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ノーパン羞恥でゴ〜!! Part 2



1 名前:名無しさん@ピンキー [2006/06/27(火) 22:58:04 ID:yuzZcFzy]
漫画や小説などのノーパン羞恥シーンの情報交換から、
ノーパン羞恥SSの投下まで、
女性の恥じらう様に萌えるノーパン総合スレ。

前スレ
ノーパン羞恥でゴ〜!!
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1005459853/

163 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/02(月) 03:15:56 ID:3S++CrVa]
ハッピーエンドキボン。ソレトユリヲモウチョットダケ・・

164 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/03(火) 12:01:34 ID:Yq2flqnk]
「なんだか寂しそう」
 笹野先生が私の瞳を覗き込んでいる。
 引き込まれてしまいそうな瞳だった。同性の私ですら、その瞳に魅了されてしまう。男子
生徒たちが盛り上がるのも頷ける。
──美人だな……。
 改めて思う。結婚はしていないらしいが、恋人はいるのだろうか。きっとこれほどの美人
なら、引く手あまたなのだろう。私などとは大違いなのだろう。
 透き通るような肌。ほんのり色づいた頬。メイクの事はよく解からないが、あまり化粧っ気
は無い。すっきりとした細い眉、薄く引かれたアイライン。年配の女教師のような毒毒しさの
無い、きりっと引き締まった唇。
──羨ましい。
「柏原さん──」
 不意に、彼女の指が私の唇に触れた。
「キス、した事ある?」
「え──」
 ほんの数分前、いや、十数分前だろうか──時間の感覚が無い。
 羽山君と交わした口付けを思い出す。それを読み取ったかのように、彼女は言った。
「あるんだぁ?」
「──!?」
 笹野先生の唇が、私のそれへと重ねられた。
「──んっ」
 甘い香りに、鼻腔をくすぐられる。
 笹野先生と──女性と、キスしてしまった。頭が混乱して真っ白になってしまう。
「んっ……んくっ!」
 彼女の指が私の膨らみを登り、頂きへと触れた。びくんと身体が弾む。
「可愛い」
「あっ──」
 唇が一旦離れ、再び触れ合う。
 私の唇を、彼女の舌がなぞる。恥ずかしさと心地好さに、目を開けていられない。
「力を抜いて」
「ん……」
 温かく濡れた舌が、唇を割って侵入してきた。どうすればいいのか判らず、私は彼女の
舌を受け入れてしまう。
 くちゅ──
 甘い香りが、口中を満たしていく。
 前歯を舐められ、反射的に逃げようとした私を、彼女の舌が追いすがる。
 気が付けば、二人の舌と舌とが絡み合っていた。
──笹野先生と……女同士なのに……。
 頭が回らない。くちゅくちゅと扇情的な音が頭の中に響く。
 身体が震える。硬くなった突起を刺激され、大きな膨らみを揉みしだかれる。
 彼女に翻弄され、自慰の残滓が膨れ上がってゆく。
「んっ、ふぁ……」
 口の中を、彼女の舌に掻き乱される。唇を啄ばみ、歯を舐め、舌と舌を絡ませ、唾液を
混じらせて、私の口中を蹂躙する。
 それどころか、彼女の唇に吸われた私の舌は、相手の中へと引き込まれてしまう。
──すごい……キスって、こんなすごいんだ……。
 笹野先生のもたらす陶酔感に蝕まれてゆく。
 彼女の舌が別の生き物のように蠢いて、私はただただされるがままになっていた。
 尖った乳首をブラウスの上から弄ばれ、いつの間にかもう片方の手が、露になっている
下腹部へと伸ばされていた。
──ダメ、恥ずかしい……。
 それなのに、私の身体は小刻みに震えるだけだ。彼女に抗う事など、今の私にはできは
しない。このまま身を任せてしまう以外に考えられなかった。
「んっ……」
 無毛の丘を指が撫でる。恥ずかしいのに、恥ずかしいけど、もっとして欲しい──
 指が這い回る。しかし彼女の指は、肝心の部分になかなか触れてくれない。羽山君が
してくれたストレートな刺激とは違う、遠回りな彼女の愛撫に、私は身を委ねていた。
 激しい──大人のキスに掻き乱され、しなやかな指に乳房を刺激され、やわらかい指で
下腹部を焦らされる。
──もっと、して欲しい……。

165 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/03(火) 12:15:33 ID:NatULlI7]
きたきた

166 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/03(火) 14:01:05 ID:IUVNLSTk]
(* ゚∀゚)=3ムハー

167 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/03(火) 18:25:54 ID:TWOzF3IU]
レズキモス

あげ:

