- 410 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 [2007/07/19(木) 17:57:28 ID:+hQ8b9Fe]
- >>199 >>406
広告企画 『経済道場リターンズ 〜グローバル編〜』 (日本経済新聞2007年7月19日朝刊) 明治学院大学経済学部教授 中尾茂夫氏 気になる日米一辺倒の論調 ――最近の円安ドル高はどう考えればいいのですか。 (中尾) 円/ドルレートだけ見るとドルはずいぶん高く見えますが、各国通貨の加重平均で 見るとドルの実効レートはニクソンショック以来最低です。円はそれに対しても安いわけです から底値といってもいいくらいです。 ドルが安いのは、アメリカの経常収支赤字の国内総生産(GDP)比が、80年代に債務国家 に転落してドルが下落したころに比べて2倍以上になっている。それに警鐘を鳴らすアメリカ の専門家も多く、ドルが売られ、主にユーロが買われているのです。 アジアが沸騰、ユーロが台頭し、多極化した世界経済は次にどうなるのか――という議論が いま欧米で盛んに行われていますが、日本では、日米一辺倒の一極世界像的な論調が 圧倒的です。こうした論調の偏在は興味深いところです。 変わりつつある従来の枠組み ――ロシアやブラジルの動きはどう見ますか。 (中尾) BRICsの台頭は従来の世界の枠組みが変わりつつあることの証左だと考えて います。かつて「アメリカの裏庭」といわれたラテンアメリカでは、「アメリカ離れ」の空気が 強まっており、中国、アジアに急接近して多極化外交に熱心です。ロシアも石油や鉱物資源 の価格上昇で潤っていますが、中国と接近する一方で、プーチン大統領が石油取引をユーロ 建てにすると発言するなど、多極化に向けてスタンスを調整しています。
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