- 976 名前:あなたの1票は無駄になりました [2018/10/13(土) 08:27:42.52 ID:88L9HT0f0.net]
- エネルギー政策の基本は、3E+S(Energy Security:安定供給、Economic Efficiency:
経済効率、Environment:環境適合 + Safety:安全)をバランスよく達成することです。 このすべての面において完璧なエネルギー源はありません。 こうした中で、国内でエネルギーをまかなうことができない日本は、さまざまなエネルギー源を利用して、 バランスの取れた電源構成(電力をつくる方法の組み合わせ)を構築することが重要です。 いっぽうで、3E+Sそれぞれの要素が重要であることもまた事実です。原発については、 前回の記事(サイト内リンクを開く「原発の安全を高めるための取組 〜新規制基準のポイント」)で 安全性について説明しました。今回は、安全性とならんで注目されることが多い「経済効率」、 すなわちコストについて、なぜ原発が安いとされているのか、その考え方について見てみましょう。 発電方法で5倍から10倍も異なる燃料量 まず、各発電方法の発電効率について見てみましょう。発電効率については、 実際に生み出した熱エネルギーをどれくらい電気に変換できるかという「熱効率」という考え方もありますが、 ここではよりシンプルに、同じ電気を生み出すのにどれくらいの燃料を使うのかという観点から考えてみます。 たとえば、100万kWの電力をつくりだしたいと考えたとします。原発を使った場合、100万kWの電力を生み出す 原発を1年間運転したとすると、そのために必要な燃料は21トンです。原発で使われる燃料はウランですが、 天然ウランでは濃度が足りないため、濃縮させたウラン(濃縮ウラン)を使用します。 では、同じ規模(100万kW)の出力(電力量)の火力発電を、同じように1年間運転した場合にはどうなるでしょう。 火力発電を動かすために天然ガスを使った場合には95万トン、石油を使った場合には155万トン、 石炭を使った場合には235万トン必要となります。 www.enecho.meti.go.jp/about/special/shared/img/qde2-26kjil2i.jpg 日本はこれらの化石燃料資源にとぼしく、ほとんどを輸入に頼っているため、輸送コストもかかります。 これは原発でも同じ条件ですが、必要な燃料の量が大きく異なるということは、 かかる輸送コストの大きさも変わってくるということです。こうしたことが、原発と火力発電における燃料費の大きな差につながります。 www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/nuclear/nuclearcost.html
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