- 46 名前:Zoo Zoo Zoo [2016/07/14(木) 00:01:54.37 ID:r+2xHDtO0.net]
- ■「余剰動物」問題
不幸な死を除けば、バロンの身の上は、日本の動物園で生まれる動物にとって珍し いことではない。業界内では、次の行き先を探さなければいけない動物を「余剰動物」 と言う。受け入れ先探しに悩みながら新たな動物も迎え入れたい動物園。国内では 簡単には手に入らない動物を仕入れ、売買したい動物商。もちつもたれつの関係が 続いている。高見課長代理は「定期的に繁殖を行って動物を維持し、新しい動物も導 入しないといけない。ほかの動物園や動物商との交換は常時行っている」。 ただ、動物園同士の交換と異なり、動物商が介在する取引の場合は、動物の行き 先を把握できないことも多い。今年4月に鹿児島市平川動物公園が動物商に渡した コツメカワウソ2頭も、静岡市内のペット店で販売されていた。坪井氏も「ペット店やブ リーダーが買ってくれるので、売り先を見つけるのには困らない」と明かす。 ■「行き先、責任を」 日大生物資源科学部の村田浩一教授(動物園学)によると、動物商は日本には 明治時代からおり、動物園の発展を担ってきた存在という。だが欧米の動物園は 40年以上前から動物商の利用を自粛。動物園同士の交換によって種の保存、 維持に努めている。 日本は手狭な園が多く、特に大型動物の場合は、 種の保存のために繁殖しても群れで飼育していくのは容易ではない。 余剰動物問題の解決には動物商に頼らざるをえない側面がある。村田教授は言う。 「シマウマの事件は、特定の動物園の問題ではない。他園に渡すにしろ、仕方なく動 物商に渡すにしろ、余剰動物の行き先に責任を持つべきだろう」 朝日新聞(2016年6月1日)
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