブリタニアの戦力を効果的に削り、活路を開いていっている。 扇たちが目標の確保を失敗した時点で隼人は作戦は失敗に終わると考えた。 しかし、奴の出現により、思わぬ収穫が得られそうだった。 「さて、ここまで出来る人間だとは。面白い、面白いじゃないか」 戦況は謎の人物―ルルーシュ―の出現によって大きく変化していた。 ルルーシュが得たチカラ、ギアスにより奪い取ったサザーランドと、彼の天才的な戦術。 そして手足として動く駒を手にし、一気にブリタニア軍を押し返していた。 それはG-1ベースにて指揮を執っていたブリタニア第三皇子クロヴィスを恐れさせていた。 機密であるC.C.。そしてあの男の行方が分からない以上、一帯を焦土と化してからゆっくりと探索するつもりだった。 しかし、惰弱なテロリストと侮っていた敵が自分の手に負えぬと知ったとき、彼は悪夢を見ているのではないか思っていた。 「…ヤツを。ヤツを出せ。」 クロヴィスがつぶやく。それを聞いたバトレーは顔面を蒼白にしながら抗議する。 「で、殿下、まさか、あ奴を御使いになるので!? 危険です! 奴は獣ですぞ! 」 「だまれぇい!! こうなった以上奴を使いでもして、解決を図らねば私は廃嫡だ! バトレー、三度は言わぬ。奴を、流竜馬に目標の回収、もしくは処分を命じよ!」 「イ、イエス、ユアハイネス…」 クロヴィスの剣幕に押され、バトレーが折れる。 そして部下に一言二言命じ、禁断の獣の鎖を解くのだった。
- 394 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:54:27 ID:hhIp9+Zq]
-
流竜馬が連れてこられたのはそれからすぐだった。 長身にボロボロのロングコート、赤いマフラー。そして鎖に繋がれた姿はよく目立っていた。 なぜ、永久囚人たる人物がここまで早くやってこれたのか それはクロヴィスが最後の切り札として、永久囚人である彼を重要な作戦ごとに囚人車両に乗せ近くに置いていたからである。 竜馬が永久囚人となった理由は7年前の早乙女殺しのせいだった。 早乙女だけならばここまで重い罪ではなかった。 しかし早乙女とともにブリタニア人の科学者まで殺したのだ。 サクラダイト研究の第一人者でブリタニアの国益になるはずだった人間。 そしてブリタニアの誇る世界的な権威をもった人間。 2人をやったことはブリタニアに対しての明確な反逆行為とされたのだ。 そしてこの7年、竜馬は檻の中で地獄を味わわされた。 何度も自分ではないと言った。だが判決は有罪。それがひっくり返ることなどないだろう。 あの地獄にいるよりかは、帝国の坊ちゃんに使われていた方が幾分かマシだった。 なにより、その作戦に参加していれば、いつかは自分に罪を着せた人間、神隼人に復讐できるかもしれないのだ。 「ハヤト…、この礼はてめぇを八つ裂きにしねえと気がすまねえ」 牢獄に入れられてから彼が望んでやまないのはそれだけだった。 自分を地獄へと突き落としたかつて信じていた仲間への復讐。 ただそれだけだった。 途中、特派と呼ばれる連中のトレーラーに積まれていたKMFを竜馬は見た。 布がかぶせられてはいるものの、その隙間から見える機体色に嫌悪感を抱いた。 「白、か。嫌な色だ。奴の乗っていた機体を思い出す。」 なにやら起動準備がすすめられているようだが、今の竜馬にとってはそれ以上はどうでもいいことだった。 「来たか。流竜馬。簡単な作戦だと思っていたが、どうやらキミの力を借りねばならぬようだ」 クロヴィスがいかにも沈痛そうな声で言う。だが、竜馬にはこれが芝居だということが分かっている。 「で、オレに同族殺しでもしろってのかい、オウジサマよ」 「キサマ! 殿下に向かって…!」 「よい、バトレー。いかにも、いつもと同じテロリストの排除だ。 今回は指揮している者が相当の手練れのようだ。すでに我が軍に多数の被害がでている。 どうやら最新式のサザーランドを奪われ、その使用を許してしまっている始末だ。 そして調査の結果、実行犯のグループは最近、神隼人の指揮下で動いていることが多いということが分かった」 クロヴィスの言葉を聞いた瞬間竜馬の表情が変わった。 「それで、そいつらぶっつぶせばいいのか? 