- 495 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 [2007/07/25(水) 16:54:59 ID:4I79Lyn3]
- 毎日新聞 社説:外交・「プリンシプル」が大事だ 2007年7月25日
www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20070725k0000m070150000c.html (前略)いわゆる従軍慰安婦問題や原爆投下をめぐって米国との摩擦が生じ、北朝鮮の脅威も衰えない。 「対米協調だけでいいのか」という、古くて新しい疑問が人々の胸にわだかまる。(中略) 日本には「プリンシプル」がない。40年も前にそう喝破したのは、吉田茂元首相の懐刀としてGHQ (連合国軍総司令部)と渡り合った白洲次郎氏だ。原則、行動基準などと訳すのだろう。欧米とつきあう には「プリンシプル」をはっきりさせる必要があり、「プリンシプル」のない妥協は「一時しのぎのごまかし」に 過ぎない、と白洲氏は説く(「プリンシプルのない日本」新潮文庫)。 この見解に従えば、慰安婦問題に関する日本側の対応は「ごまかし」と見えたかもしれない。 「狭義の強制性」を否定した安倍晋三首相は、米紙に「ダブルトーク」(裏表のある発言)などとたたかれた。 日本の国会議員らが米紙に出した意見広告も裏目に出て、米下院外交委員会は慰安婦問題で日本の 謝罪を求める決議案を可決した。参院選後、下院本会議でも可決される可能性が強い。 無論、米国の歴史観が正しいとは限らない。原爆投下について米高官が、戦争を終わらせ数百万の 日本人、米兵の命を救ったと発言したことでも明らかだ。いかに暴論と見えても、米国には米国の 「戦後レジーム」がある。安倍政権が「戦後レジームからの脱却」をめざすなら、国際社会の理解を得る 地道な努力が必要だ。(中略) 自民党側には「米国に協力しないと北朝鮮問題は乗り切れない。中国の軍備増強も脅威だ」といった声も あるが、この種の論法は03年のイラク戦争前から使われてきた。日本政府はいち早くイラク戦争を支持し イラク南部に自衛隊を送った。しかし北朝鮮はミサイル発射と核実験に踏み切り、日本の安全が脅かされ る中、米国は中国を主なパートナーとして6カ国協議を進めている。(中略) このうえ同じ論法で対米協力の必要性を説いても説得力に欠ける。今のアジアは中露やインドなどが 活発な外交を展開し、21世紀の「グレートゲーム」とも呼ばれる。米国との連携は大事だが、それだけでも やっていけない。(後略)
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