- 454 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 [2007/03/27(火) 12:46:36 ID:RvIl32Mx0]
- >>450のつづきでんねん。
牛太郎の目の前には、待ちに待ったネコソバが運ばれてきました。 待ってましたとばかり、牛太郎はネコ肉を口の中に放り込み、ツユをズーズーと吸いました。 ソバをすすりながら、牛太郎はふと疑問に思いました。 「フタツの連中は、タヌキやらキツネやら言うとるが、あんな動物簡単に獲れへんのになあ。」 どうやら、牛太郎は、油揚げがなぜ動物を指すのか、昔から納得できなかったようなのです。 「ザルソバもわからん。天ざるなんて猿、聞いたことあらへん。捕まえて食えるのはニホンザルや。」 ソバを食いつつ、牛太郎はいろいろと考えていました。 「フタツの連中は、ニセモノでも満足するんやな。かすやて、昔はヨツばかり食ってたし。」 透明の澄んだソバツユには、細かいネコの毛がブラウン運動のように浮遊していました。 「この毛の舌触りがええんや。それにしても旨いのう。」 牛太郎は大満足で、ツユも最後まで飲み干しました。 「ごちそうさん!」 牛太郎はおばあに代金を払おうとすると、おばあはこう言いました。 「お代は受け取れまへん。あんたホンマのヨツやろ。役所に請求しとくわ。」 関西の一部では、行政からヨツの人たちに手厚い助成金が出ているため、 法外な経費を除き、生活費の一部として補助が出されるからです。
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