- 554 名前:最低人類0号 [2011/04/27(水) 23:06:24.69 ID:OBCeqa0i0]
- 歯周組織の再生、手軽に
広島大学発バイオベンチャーのツーセル(広島市、辻紘一郎・社長)は歯周組織の再生技術でめどをつけた。あごの骨に穴を開けて採取した骨髄液を使い、重度の歯周病で失われた骨などを再生する技術で、腰骨から採取する従来法に比べて手軽にできる。 病院に限らず、小さな開業医でも扱える技術に仕上げ、再生医療の普及を目指す。 「歯科医の社会的地位を高めるため、再生医療を実用化したい。それには歯科医の技量によらず手軽に扱える技術の確立が必要だ」。同社取締役である広島大の栗原英見・教授はこう説明する。 あごの骨の骨髄液に含まれる間葉系幹細胞を歯周組織の再生に使う技術の開発もその一環。従来は腰骨から骨髄液を採取していたが、この作業は血液内科といった歯科医とは別の専門家が必要だった。 あごの骨から採取した骨髄液を使えれば、小さな開業医でも可能な再生医療の実現に1歩近づくとみた。 ただ、課題も山積していた。間葉系幹細胞は骨髄液中にある程度の密度で存在していないと死滅する。あごの骨から骨髄液を多くとりだすと血液が混じり、間葉系幹細胞は必要な密度が保てず死滅してしまう。あごの骨の骨髄液を活用するのは難しかった。 大量の採取が可能で幹細胞も多く含まれる腰骨からの採取が主流だった。 ツーセルと広島大はあごの骨から採取する骨髄液の最適量を見つけ出して課題を解決した。1カ所あたり採取する骨髄液を0.1−0.5ccに抑えれば血が混ざる可能性が減り、適度な濃度で骨髄液を得られることを発見した。 計2カ所から骨髄液を採取し、同社の培養技術で間葉系幹細胞を増やせば、必要な細胞は確保できる。 広島大学病院の西村正宏・准教授らは同治療法を助ける小型器具も開発。骨に穴を開けるなど歯科医が使い慣れた器具に扱いが似ており、技量によらず歯科医が手軽に扱えるように工夫した。 同器具を使えば骨髄液を簡単に採取でき、重度の歯周病で失われた骨などが小さな開業医でも治せるようになるという。
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