168 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/04(水) 03:46:37 ID:hGxEpq3T]
「んっ、ふぁ」
「はっ、んぅ……」
 唇が離れ、私は目を開いた。妖艶な笹野先生の笑みが眼前にあった。
 恥ずかしくてすぐに目を閉じてしまう。
「柏原さん、可愛い〜」
「うぅ……」
 制服の上から乳房を撫でられ、隠すものの無い秘処を指でなぞられる。
 硬くなった乳首は、羽山君のタンクトップと制服のブラウスを内側から押し上げている。
もっと触れて欲しいと自己主張するかのように突き出したそれは、彼女の指に触れられる
たびに私の身体をびくびくと弾ませる。
 私の脚は、彼女の膝によって開かれたままになっている。脚の付け根の秘裂はとろとろ
に蜜を溢れさせ、彼女の指に絡み付いている。けれど、彼女はその周囲を撫でるだけで、
肝心の部分へは触れてくれない。
──いじって欲しい……。
 求めているのに、してくれない。乳首だけでは物足りない。もっと強い、身体の芯から突き
上げるような快楽に浸りたい。身体が刺激を求めて悶えている。
 保健室の主である笹野先生は、こういう事に慣れているようだ。男子生徒たちが噂して
いた、淫楽症──下品な言い方をすれば、ヤリマン──という言葉がよぎる。以前、彼女が
気に入った生徒と保健室で淫らな行為に耽っているのだという、馬鹿馬鹿しい噂話を耳に
した事があった。そんな事あるわけがないと、気にも留めていなかったが──
 彼女のキスも、指の動きも、羽山君のそれとは段違いに──手慣れている。
 羽山君の愛撫は、所詮は知識の延長線上のものに過ぎなかったという事なのだろうか。
彼女のような経験に基づいた技巧とは比べるべくも無いと言う事なのだろうか。
 乳首だけでももっと刺激して欲しい。撫でるだけじゃなく、抓んで、引っ張って、転がして
欲しい。こんな弱い刺激じゃ物足りない。もっと強い刺激を与えて欲しい。
──クリ、いじって欲しいよぉ……。
 自慰の時はほとんど肉芽ばかりを刺激している。乳房や乳首でも快感を覚えるように
なってきたが、それでも、そこが一番感じるのには変わりない。
 もっとも、裂け目の中心、花弁の奥にまで指を入れたことはほとんど無い。何度か試した
事はあったが、指先を入れたところで激痛が走り、とても続けていられなかった。
 クリトリスがぷくりと膨れ上がっているのが自分でも判る。とめどなく溢れる露が、お尻の
方まで垂れているのも自覚できた。
──いじって欲しい、クリいじって……。
「ひぁあっ──!」
 びくんと大きく体が跳ねた。私の心に応えるかのように、一番敏感な蕾が刺激された。
「可愛い声……もっと聞かせて」
「ひっ、あっ、んゃっ」
 集中的に責め立てられ、自分のものとは思えない喘ぎが漏れてしまう。
「やっ、ひゃぅ! んぁっ!」
 途切れる事の無い快感が私の身体を駆け巡る。
「柏原さんのここ、いじり易くて良いね」
「や、だっ……あぅ、ひゃ!」
──羽山君にも言われた……。
 私のそこがまだ子供のままだから──恥毛が全く生えていないからいじり易いと。
 いじり易いのならば──こうして刺激してもらえるのなら、発毛なんてしなくてもいいの
かもしれない。
「すごい反応……気持ちいい?」
「はいっ、んぁ……ふぁっ、はぁっ!」
 気持ちいい。すごく気持ちいい。さっき達したばかりだというのに、私は再び頂上へと駆け
上っていく。
 先生の指は休む事無く蠢いて、私の花芯を刺激する。くちゅくちゅと淫らな水音が響いて
いる。唇を奪われ、舌に蹂躙される。乳首が抓まれ、指で転がされる。蕾を弄ばれ、快楽の
渦に翻弄される。
 独りでしていた時とは段違いの波がいくつも押し寄せてくる。
 それは、もうすぐそこまで来ていた。
「イっちゃっていいんだよ」
 先生の言葉に、私の意識は真っ白になった。
「あぁぁ! ひぅ、ひぁぁッ──!」
 突き上げられたように身体を仰け反らせ、二度目の絶頂に飲み込まれた。
 恍惚とした陶酔感に身体を震わせながら、羽山君の顔を思い浮かべていた。

169 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/04(水) 13:55:58 ID:hGxEpq3T]
 呼吸が落ち着いてきた。
 その間、ずっと先生は私の頭を撫でてくれていた。
──イかされちゃった……。
 さっき自慰で達したばかりなのに。
 羽山君にされた時も気持ちよかったが、それ以上の快感に包み込まれてしまった。
──羽山君……。
 彼がここを立ち去ってから、三十分以上は過ぎたように思える。彼はとっくに教室に戻っ
ただろう。私を保健室に残して独りで戻ったと、あの気色悪い数学教師に伝えたのだろう。
 私は彼の差し伸べた手を突き返し、自分の──殻に閉じ篭もった。
 入学してから昨日まで、彼と交わした言葉などほんの僅か。私が一方的に彼に憧れを
抱いていただけの関係でしかなかった。
 それなのに、彼は私をずっと気にしていたと、好きだったと言った。私がクラスメイトに
からかわれたり、虐められたりしていても、助けてくれなかったのに。本当に好きだった
のなら、なんで助けてくれなかったのだ。自分も虐められる側に回るのを恐れて──
──醜い……。
 相手に責任転嫁するなんて──みっともない。
 自分の言動に責任を持たず、全て他人の所為にして言い訳する。見苦しい。こんなだ
から、私には友達ができないのだろう。
 そんな事は判っている。解かっているけど──
「あァん、いっけない!」
 私の思考を中断させたのは、彼女の素っ頓狂な声だった。
 彼女は飛び跳ねるようにベッドから降りると、ブラウスの上に引っ掛けた白衣をぱんぱん
とはたいて、手串で髪を整えた。
「柏原さんがあんまり可愛いから、つい意地悪したくなっちゃった」
──意地悪……?
「見えてるよ、柏原さんの女の子」
「あっ──!」
 私はあわてて、捲れあがったスカートを直した。
 意地悪と言えば、今のセリフもじゅうぶんに意地悪だろうと思う。初めから捲れていたとは
いえ、ここまで捲り上げたのは彼女自身ではないか。しかも、指で──
「イった直後って、中学生でも色っぽいんだよね」
「──ッ!」
 何を言い出すのか──
「悪戯したくなっちゃうのは悪い癖だわ」
「え……?」
「可愛い子には意地悪したくなっちゃうものなのよ」
 そういうものなのだろうか。
 そうかもしれない。好きな相手には素直になれないという事なのだろう。
──私も……そうなのかな。
 羽山君を好きだから、拒絶してしまったのだろうか。
「下着、どうしたの?」
「え──」
「ブラもショーツも、着けてないみたいだけど」
 正直に答えるべきなのだろうか。
「何かあったの?」
「……」
 彼女は私に背を向け、窓のそばまで歩くと、少しだけそれを引き開けた。
「言い難い事?」
 こちらを向いた彼女は、煙草を手に持っていた。銘柄はよく解からないが、父が吸って
いるものより細長いものだった。
 金属製のライターで火を点け、ふうっと紫煙を吐き出した。
「ほんとは吸っちゃいけないんだけどね」
 それはそうだろう。生徒たちの健康管理を任されている保険医が煙草を吸うというのは、
何か間違っている気がする。
「まさか、そういうプレイってわけじゃないでしょうし」
「プレイ?」
 思わず訊き返した。
「羞恥プレイ」
──しゅうちぷれい……?
 その言葉が言葉として意味を成すまで、わずかに時間を要した。

