- 703 名前:名無しより愛をこめて mailto:sage [2020/06/25(木) 23:58:22.29 ID:w1Osx94h0.net]
- >>698
(渋谷廃墟を遠望できる丘の上。 水色の、ひよりの自転車が止められている) (その傍で、 眼鏡をかけたひよりが 草の上に座って 一人、スケッチブックに 男女の妖精の絵を描いている) (強めの風が吹く中、 楽し気な様子で、水色の色鉛筆を使って、 妖精の男の子の羽に 色を塗るひより) (その後ろ姿を、その場にそぐわない黒い喪服を着た女性が 少し離れた草木の陰から見つめている) (不吉な黒装束の女 = 間宮麗奈が 昆虫の複眼を思わせるワームの特殊な眼を通して ひよりの背中を視る) (すると そこには、 人間の肩甲骨には無い 緑色の鞘翅に支えられた 一対の薄い翅が浮かび上がる) 麗奈 「……… (ほくそ笑む)」 (風にそよぐように 微かに揺れる ひよりの翅) (熱心に 妖精の羽を塗っているひよりは、自分の背中にも 同じような翅がある事を まだ知らずにいた…) (カブト 第31話より)
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