- 656 名前:デフォルトの名無しさん mailto:sage [04/12/22 12:49:57]
- SELF に関しては、メッセージ送信重視の立場と、インスタンスベースの
立場を分けて評価する必要があります。たとえば、インスタンス変数を 持たず、スロットを振る舞いと属性で共有することについては、名前の 衝突の問題が生じることがすでに分かっています。(つまり、スロット アクセスを多態させるときに getXXX などと別名を設けないといけない) こうした問題はメッセージ送信重視の立場から来るもので、インスタンス ベースであることとは関係ありません。 SELF はメッセージ指向寄りの(しかしメッセージ指向とは違う、単に メッセージ送信重視の)立場から、Smalltalk の実装に対して生じた 疑問、あるいは想定しうる理想像を具現化して見せたものとみることが できます。その結果生じたもののひとつがインスタンスベースだと 考えておくのが無難です。つまり、インスタンスベースの特徴は SELF に見ることができますが、SELF の特徴すべてがインスタンスベースに 当てはまるわけではないということです。 インスタンスベースの他に、SELF の副産物としては、コスト高で最適化 が難しいメッセージ送信の行きすぎた(笑)徹底により、VM の高速化技術 が生まれたことが挙げられます。これは Strongtalk という静的型チェック 機構を持つ Smalltalk の派生物を経て、現在、Java VM に役立てられて います。
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