170 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/04(水) 14:12:10 ID:GYfJMlXL]
・・・

171 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/04(水) 15:18:05 ID:hGxEpq3T]
 性行為──という言い方で正しいのかどうか判らないが、そういった──プレイがある
という事はどこかのアダルトサイトで見た記憶があった。主に女性の羞恥心を煽って性的
興奮をもたらす事を目的とした行為の総称──
「そ、そんなんじゃ──」
「解かってるよ」
 やっぱり、彼女は意地悪なのだろう。きっと羽山君と同じ──Sなのだ。
「プレイは冗談だとしても、ほんとにどうしたの?」
 意地悪な笑みはすぐに消え、大人が子供を心配する顔になった。
──羞恥プレイ……。
 普通に考えれば、性的興奮をともなう行為は、一対一で行われるものだろう。けれど、
羞恥プレイというものには、そうでないものもあるようだった。
 今の私のように、ブラもショーツも身に着けずに外出するといったものから、衆人環視
のもとでの性行為などといった過激なものも含まれている。もっとも、どちらかというと
そういうものは露出プレイと言われるようだが──私はそれらを知った時、嫌悪感を抱く
と同時に、ほんの少しだけ好奇心をそそられた。
 もちろん、興味を覚えるというのと、実行するのとは全く別問題だ。
 私は乳房の発達が著しく、周囲からからかわれている。これはある種の羞恥プレイとも
言えるのだろうが、からかわれ、胸を触られたりしても、そんな事で性的興奮を覚えた事
など無かった。
 けれど今日、ブラもショーツも着けずに教室へと戻らなければならなくなった私は、実際
にそういう状況になって私が感じたのは──
「あの……先生」
「ん?」
「下着、無くしたんです」
 私は身体を起こし、短めの髪を整えながら言った。
「無くした?」
 全て話してしまおうと思った。
 身体を刺激され、達する瞬間をすぐそばで見られていた相手と向き合うのは恥ずかしい
ものだった。彼女の顔を真っ直ぐに見る事ができず、目を伏せたまま言った。
「はい……三時間目が水泳で、終わって着替えようとしたら──」
 無くなっていた。
 彼女が煙を吐き出す。煙が渦を描いてゆっくりと昇ってゆく。
「誰かに盗られたの?」
「……」
 あいつらだ、おそらく。もちろん証拠は無いが。
「心当たりはあるみたいね」
 ふう、と煙が揺れる。
「とりあえず──」
 彼女は再び背を向けると、机の上に乗っていた箱ティッシュを手にして戻ってきた。
「綺麗にしないと、匂っちゃうよ」
「あっ……」
「拭いてあげようか?」
「えっ──」
 この人は、やはり意地悪だ。
「冗談。拭いてるところ、見ててあげる」
「えぇっ──」
「ふふ、こっちも冗談。後ろ向いてるから、ね」
「……」
 きっと冗談ではない。私の反応を窺っている──そんな感じなのだろう。
──羞恥プレイ……これも?
 そうなのだろうと思う。
 調子が狂う。羽山君の時もそうだ。
 小学生の時から、胸を触られたりする事はあった。その時は、ただ嫌だと、やめてくれと
思っていただけだったのに。
 冗談半分で、からかい半分でではない。彼も、彼女も、本気で私を性的に刺激しようと
手を出してきた。
 きっと私は、そういうのに弱いのだろう。
 私は自分が思っているより淫らなのだろう。
 そうでなければ、いくら憧れの相手とはいえ、交際もしていない男の子に、年上の女性に
触れられて、淫らな気持ちになどなりはしないだろうから。



172 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/04(水) 15:31:33 ID:hGxEpq3T]
ごめんなさい。
ノーパン羞恥とか関係ない話になってきてる気がします。
ちょっと方向性を改めなければ。

173 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/04(水) 16:32:36 ID:7UDqGCFu]
かまわん つづけたまえ

174 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/04(水) 22:38:58 ID:d8KcYG4G]
すごい文才…。おもしろい。

175 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/04(水) 23:08:39 ID:MRhYmxOK]
改めなくていいです。
今回もGJ!

