- 992 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2008/05/02(金) 15:36:34 ID:slGM68aE0]
- 497 :名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:44:06 ID:Wa3RnJ/F
遊戯は、黒い不気味なオーラを上げる少年を正面に見据えながら、腕に取り付けているデュエルディスクを展開させた。 こいつ・・・。見た目は普通の少年となんら代わりはないが・・・。 だが、その身にまとうオーラは、千年アイテムの闇に取り付かれたものにそっくりだ。 サトシの姿に自分自身と、そして友であり、千年リングの闇に取り付かれたバクラの姿を重ね合わせる。 遊戯だけではない。 その尋常でない気配に、麻理沙は愛用のミニ八卦路を取り出し、言葉は愛刀古青江に手を掛け、古泉もまた自分の超能力をいつでも発動できるように構えていた。 「ふっふっふ、慌てんなよ、これはゲーム、ゲームなんだからよぉ、楽しくいこうぜぇ。」 サトシの声と同時に、5人の周りに黒い靄が掛かりだす。 「これは・・・」 「いったい・・・なにが」 不気味な雰囲気にたじろく古泉と言葉の声に、サトシは嗜虐的な笑いを見せる。 「言っただろ・・・闇のゲームだってなぁ。俺に勝てなければ・・・てめぇら全員、生きて帰れねぇぜ。」 闇のゲーム・・・という単語に、遊戯の顔が強張る。 ・・・闇のゲームだと、こいつ・・・やはり。 「闇のゲームがどうとか関係ないぜ!!!要は魔王の手下なんだろ?だったら吹っ飛ばすまでだぜ!!!」 闇のゲームの雰囲気にもまったくたじろく気配のない魔理沙に、サトシは真顔になって言った。 「だから言っただろ、慌てんなって・・・まだ闇のゲームのルールも説明してねぇ。」 「何?」 「つっても難しいルールは全然ないけどなぁ!!! 来い!!!ピカチュー!!!」 サトシは腰につけた紅白のボールを思い切りよく投げる。 「何だ!?」 4人が身構えると同時に、ボールが開き、一筋の光が地面に降り立った。 それは地面にたどり着くと同時に一つの形を成した。 油断なく身構えていた面々だが、その姿を見た瞬間、それは怪訝な顔に変わる。 「ピカチュー!!!」 そこにいたのは、凶暴な獣でもなく、屈強な怪物でもなく、どちらかというと愛くるしいと表現した方が良い、小さな生物だった。 まるほっぺに縞々の尻尾。かわいらしい耳をつけた、女子高生にでも人気が出そうな姿である。 「ちっちゃいな・・・。」 「カワイイです。」 麻理沙と言葉はおもわずその姿に緊張していた態度を弛緩させてしまう。 サトシはその姿を見てニヤつきながら言った。 「ルールは簡単だ。俺様の出すモンスターを全部倒しな。全部倒せばお前らの勝ちだ。」 サトシの言葉に、緊張を解いていた面々は再び身構える。 いままでも姿が戦闘向きに見えない強力な敵とも戦ってきた。目の前の敵がどんな姿をしていても、油断は出来ない。 「そんな面倒くさいことしなくても、もっと簡単に終わらせる方法があるぜ」 「あぁん?」 麻理沙の言葉に怪訝な顔をするサトシ。 麻理沙はいつの間にか両手を構え、手の中心に八卦路を構えていた。 「両方とも一緒に吹きとびな!!!」 麻理沙が叫ぶと同時に八卦路から強力なエネルギーが放たれた!!! それは地面をえぐり、空間を焼きながらピカチューとサトシを飲み込んでいき、そして・・・。 ズドォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!! けたたましい音ともに、ピラミッド内壁に直撃した。 ピラミッド全体が大きく揺れ、天井からパラパラと天井の破片が落ちてくる。 「くっ・・・ずいぶんといきなりだな。」 いきなりの麻理沙の大技、マスタースパークの炸裂に遊戯はおもわず言葉を漏らす。 「弾幕はパワーだぜ。」 麻理沙は笑顔でそう言った。 「今ので、倒せたんでしょうか・・・。」 「直撃なら、おそらく・・・。」 少なくともあの威力をまともに受けて無事な相手はいないだろう。 言葉も小泉もそう思っていた。 しかし・・・、
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