- 268 名前:名無しより愛をこめて mailto:sage [2017/08/24(木) 15:43:01.49 ID:lwYCDa//0.net]
- アマゾンズの感想ですか?
んー、まず感じたのはやはり初代から脈々と継承されてきた 異形の者の苦悩、というものが昨今描かれる事がなかったじゃないですか? 平成2期のポップな展開もそれはそれで面白いんですけどね やはりアイデンティティな部分の葛藤は見る側にグッときますね そういう意味でS1の会議室での悠の件から千翼のラストに至るまで その部分に苦しみ足掻く姿を描ききった点は評価に値しますし コンセンサスが得られないまま展開する同種族同士の争いというのも 実は現代文明がずっと抱えてきているものであったり 昨今倫理面での論議が絶えないクローン技術への警鐘的なものも含めて 実はシンプルなテーマであったように思えます 登場人物個々のway of lifeが異なって感じるものの実際には生と死に対する イデオロギーとプロセスの相違である事も今日勃発する国家間の戦争と 同じ論理なわけですしね 映像的なものではゴア表現が話題になりましたけど 制作側が当初から「ラストに向けて視聴者を篩いにかけていく」と公言していたわけで (9話以降の)クライマックスを「理解出来ない」と仰る方は篩いに掛け漏れてしまった層 といえるのではないでしょうか 第1話から「生理的に不愉快なもの」が辺り一面に散りばめられていたわけですし 仕掛け的に、登場人物中の誰かに自身を投影出来る作りになっていたと思いますので 一例を挙げると、現在子育て中でかつて仮面ライダーのファンであった世代の 方は鷹山仁の目の動き、言い回しなど悉く琴線に掛かったのではないでしょうか いつの時代からかRPGもシナリオをなぞるだけになってしまい ソーシャルゲームの登場で更にそれは加速し 映像作品を小説を読み解くような感覚で視聴する事が出来なくなった方が多いように感じます 与えられたもの、情報だけで作品の良し悪しを判断するのであれば 語弊があるかもしれませんがそのような方はパブロ・ピカソは何故天才なのか、も永遠に理解出来ない事でしょう ※もちろんアマゾンズがピカソと同列だという意味ではありません ピカソを出してしまった流れで役者陣について私見を述べさせていただくと 舞台俳優を多数起用した事は白倉氏の構想の中のどこかで舞台演劇で見られる 芸術性の高い部分を引きだしたかった、というのがあったのかもしれませんね 議論の分かれるラストシーンの演出について これは推論の域になりますが本作が実は「人間VS異形の者達」が主題であったとすれば 異形の者同士での争いは蛇足扱いになってもおかしくなく 会長、本部長、局長、戦闘班、と人間サイドの主要人物が全て居並んだ4C前での 千翼との決戦こそがラストバトルでありその結論が「人間にはまだ早すぎた」 なわけですよね、これは本作の本質を全て明示する重要な台詞でした まとめますと S1、S2通して疑問点を抱く部分は 「野座間の社長は誰やねん」
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