176 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/05(木) 15:58:30 ID:OF9ZvyCA]
 四時間目の授業の終了を告げるチャイムが鳴った。
 いつも通りに中途半端なところで授業を終えた、水谷という名の数学教師は、のたのた
と教室を出て行った。
──絶対あいつ、何も考えてない。
 木嶋深雪は、小馬鹿にしたような溜め息をついた。
 ほとんど全ての女子、いや、男子も含めて多くの生徒たちから嫌われ馬鹿にされている
教師の、授業の時間配分のいいかげんさは、この数ヶ月で身に染みた。
──あと五分とか、ちゃんと時計見てないんだよ。
 もっとも、国語担当の杉山という教師のように、時間が過ぎても切りのいいところまで
きっちりとやるというタイプよりはマシかもしれないとも思う。
 四時間目が終わったという事は、昼休みだ。学校中が喧騒に包まれてゆく。
 机に弁当を広げる者、購買にパンや飲み物を買いに行く者、弁当を持って部室へと向かう
者など、様々だ。
──ちょっとやりすぎたかなぁ。
 深雪はほんの少しだけ後ろめたさを覚えていた。
 彼女の机の横にかけられた水泳具用のバッグには、クラスメイトの少女──柏原夕菜の
下着が押し込まれている。
──D65って……サイズ合ってるの?
 彼女の白いブラジャーに記されていたタグを思い出す。
 数学の教科書とノート、筆記用具を仕舞いながら、自分のブラを思い浮かべた。深雪の
サイズは、C65。どう考えても、夕菜が自分と一段階しか違わないとは思えない。
──ちっちゃすぎるんじゃ……。
 深雪自身、中学一年生としては胸の大きな方なのだが、夕菜のそれは彼女よりはるかに
大きい。
 ふと夕菜の席に目を向ける。
 彼女はいない。机の上には、開きっぱなしのノートと教科書が放置されている。
──う〜ん、やっぱりやりすぎたかなぁ。
 三時間目は体育──水泳だった。
 何日か前に、彼女はひとつの悪戯を思いついた。仲良しグループの仲間たちに伝えると、
みんな面白そうだと賛成してくれた。そして、今日、それは実行された。
 水泳の時間、こっそり夕菜の下着を隠してしまおうというものだった。
 それはいともあっさりと成功し、夕菜はその大きな乳房を隠すブラジャーも、スカートの
下で最後の砦となるショーツも身に着けないまま、教室へと戻ってきた。
 夕菜の乳房は目立つ。夏服はブラウスとしては生地が厚めなのだが、誰が見てもブラを
していないのは明らかだった。
──さすがにかわいそうだったかなぁ。
 深雪らのグループは、俗に言う虐めっ子グループだ。ただ、その対象は夕菜に限られる。
 というよりも、いわゆる虐めを受けているような女子生徒は、このクラスに限れば夕菜
以外にはいない。目立たない子なら他にもいるが、たいてい彼女らは彼女らなりにグループ
を作って、小さな社会を形成していた。夕菜は、どこにも属さない、はぐれ者だった。
──まぁいいか。保健室行ったなら、下着とか貸してもらえそうだし。
 彼女は今終わったばかりの四時間目の最中に、保健委員である羽山恭也に連れられて
教室を出て行ったきり戻っていない。
 連れ出した恭也はしばらくしてから戻ってきて、「柏原さんはちょっと保健室で横になって
いるそうです」と言っていた。
 深雪は、夕菜の真っ赤になった顔を思い出していた。
──そりゃ恥ずかしいよね。でも、なんていうか……。
 恥ずかしいというだけでは表せない感情──情動が、夕菜の表情から見て取れた──
ような気がした。
──考えすぎかなぁ。まさか、ねぇ……。
 あの子も──
 その言葉が浮かび、複雑な気持ちになる。
 深雪が、夕菜の下着を隠してしまおうと思いついたのには、もちろん理由がある。
──みんな驚くだろうなぁ……っていうか、言えないって。
 深雪の特殊な──性的嗜好がもとだったのだ。
 深雪は独りで外出する時、下着を穿かずに出る事があった。
 それはほんの短い距離──例えば、近所のコンビニエンスストアであるとか、近くの公園
までであるとか、その程度の──ちょっとしたスリルと、興奮を味わうための秘密の趣味
だった。
 もちろん誰にも言った事は無い。深雪自身しか知らない事だ。

177 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/05(木) 16:04:48 ID:OF9ZvyCA]
 彼女がこういった趣味を持つに至った切欠は、小学生の頃から、歳の離れた兄の成人
向け漫画雑誌を盗み見ていた事だった。
──お兄ちゃんがあんなの持ってるから……。
 今年大学を卒業して、晴れて社会人になった兄。深雪とちょうど十歳離れている兄は、
高校生のころから、その手の漫画雑誌を愛読していた。
 もちろん学校での性教育は受けていたので、漠然とした性の知識というものは備えて
いたが、やはり教育として授けられた知識と、性的好奇心を満足させるために作られた
成人向け雑誌では、あまりにも異なる。
 露出、羞恥、ノーパン、ノーブラ──そういったものが性的興奮になるのだと知ったのは、
深雪がまだ小学三年生の頃だった。
 最初はただの好奇心だった。兄の雑誌を読み、下着を脱いで幼い秘処をいじっていた。
──よくわかんなかったんだよね。
 その頃は、淫ら、淫乱、卑猥、羞恥、陵辱、強姦、服従、奴隷といった、難しい単語の
意味はさっぱり判らなかったし、読み仮名がなければ読む事もできなかった。ただ漠然と、
エッチだなと思っていただけだった。
──でも、濡れてたなぁ。
 女性器が「濡れる」のは、なにも性的に興奮した時だけではない。性器というのは内臓
なのだから、汚れや雑菌の侵入を防ぐため、それらを洗浄殺菌するための機能としても
「濡れる」のだ。もちろん男性器を受け入れ易くするために濡れるわけでもあるが、決して
それだけではない。考えようによっては、受け入れ難いものに汚染されないよう濡れている、
と言い換える事ができなくもない。
 もっとも、深雪はそんな知識は持ち合わせていない。濡れるイコール興奮と、単純に結び
付けていた。
 お兄ちゃんっ子だった彼女は、兄がそういう事に興味があるのだと知って、単純に真似し
てみただけだった。
──ちょっと、ドキドキしたっけ。
 最初の時に感じたものは、性的興奮というよりは、常識外れの事をしているという、後ろ
めたさだった。ほんの少しだけ家の前を歩き、すぐに部屋に戻った。
 それは一回きりの、ちょっとした冒険のつもりだった。
──なんで、またやっちゃったんだろ?
 二回目がいつだったか、深雪ははっきり憶えていない。
 だが、二回やれば、三回目もしたくなる。
 最初は家の前だけだったのが、五十メートルほど離れた公園までになり、そこをぐるっと
一周するまでになり、そのさらに先にある神社までになり──
 その行為は常習化した。
 いつしか彼女は、幼いながらも自分の行為がもたらす性的興奮を自覚しはじめた。兄の
雑誌の内容も、次第に理解できるようになっていった。
 自分の行為と、漫画に描かれた行為を重ね合わせ、気を昂ぶらせ、自慰をした。
 最初に絶頂感を覚えたのは、小学五年の頃だった。
──恥ずかしい……。
 深雪は、机を合わせて弁当を広げはじめた友人たちに、自分の秘密がばれてしまうの
ではないかと思ってしまう。教室でこんな事を考えているなんて──
──勃ってた、よね。
 自分よりひと回りもふた回りも大きな夕菜の乳房。ブラに覆われていないその天辺には、
ぽつんと突起が浮いていた。
──あの子も、同じなのかなぁ……。
 彼女もまた、そうした嗜好の持ち主なのだろうかと、深雪は考える。だとしたら、自分の
悪戯は、むしろ──
──悦んでたのかなぁ。
 夕菜に恥を晒させて、ちょっとした満足感を得ようとした行為が、逆に彼女を悦ばせて
しまったのではないかと考える。
──意味無いじゃん。
 深雪は無性に苛苛してきた。
 自分の性癖は、誰にも喋った事が無い。インモラルな行為であり、もし知られてしまえば、
周りから白い眼で見られるだろうというのも理解している。
 だから彼女は、人目につかないよう、ごく狭い範囲、ごく短い時間でしか、それをしない。
せいぜい百メートルほど離れたコンビニまで行って帰ってくる間だけだ。
 夕菜はプールそばの更衣室から教室まで、何人もの生徒と擦れ違っただろう。教室に
戻ってきた彼女は、周りの視線を意識していただろう。指名され、その場に立たされ、クラス
中の視線を浴び、すぐ眼前で水谷に──視姦され──

