- 578 名前:デフォルトの名無しさん [2007/03/02(金) 22:03:19 ]
- こんな夜更けに、闇と風の中に馬を走らせるのは誰だろう。
それは父と子だ。父はおびえる子をひしと抱きかかえている。 父 「息子よ、なぜ顔を隠すのだ」 子 「お父さんには魔王が見えないの。七輪を使って、魚を焼いてる・・・」 父 「あれはたなびく霧だ・・・」 魔王 「サンマの塩焼きジュウジュウ 大根おろしショリショリッ」 子 「お父さん、お父さん!きこえないの。魔王がぼくになにかいうよ。」 父 「落ち着きなさい、枯葉が風にざわめいているだけだよ。」 魔王 「炊き立てご飯パカッフワッ ポン酢トットットッ…」 子 「お父さん、お父さん!見えないの、あの暗いところに魔王の炊飯器が!」 父 「見えるよ。だが、あれは古いしだれ柳の幹だよ。」 魔王「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」 子 「おとうさん、おとうさん!うわ キモ!魔王きめぇよ 死ね!」 父親はぎょっとして、馬を全力で走らせた。あえぐ子供を両腕に抱え、やっとの思い で館に着いた・・・ 腕に抱えられた子はすでにご飯を炊いていた。
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