- 115 名前:平凡 mailto:sage [2010/10/26(火) 01:18:42 ID:hi9+GVkp]
- (続き)
Y君はすごく裕福な家庭で育った。 父親は一代で事業をおこして大成功した。 そんな家庭の末っ子として生まれたY君は、何不自由なく成長した。 ごく普通の子どものようであったが、中学生になったあたりから不安神経症の症状が出始めた。 強い不安感から、卒業式などの大きな行事には出られなくなった。 また電車などの狭い場所でも度々パニック発作に見舞われた。 そうした素質的なデリケートさも自己愛の引き金になったのかもしれない。 自己愛の前触れとしては中学生のときのこんなエピソードがある。 クラスにいる1人の障害児について話し合う機会があった。 その障害児のことをどう思っているか先生が生徒たちに尋ねた。 「大切なクラスメイトです。」 「私の友達の一人です。」 そんな返答が続くなか、Y君は言った。 「ただの障害児。」 それを聞いた先生は涙を流した。 しかし、その発言がなぜ人を傷つけるのかY君には理解できず、その後ずっとこう言って笑っていた。 「ただの障害児だろ? 違うのか? もしかしてスーパー障害児なのか?」 この笑い話をY君が最後にしたのは大学生の時だった。 その時もまったく悪びれる様子もなくケラケラ笑っていた。 (続く)
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