178 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/05(木) 16:05:54 ID:qI15eQmP]
うっほktkt

179 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/05(木) 16:08:21 ID:OF9ZvyCA]
──だいたいなんで恭ちゃん、あんな奴を庇うわけ?
 深雪と羽山恭也は、幼馴染みだった。
 といっても、それほど親しいわけではない。同じ幼稚園に通っていて、それなりに仲が
良かったという程度だ。園内では一緒に遊んだりもしたが、家は遠かったし、親同士も特に
交流があったわけではない。校区も違ったので、別々の小学校へと通うことになった。
 中学が同じになり、六年ぶりに再会した恭也は、深雪が知っていた泣き虫の男の子では
なく、落ち着いていて大人っぽい、どこか近寄りがたい少年になっていた。
──おかしいよ、あんな奴のために……。
 夕菜はクラスのはぐれ者、厄介者だ。水谷に詰め寄られた夕菜は、確かに危機に瀕して
いたと言えるし、それは深雪にも解かっていた。
 だが、なぜ夕菜を庇うような真似をしたのか、深雪には納得できない。
──あんな奴のために、どうして恭ちゃんが……。
 夕菜本人が体調不良を訴えたのなら構わない。だが、他人である恭也がそれを言い、
水谷に何を言う暇も与えずに彼女を連れ出したのだ。
 あの陰気な水谷を敵に回したら、きっと恭也は陰湿な復讐を受けるに違いない。そんな
馬鹿馬鹿しい事を空想している。
──恭ちゃん、まさか……。
 深雪は夕菜と恭也が会話しているところを見た事が無い。もっとも、恭也が女子生徒と
喋っている事がほとんど無いのだが、それは今の深雪の意識にはのぼっていない。深雪
とは会話を交わす事もあるが、幼稚園の頃のような、小さくて泣き虫だった恭也と、お姉さん
ぶっていた深雪という、二人の関係は今はもう無い。
 深雪にとって恭也は、幼馴染みではあるが、全くの別人であり──
──あいつの事が好きなの?
 彼が夕菜を庇って行動を起こした事が気に入らないのだった。
──あたしの方が恭ちゃんと仲が良いのに。
 彼女の苛立ちは、嫉妬だ。
──あんな、ノーブラで、ノーパンで……。
 ブラジャーもショーツも身に着けずに教室に戻ってきて、クラスメイトの前で羞恥心に
気持ちを昂ぶらせているような子を助けるなんて──
 深雪の意識は混濁していた。
 というより、彼女は自分に都合のいいようにしか物事を捉えていなかった。
 夕菜の下着を奪った事を、深雪は悪戯程度にしか考えていない。された夕菜にしてみれ
ば、そんな生易しいものではないのだと解かっていない。
 クラスで浮いた存在の夕菜になら、何をしてもいいと深雪は思っている。夕菜だって一人
の人間なのだという事を解かっていない。
 たとえ深雪がそういった嗜好の持ち主だとしても、学校という数百人もの同年代の少年
少女に囲まれた場所で、意図せずそんな状況に追い込まれたとしたら、どういう気持ちに
なるのか──そういった想像力が欠如している。
 たった今、自分の性癖が友人に知られる事を恐れていたというのに、そんな事はもう
忘れているのだ。
 夕菜を助けた恭也に、打ち明けてもいない自分の気持ちを押し付ける。
 そもそも夕菜が下着を着けていないのは彼女たちのグループ所為なのであり、元を糺せ
ば彼女の嗜好が発端なのだ。それをここで挙げるのは自分の首を絞めているようなものだ
という事にも気づいていない。
「ねぇ、深雪。どうかしたん?」
 御幸の思考を中断させたのは、机を合わせて弁当を広げ始めた友人たちだった。
「なんかさっきからぼーっとしてない?」
「うぅん、なんでもない」
「そう? ならいいけどさ」
 彼女らに気取られぬよう、恭也の姿を眼で追う。
 恭也も数人の男子たちと固まって、弁当を広げていた。
──恭ちゃん、変わったなぁ。
 幼かった記憶を手繰る。優しくて頼もしい存在だった兄と正反対の、ひ弱で泣き虫の男
の子だった。恭ちゃんすぐ泣くんだから。独りじゃ全然ダメだね。一緒に遊んであげるよ。
泣いてばっかじゃお嫁さんもらえないよ? そうだ、あたしがなってあげるね──
──そういえば、そんな事も言ったなぁ。
 苦笑してしまう。
 あんなに頼りなかった男の子は、教師にすら一目置かれるような少年に成長していた。
 恭也と夕菜への想いがごちゃ混ぜになり、深雪を苛立たせていた。
──あの子が戻ってきたら、何してやろうかな……。