」 「いや、それだけではない。あるモノの回収を頼みたいのだ」 クロヴィスが合図をするとバトレーが数枚の資料を竜馬に渡す。 一枚目はあの少女C.C.の。二枚目はあの男のものだった。 「まさか…。そんなはずはねえ。この男は確かに…」 「そう、死んだはずだ。なにせキサマが殺したのだからな。 教えることは以上だ。これ以上の質問は許さん。貴様は用意したグラスゴーに乗り目的を果たせ」 資料をバトレーに返し、竜馬は用意されたKMFの元に向かう。 資料に書かれていた男、それは7年前に死んだはずの早乙女。 死んだはずの男が何故蘇ったのか。 (そんなことはどうでもいい。今度こそオレの手で殺してやる…。アイツと一緒になぁ…) 竜馬の目には復讐の炎が燃えていた。
- 395 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:54:36 ID:9XcoyhJd]
- 支援
- 396 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:55:09 ID:hhIp9+Zq]
- 狭い空間の中、竜馬は慣れた手つきでKMFを起動させる。
旧式のグラスゴーをクロヴィス配下のものによって極限までチューンされ、サザーランドに匹敵する性能を誇るものの、 設計の古さに加え、無理な改造を施された結果、非常に扱いにくいものとなっている。 それが竜馬に用意されたKMFであった。 現在ではサザーランドの配備により、その乗りにくさの割りに劣る性能で乗り手のいなかった機体だ。 機体全体のカラーリングは赤。そしてマフラー状に巻かれた赤い布が目を引く。 それは竜馬にかつての愛機を思い出させるとともに、自分を裏切った人物を思い出す色だった。 やがてすべての起動準備が終わり、発進の合図を待つ。 特派の試作嚮導兵器が先行しているらしい(おそらくあの白いKMFだろう)が、特に関係はないはずだ。 そして発進を示すアナウンスが聞こえる。竜馬は操縦桿を握りなおす。 「グラスゴーG1!! 発進するぜ! 」 赤いグラスゴーが飛び出す。 そしてそのままスピードを落とすことなく、ゲットーのテロリストたちの居所に急ぐ。 『しかしよろしいのですか、殿下。いくら目的のためとはいえ…』 『よい。それに殺した犯人自身にもう一度殺すチャンスを与えるのだ。趣向としても面白いではないか』 『ふぃ〜、ブリキ野郎どもざまあ見ろってんだ! 日本人をなめんじゃねぇっての! ハハハ! 今までの報いだ! 懺悔しやがれ!!』 テロリストが倒したKMFに罵声を浴びせる。ルルーシュの指示通り動いたおかげで、彼らは信じられない逆転を果たそうとしていた。 『うるせええ!! それはてめえのやるこったぁ!! 』 『んな!? 』 だがそんな彼らの前に、ビルの上から赤いKMFが降ってきた。突然の出来事にどうすることも出来ないテロリストたち。 すると赤いKMFは両手に構えたアサルトライフルを隙だらけのテロリストたちに向かって乱射する! 『うおおおおおおおおお!!! 』 ズガガガガガガ! とアサルトライフルが火を噴き、竜馬が叫ぶ! 『うぎゃあ! 』 『ぴぎゃぁああ!! 』 ズワオ! ズゴォ! と一瞬にしてテロリストのサザーランド数機が蜂の巣となる。 竜馬は倒れたKMFにも容赦なく銃弾を浴びせ、完全に息の根を止める。 少し離れたところにいたテロリストたちは何が起こったのかを理解しかねていた。 どうやらある程度撃った所で竜馬は動きを止め、彼らの出方を伺う。 『な、なんだあいつは! あっという間に味方がやられちまった! あとはオレたち3人だけだぜ! 』 『だ、だけどありゃあグラスゴーだ』 『つーことは旧式のポンコツじゃねえか! オイ、今のは油断してただけだ。 真正面からやりゃあ、最新式のこっちが負けるわきゃないんだ! 』 しかし、竜馬の乗っている機体が旧式のグラスゴーだと分かると冷静さを取り戻す。 そしてサザーランドたちはまっすぐに竜馬のグラスゴーに突っ込む! 竜馬はアサルトライフルをしまい、機体に巻いてある布を先頭のサザーランドにめがけ投げつける。 布は見事にサザーランドの頭部に巻きつき、視界を遮られた機体の動きが止まる。 