- 695 名前:人間七七四年 mailto:sage [2017/03/23(木) 13:14:43.44 ID:lIeg49m7.net]
- 1568年(永禄11年)、豊後の王よりニセアの司教ドン・ベルショール・カルネイロに贈りし書簡
『私はジョゴ・バズ・ダラガンより貴方が支那に渡来されたこと、並びに貴方の病気について聞き、 甚だこれを悲しんでいる。そして更に悲しみが強くなるのは。このために貴方が日本に来ることが 不可能に成ってしまうと思ってしまう故である。 私は貴方がいかなる人かを聞き、また貴方の請求により総督が大砲(espera)を私に贈られたことを 聞きたるにより、貴方が私の領国に来ることを大いに希望していた。 この大砲はマラッカよりの船中にて(船の沈没により)失われたことは私の不運ではあるが、 安全に到着したのと等しくこれを感謝し、貴方に恩を負うと考えている。 私は大砲を得ることの希望を捨てていない。 私が(ポルトガル)国王の僕にして、またその友人であることは、デウスの事について、また私の領国に在る キリシタン等、及びポルトガル人一同に対し庇護を加え、好遇を与えることで示し、またデウスが私に 生命を与え給う間は、常にこれを継続し、また貴方の要求されることをなすべきを以て、貴方が総督に 書簡を送り、私が大砲の贈与を受ける資格の有ることを通知されることを希望する。 私が再び大砲を求めるのは、私が海岸に住み、敵と境を接し、私の防御のためこれを必要とする事 大なるが為である。 私がもし領国を防衛し、これを繁栄ならしむ時は、領内のデウスの会堂、パードレ及びキリシタンたち、 並びに当地に来るポルトガル人一同もまた同様に繁栄するだろう。 先年、私はポルトガル王妃の書簡を接受したが、大いにこれを尊重し、宝物としてこれを首から下げている。 当地には王妃の如き方に贈るべき物は無いと雖も、私の領国に有るものは喜んで殿下に献ずるだろう。 この他述べたいことは多いが、長きに失するがゆえにこれを書簡に綴らない。 ジョゴ・バズ・ダラガンがその地に赴いた時に陳述するであろう。 1568年9月13日(永禄11年8月22日)』 (異国叢書) とにかく大砲を早くよこせ、という大友宗麟の書簡である。
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