180 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/05(木) 16:15:14 ID:qI15eQmP]
露出ッコですか

181 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/05(木) 22:47:19 ID:CMFL0INd]
神だな本当(*'A`*)
1つお願いがあるんだが、
名前欄にタイトルを添えて欲しい。



182 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/05(木) 23:48:51 ID:OF9ZvyCA]
コメントありがとうございます。
タイトルですかー。考えてなかったけど、次に書くときに何か考えておきます。
あと、神と言われるのは他の神々に申し訳ないですねw

183 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/06(金) 03:30:53 ID:jAngwTX6]
個人的な意見をいわせてもらえば「タイトル」という
ちゃんとしたものでなくてもいいよ
極端な話、数字の羅列でも
単語抽出して話が続くように並ぶのが理想だから

184 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/07(土) 00:01:07 ID:IzeHPlsN]
>>183
抽出ワード↓
「柏 原 | 水 谷 | 保 健室 | 三 時間目が水泳 | 濃 紺のスクール水着 | 夕 菜のここ | 夕 菜の身体 | そ の方が触りやすい」

実際に使うときは、| の左右以外のスペースを消して使ってくれ。
と言うか、>>16の弾き方を教えてください・・

>>作者さん
以降の投下レスに限り、上の単語のうちどれかを
メ欄かタイトルに入れてもらえたらありがたいです。
恐らく、それで全てが解決するのではないかと・・


※ギコナビで検証しました

185 名前:184 mailto:sage [2006/10/07(土) 00:06:54 ID:9ish7OYx]
どうやら「|」が余計だったようです。
うああ、恥かし

186 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/07(土) 01:30:48 ID:8O8hLfGF]
私は中3です。3月10日、卒業式でした。
そして、卒業式が終わっていえに帰って、友達と遊びに行っていました。
そしたら!!彼氏に見つかって(?)彼氏の家に急遽行く事になりました。
そして行き成り彼氏は私の胸を触り始めて、ベッドにたおれました。
そしたら制服のスカートをめくり上げて、パンツの中に手を入れて、
マンコの中に指を入れて・・・「クチュクチュクチュ」って。わざといやらしい音を立てて・・・。
そして彼氏はこういいました。「服脱いで」と。
私はビックリしたので「え?」と聞き返しました。私はもちろんエッチはやったことはあります。その彼氏と。ほかの人ともやった事はありますが・・・(藁
そして、彼氏は「オレ、脱いでる所とか写メとるの好きだから」っていいました。
私は納得して、自分でぬぎはじめました。
そして彼氏は私の体で遊び始めました。マンコに指を入れてクチュクチュいやらしい音を出したり、胸をもみもみしたり、なめたり。
そして彼氏は写メもとりまくってました。私マチンコの穴。胸。全体など。
そして彼氏は我慢できなくなったらしく、こういいました。
「オレのズボン脱がせて」と。私は喜んで脱がしました。
ズボンのチャックを開けて、ズボンを下ろして、ガラパンを下ろして。
そしたら彼氏のもうすでに大きくなっているあそこが出てきました。
そして私は彼氏をベッドに寝かし、私はうえにのぼって彼氏のあそこと私のマンコを押さえつけるようにしながら写メをとりました。
とても気持ちよかったです。
この写メを見たい人はこのスレを8箇所に張ってください。
そしたら[               ]←ここにアドレスが出てきます。
それをクリックすると、彼がとった写メすべてのってます。
私がとった写メも、動画も載せてます。
動画はわかりにくいようにしています。
「☆」をクリックすると動画がみれます。
このスレを1箇所にも張らなかった人は、不幸がおこります。
大好きな人が一年以上学校に来なかったり。
嫌いな人があなたの席の隣になったり。
親戚が亡くなったり。
けど本当に写メ、動画ありますので8ヶ所にはってみてください

187 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/07(土) 01:42:35 ID:gZeZ9mGm]
>>186
SSかと思ったら違ったw

188 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/07(土) 09:29:50 ID:+18jpoPH]
俺も読んでしまったw

