- 39 名前:11 mailto:sage [04/11/26 00:16:25]
- 「(いやっ…、こんなとこを見られてる、どうしよう…)」
慌てて口を離そうとしましたが、そのとき母は信じられない行動 に出たんです。 離れていく僕の口を追いかけるように指を突き出し、更に僕の口 の中に指を深く沈めて、指先で僕の口蓋の中を探ってきたんです。 まるで、ディープキスの時に舌を絡めるように…。僕の全身に電 気が走りました。 「(だめ…、やめて、こんなこと…)」 口を指で塞がれている僕は首を振り、必死に母に対して眼で訴え ますが、母はそんな僕の眼をじっと見つめるだけで、いっこうにや めてくれません。 後になって思い返してみると、僕はこんなにまじまじと母の瞳を 覗き込んだことがこの時までありませんでした。母はそのときなぜ か、瞬きもせずに僕の瞳を覗き込んでいました。 「困ってる一哉くんを見てると、よけいにイジワルしたくなっちゃ いそう」 母の眼の奥深くには、僕の見知らぬもう一人の女性が潜んでいる ように感じました。 何とか食事も終え、居たたまれない気持ちで席を立とうと促す僕 に「もっとゆっくりしていってもいいのに」と言いながら母は来た 時と同じように僕に腕を絡ませて立たせてくれました。 実際、そのときの僕はアルコールのせいで足もおぼつかない状態 だったんです。店のドアを開けて、すぐ前の駐車場に向かう途中、 それは起こりました。 母は僕の方に手をかけてぐいっと引き寄せ、力任せに僕を振り向 かせると、あっという間に唇を重ねてきたんです。 「いやっ、ママ、な、なにするだよっ」
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