- 35 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2010/05/11(火) 17:19:47 ID:d1uscZjP]
- 今朝のフミエちゃん思い出シーンのあと。ちょっこし書いてみました。
茂視点です。エロまでいかないっす。 「あのっ……昔、べとべとさんに追われてた女の子を助けませんでしたか?」 フミエが目をきらめかせて訊いてくる。 「ん? そういえばそんなこと……」 なにを藪から棒に。〆切は明日だ。いつまでもお喋りはしていられない。 「あったかもしれんし、なかったかもしれんなあ」 「そうですか……」 フミエがしょんぼりする。茂はペンをインクに浸し、ペン入れの続きに取り掛かった。 しかしフミエはまだ両手を見つめたまま、筆を取ろうとしない。 (そんなにべとべとさんが気になっとるんか? それよりベタをべとべとさんしてくれんことには間にあわんのに) 一言注意してやろうか。茂が顔をあげたとき、ようやくフミエが筆をとり、ベタの続きを塗りはじめる。手つきはいつもながら丁寧だ。そして、幸せそうに笑んでいる。 「……なに、にやにやしとるんだ?」 「なんでもありません。ただ、あれが私の初恋だったのかなあって」 「なにをいっちょる」 また馬鹿なことを言いだす。笑いとばして原稿に向かったが、 (初恋?)
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