- 246 名前:デフォルトの名無しさん mailto:sage [2007/05/01(火) 00:29:40 ]
- 仮想化とは対象物を不完全ながらもその性質や姿を模倣し現出させることだ。
対して抽象化は、対象物のある特徴的な側面を抽出し概念化することだ。 仮想化で抽象化の技術が使われることはあるだろうが、その逆は考え難い。 コンピュータを使い、扇風機やコタツを抽象化することはできても、仮想化する ことはできないのだ。少なくとも今の技術では無理だ。コンピュータがその姿形 を変えることはできないのだから。コンピュータが仮想化できるものは、コンピュー タそのものが直接扱うものだけだ。例えば、仮想メモリ、仮想ネットワーク、仮想 マシン、仮想キーボードといったものだ。 抽象化した結果表現されるものは、設計者が想定した概念やイメージだ。しかし、 実在するものそのものではなく、人が考えたものであるために、このイメージは 非常に脆く、不安定だ。外部からの影響をもろに受け、形を変え易い。個々人が 持つイメージの些細な相違から認識のずれが生じ易い。扇風機の使い方は人に よって異なることはないが、人がイメージしたものは、その生成から、破棄に至る まで、非常に不安定な状態になり易い。それを防ぐには、イメージそのものをなる べく強固なものにし、インターフェースに一貫性と整合性をもたせ、外因による影響 を受けに難くく、壊れ難くするための技術を見につけ、理解を深めておくしかない。
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