『ま、前が見えねえ! 』 そこに間髪いれず、竜馬はスタントンファで頭部に巻かれた布ごと殴りつける。 『うわぁ! 』 ドガン! 頭部が爆発し、機体全体が後ろにのけぞる。 仰け反った機体を踏み台にして、竜馬のグラスゴーが跳ぶ。 『な!? あんな旧式が、と、跳んだぁ!? 』 グラスゴーは後続の機体の頭上を軽く飛び越え、その真後ろに着地する。 『スラッシュゥ、ハァーーーケン!! 』 そしてKMFの特殊武装であるスラッシューハーケンが残りの2機の胴体に当たり機体は真っ二つに切り裂かれる。 『フン。機体の性能差は腕でカヴァーすりゃいいんだよ。残念だったな。さて、と…』 竜馬は軽くテロリストを鎮圧すると、生き残っていそうな乗員のもとに近づいてゆく。 なぜならば。彼らには聞いておかねばならぬことがあるからだ。
- 397 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:56:07 ID:hhIp9+Zq]
-
『くっ、向こうの部隊も全滅か…! まさかたった2機のKMFにこうまで掻き回されるとは…』 ルルーシュは今、イレギュラーの出現により窮地に立たされていた。 ひとつは後方から白いKMF−ランスロット−だった。 こいつの出現により、テロリストのKMFが一瞬にして全機撃破され、おまけに自分の位置まで知られた。 グラスゴーに乗った女と、白いヤツのパイロットが人命救助を優先したことによりなんとか逃げ切ったが…。 ふたつめは謎の赤いKMF。通信の様子からグラスゴーらしいが、旧式で現行機を手玉にとるほどのパイロットの出現だ。 たった2つのイレギュラーにより、勝利目前で邪魔をされた。 『だが、一番の目的は今から果たすことが出来る…。テロリストの連中には感謝せえばならんな。 フハハハハハ! ここまで上手くいけば上々だ、あとは艦に潜り込みクロヴィスを始末するだけ。 この力、ギアスがあればそれも容易。オレは世界を壊す一歩を踏み出せるんだ』 ルルーシュは戦術的勝利などくれてやる、ともう見えぬイレギュラーたちにつぶやいた。 そう、彼の目的はテロリストを使い、包囲網を崩し、自分がクロヴィスに近づく隙を作ることだった。 クロヴィスの元に行けば、ギアスを用いて母の死の真相を聞いた上で始末する。 ルルーシュの目的はすでに果たされつつあった。 『おい、てめえらのリーダーの居場所を教えろ。じゃねえとぶっ殺す』 生き残り、脱出をしていなかったテロリストを、コクピットブロックを壁に押し付けながら竜馬が問う。 『し、知らねえ! リーダーはいつも向こうから連絡するだけで、こっちからコンタクトとったことはないんだ! 』 『ほう、あいつらしいじゃねえか…。つーことはてめえに聞くことはもうないな』 隼人のことなら、こいつら程度の駒に居場所を教えるようなヘマはしないだろう。 そう、竜馬は隼人のことをよく知っている。だからこそテロリストが嘘を言っているとは思わなかった。 『な? 本当に何も知らねえんだ。だからもう放してくれよう…』 『ああ、いいぜ。楽にしてやるよ』 『な、マジかよ。やめ――! 』 何の躊躇もなく竜馬はアサルトライフルの引き金を引いた。 弾はコクピットを貫通し、開いた穴からは赤い液体が流れ出る。 『チッ、あとは女と早乙女のジジイの回収か。一体どこ行きやがった』 サザーランドを手放し、回収任務につこうと竜馬が移動しようとした瞬間、白いKMFが回転しながら蹴りを放ってきた。 『んだとぉ!? 』 なんとか左手でガードするが、その衝撃で機体は後方に下がり、ガードした左腕は使用不能となっていた。 『なんで殺した! 彼はすでに抵抗する意思も力もなかったはずだ! 』 『けっ、戦場でお情けか? ずいぶんと甘い考えをもってんなあ!! 』 お返しとばかりに右手に残ったアサルトライフルを撃つ! しかしランスロットはブレイズルミナスを展開し、攻撃を無効化する。 『シールドかよ…。ちょいと分が悪ぃか』 『だがあそこまでする必要はないはずだ! 助けられる命をわざわざ奪うなんて! 』 シールドからメッサーモードに変形したランスロットの腕が迫る。 素早く反応し、回避行動に移るが、段違いの反応速度の差により避けきれない。 かろうじて本体への損傷は免れるが、気づくとアサルトライフルの前半分が切断されていた。