189 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/08(日) 19:17:43 ID:gYQfVuqW]
「確かこの辺に……あ〜、あったあっ──痛ッ」
 こつん、と軽い音がした。
「いたたた……」
 笹野先生は、ばつの悪そうな笑みを浮かべて立ち上がった。
 保健室の片隅、金属製の棚の奥に積み重ねられたケースを物色していた彼女は、目当て
のものを乗せた手を、私の方へと差し出した。
 反対側の手で膝をさすっている。そばにあった別のケースにぶつけたようだ。
「だいじょうぶですか?」
「あはは、間抜けな事しちゃったわー」
 彼女は子供っぽく舌を出して笑った。激しくぶつけたわけではなさそうだし、大した事は
無いのだろう。
 私はその白い布切れを受け取った。
「こんなのしかないけど、いい?」
「あ、はい。すみません」
 飾り気の無い真っ白なショーツだった。羽山君が予想していた通り、それはあった。女児
用のサニタリーショーツ。厚手で、腰が深くなっている。お世辞にも可愛いとは言えないが、
無いよりマシだし、そもそも私は下着に拘りなど持っていない。そこを隠せれば構わない。
「さすがにブラは置いてないんだよね〜」
 それは仕方が無いだろう。ブラは、サイズが細かいし、ショーツほど必要性も薄いだろう。
ショーツなら粗相をしてしまったり、急に生理になって汚してしまう事もあるだろうが、ブラ
はそういう事が考え難い。私のように、着替えようとしたら無くなっていました、なんて事は
そう滅多にあるものでもないだろう。精精、水を被って濡れてしまった時くらいだろう──
それもかなり可能性の低い事だとは思うが。
「ブラのサイズ、いくつ?」
 よく憶えていない。今日着けてきたのは、Cカップだったか、Dカップだったか。そもそも
私は自分の正確なバストサイズを知らないのだ。春の身体測定の結果はいくつだったろう。
「今から測ってみる?」
「え……?」
「正確に測ってサイズの合ったのをちゃんと着けないと、胸の形が崩れちゃうの」
 という事は、私の乳房は歪な形をしているのだろうか。
「もちろん個人差はあるけど……どう? 測ってみる?」
 どう答えたら良いものだろうか。正確なサイズを知りたくないわけではないが、今すぐ
知りたいというわけでもない。彼女の言うように、サイズの合った下着を使うべきだという
のなら、測っておくのも悪くない。
「は、はぁ……」
「じゃあ決まり〜♪」
 私の曖昧な返答を肯定と取った笹野先生は、机の引き出しからメジャーを取り出した。
「さ、脱いで」
「……え?」
 予想していなかった言葉だった。
「服の厚みって意外に馬鹿にできないんだよ? 裸じゃないと正確なサイズは判らないの」
 そうなのだろうか。だとしたら、身体測定も全て裸でやらねばならないという事になりは
しないだろうか。
 メジャーをすすっと引き出した彼女の眼が、悪戯っぽく笑っていた。
──あ、そういう事なんだ……。
 彼女は意地悪だ。きっと、サイズを測るために裸になる必要など無い。私の胸の膨らみ
を見たいがために、もっともらしい嘘をついているのだろう。
 そう思いながらも、私は笹野先生に背中を押され、ベッドの傍へと連れて来られた。
「カーテン閉めて……っと」
 しゃっと小気味よい音がして白いカーテンが引かれ、私たちは外界から隔離された。
「脱いでね」
 私はしばし迷ったが、ずっと握っていたままのショーツをベッドに置くと、ゆっくりとブラ
ウスのボタンを外し始めた。
 笹野先生の視線を浴びながら、ブラウスを脱いでしまう。
 羽山君から借りたタンクトップは当然メンズだ。レディースのタンクトップよりも生地が
少ない。襟元からは谷間が、脇からも膨らみが見えてしまっている。
──恥ずかしい……。
 身体がまた熱くなってゆく。
 私は大きく息を吸い、タンクトップを一息に脱ぎ去った。
 解放された乳房が、上下に大きく弾んだ。

190 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/08(日) 19:18:51 ID:gYQfVuqW]
「すごぉい……おっきい」
 笹野先生に、乳房をじっと見つめられる。
 同性とはいえ、見られるのは恥ずかしい。しかもほんの数分前、私は彼女に責められ、
導かれてしまっているのだ。心臓が高鳴る。恥ずかしさに、身体が火照ってしまう。
 羞恥心というものには、どうやら二種類あるらしい。
 ひとつは、ただただ恥ずかしく、そこから消えてしまいたいという気持ち。大きな失敗を
してしまった時や、力足りずに目標を達成できなかった時などに抱くもの。
 もうひとつは、今私が感じている、性的な昂揚感をともなう恥ずかしさ──
「柏原さんのおっぱい、いじっていい?」
「えっ?」
 笹野先生の両手が、私の双丘を包んだ。下から持ち上げられる。
「んっ……」
「肌に張りがあって羨ましい〜」
 彼女は小刻みに手を震わせる。
「ほら、ぷるぷるしてる」
「あっ、んっ……」
「張りもあるし、柔らかくて、ほんと……素敵なおっぱい」
──素敵……?
 この大きな膨らみは、私にとってマイナスでしかなかった。それなのに、笹野先生は──
羽山君も、私の胸を褒めてくれた。
 数ヶ月前まで小学生だった私の、年齢に似合わない大きすぎる乳房。巨乳、デカパイ、
デカチチ、乳魔人──などとみんなに罵られ、からかわれた。街を歩けば、擦れ違う人が
みな私の胸を見る。ちらりと眼を向けるだけの人もいるし、じっと凝視する者もいる。恥ず
かしくて、こんなもの無ければいいのにといつも思っていた。けど──
 私の思考を中断させるように、チャイムが鳴った。
「あら、もうお昼休みかぁ」
 四時間目の終了を告げるチャイムだった。笹野先生が胸から手を離した。
「ささっと測っちゃいましょ」
 にこっと微笑んで言う。
 羞恥心が込み上げてくる。胸のサイズを測定されるだけでも恥ずかしいのに、今の私は
上半身裸で、スカートの下にはショーツを着けていないのだ。身体が熱かった。
「まず、アンダーね」
 彼女は私の腕を持ち上げ、メジャーを背中に回し、乳房のすぐ下で合わせた。二の腕や
脇に触れた彼女の白衣がくすぐったくて、ぴくんとなってしまう。
「ろくじゅう……さんてんご、と。細くて羨ましいわ〜」
 そんな私に構わず、彼女は数値を読み上げた。
「つぎ、トップね」
 彼女は慣れた手つきで背中に再び回すと、メジャーの位置を少し上にした。
 アンダーというのが、胸の下の胴回りのサイズの事で、トップというのが乳房周りの事
なのだろう。詳しく知らないが、その程度は理解できた。
 背中から脇を通り、膨らみに沿ってメジャーが回され、乳首に触れる。
 メジャーに刺激され、ぴくんと震えてしまう。また意地悪な事を言われるのではないかと
思ったが、彼女はふふっと笑っただけだった。
「すっごい……85センチ。85引く63.5は……ええっと?」
「21.5……です」
「わ、計算早い〜。じゃあ、EからFの間ね。でも、Fの方がいいかもね」
 彼女はメジャーを抜き取り、しゅるっと音を立ててそれを引き込んだ。メジャーが肌に
触れて、わずかにぴくんと身体が震えてしまう。
「きっとまだまだ大きくなるし、あの日は張るでしょ?」
「え? ……あっ」
 あの日──生理の事だろう。確かに、乳房が張っていつも以上にきつく感じる。
「だから、Fカップにしておくのがいいと思うよ」
「Fカップ、ですか」
「でも、う〜ん……アンダー65でFカップなんてあるのかなぁ?」
 きょとんとした私に、彼女は優しく頭を撫でて教えてくれた。
 ブラジャーは、アンダーバストが5センチ刻み、トップバストとの差が2.5センチ刻みで
作られているらしい。アンダー65というのは、ほとんど子供用と言ってもいいらしく、私の
胸に合うような大きなカップのものは、あまり無いのだそうだ。
「まぁ、無いわけじゃないし……なんなら、一緒に探しに行く?」
 突然の申し出に、私はなんと答えていいのか判らなかった。