- 398 名前:ゲッターギアス mailto:sage [2010/02/15(月) 21:56:48 ID:hhIp9+Zq]
- (早えな。このグラスゴーの反応速度じゃ到底、いや他の第5世代でも追いつけねえな)
竜馬はランスロットの高い性能を冷静に分析する。 そして馬鹿正直なやり方で勝てるような相手ではないことを感じ取っていた。 『答えて下さい! 何故殺したんです! 返答如何によってはこちらも対応を考えます』 『おいおい、オレは第三皇子クロヴィスの命令で行動してるんだ。それを邪魔するってことが一体どういうことか分かってんだろうな? 』 『クロヴィス殿下の勅令? まさか…』 (今だ、案の定クロヴィスの名前が出た瞬間隙を作りやがった! ) 『喰らえ、スラッシュハーケン!! 』 スザクの見せた一瞬の隙を突いて竜馬はスラッシュハーケンを発射する。 『な!? だけど!! 』 『マジかよ! スラッシュハーケンを手で捕まえるなんて、どんな反応速度とパワー持ってんだ! 』 しかしランスロットの驚異的な性能の前にスラッシュハーケンは見事に受け止められ、あまつさえそのまま握りつぶされる。 『クソったれ! 打つ手なしかよ!! 』 『その攻撃、返答と解釈する! あなたには悪いが、その機体の機能を停止させてもらう! 』 先程までの躊躇がなくなり、怒涛の攻撃が竜馬を襲う! 『へ、流石に腕でカヴァーするには性能差がありすぎるな』 しかし、今度は避けることに専念した竜馬は機体表面をかすらせる程度にダメージを抑えていた。 『なんていう操縦だ! まるで僕の攻撃を完全に見切っているようだ! 』 竜馬はスザクの動きを見切っていたわけではなかった。 だがスザクの攻撃は命をとるための攻撃でなく、機体機能を停止させる目的で繰り出されるため、 狙っている場所がある程度絞ることが出来た。あとはそれに合わせて避けるだけである。 しかし、常人であれば旧式のグラスゴーが最新鋭機の攻撃を回避するほどの機動に数十秒と耐えられなかっただろう。 正に機体の限界性能を発揮し、なおかつその負担に耐えることのできる肉体をもつ竜馬だからこそできる芸当だった。 (だがここのままだとジリ貧だな…。ん、あれは…、まさか!? ) ランスロットの猛攻を受け流しつつ、ふと竜馬は雑居ビルの屋上に人影を発見した。 ぼろぼろの白衣が風にたなびく。鋭い眼光が竜馬たちの戦いを見つめていた。 間違いない、早乙女博士だった。 『ジジィぃいいいいいい!!!!! 』 早乙女博士の姿を認めたとたん、これまで冷静だった竜馬の脳内が一瞬で沸騰した! その隙をスザクは鋭くつき、竜馬のグラスゴーは両足を破壊されてしまった。 『てめえええ!! 邪魔すんじゃねえ! あそこに! あそこに早乙女のジジイがいるんだ! オレが、オレが引導を渡してやるんだあーーー!! 』 『悪いがあなたの望みは叶えられない。無駄な殺しは僕がさせない! 』 『うぉおおおお! はなせえ! はなしてくれええええ!!!! 』 廃墟と化したシンジュクゲットーに竜馬の絶叫が木霊する。 それはクロヴィスの戦闘中止命令が出されたのとほぼ同時であった。 こうしてシンジュクゲットー殲滅戦は幕を閉じた。 C.C.と早乙女博士の逃走と、クロヴィスが何者かによって暗殺されるという事実を残して。
- 399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:58:34 ID:9XcoyhJd]
- 支援
ギアスしらんけど中々面白い予感 俺以外いないのが惜しいな
- 400 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2010/02/15(月) 21:59:18 ID:hhIp9+Zq]
- 以上です。続いてもゲッターが出てくるのは当分先かなー。
だってゲッターって旧ゲッターですら通常KMFの7〜8倍近いんだもの つか一回目だからやたらと説明が多い… 雑文、お見逃しください
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