191 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/08(日) 19:19:28 ID:gYQfVuqW]
「いいお店知ってるんだけどね〜」
 彼女の言動は私の予想を越えている。改めてそう思った。
 だが、教師が生徒と一緒に下着を買いに出るという事などあるのだろうか。そんな事を
してもいいものなのだろうか。特定の生徒を贔屓している事にはなりはしないのだろうか。
「ま、考えといて」
 私の髪を撫でながら、ウィンクした。
「はぁ……」
 気の抜けた声で返した私に笑いながら、彼女はベッドに置かれたタンクトップを掴んだ。
「いつまでおっぱい丸出しにしてるの?」
「あっ──」
 私はあわてて手で胸を隠した。
「あたしは、ずっと見てたいけど」
「えっ?」
「ふふっ、冗談」
 満面の笑みといった表情の中に、嗜虐的な色が窺えた。
──ほんとに意地悪な人だ……。
 手渡されたタンクトップを受け取り、彼女に背を向けた。
──羽山君……なんて言うかな。
 私は羽山君に身体を責められた。彼が立ち去ってから、私は独りで慰め、笹野先生にも
責められ、二度も達してしまった。
 彼の残していったタンクトップ。今ごろ彼は教室で、他の男子生徒とともに弁当を突付い
ているのだろう。
 私の事など、忘れているだろうか。忘れていてくれた方が嬉しい。私は彼の気持ちを踏み
躙った。彼に酷い事をした。私を助けてくれた羽山君がどんな想いだったのか考えず、差し
伸べられた手を払い除けてしまった。
 それなのに、私は彼に護られようとしている。この白いタンクトップがあれば、歩くたび
に揺れる乳房や、擦れて尖ってしまう乳首を、多少は抑えてくれる。
 後ろめたかった。彼を裏切ってしまった私に、これを着る資格はあるのだろうか。
「そのタンクトップ、男の子のでしょ?」
「えっ──」
 彼女は、なんでも見抜いてしまうのだろうか。
 私は頷いた。
「ん〜……そっかぁ」
 彼女はそう言っただけだった。
「あたしもけっこう胸おっきいと思うけど──」
 私の気持ちを察したのだろうか、彼女はそれ以上タンクトップの事には触れなかった。
ありがたかった。
「きっと柏原さん、卒業する頃にはあたしを超えてるね〜」
 男子たちの噂では、笹野先生はGカップだそうだ。それが正しければ、私よりひとつ上の
サイズという事になる。いや、ふたつ違うのだろうか──
 きっと、彼女の言うように、私の胸はまだまだ大きくなるのだろう。身体の他の部分も
バランスよく成長してくれれば嬉しいのだが、それは祈るしかないのかもしれない。胸だけ
でなく、お尻も丸みを帯び、身体全体が大人のそれになってくれれば、今のように胸だけが
目立つという事もなくなるだろう。けど、あまり男好きのする体型になりたくはない。それは
とっくに意味の無い望みなのだとは解かっているが。
 雑念を振り払うように、タンクトップとブラウスを急いで着た。
 ボタンを留めているところに、からからという音がした。
 保健室の戸が開かれ、失礼しまーすという低い男子生徒の声がした。
「あら、いらっしゃーい」
 笹野先生が、振り返って声に応えた。
「せんせー、ちょっと、具合悪くてさぁー」
「あらぁ、それは大変ね〜」
 大袈裟に言ってから、彼女は私の耳に口を近づけ、ショーツも穿いちゃいなさいと囁いた。
 知っている声ではない。別のクラスか、上級生か。私はブラウスのボタンを留め終えると、
裾をスカートに押し込んだ。急いで穿いてしまおうと、ショーツを手に取った時──
「ちょっとベッド借りるよ〜」
──えっ? こっち来る……!
「あ、ちょっと──」
 保健室の主が制止する間も無く、男子生徒がカーテンを開けた。
 私はあわてて、ショーツをポケットに押し込んだ。



192 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/08(日) 19:20:49 ID:gYQfVuqW]
 知らない男子生徒だった。どうやら、上級生のようだ。
「あっ、と……先客いたんだ?」
 羽山君よりも頭半分ほど背が高い。170センチはゆうに超えているだろう長身だった。
上履きのラインは、くすんだ臙脂色。彼は三年生のようだ。
「ちょっと、いきなりカーテン開けるもんじゃないの。女の子がいるんだから」
 笹野先生が彼の後頭部を小突いた。
「いってぇ、すんませーん」
「ていうかねぇ、ほんとに具合悪いの? 元気そうじゃない?」
 確かに、あまり病人の顔には見えなかった。
 彼はもうひとつのベッドに勝手に腰掛け、ごろんと仰向けになる。
「いやほんと、具合悪いんだって」
「どうだか……あ、柏原さん。どうする?」
「え……?」
 いきなり振られて、戸惑う。
「こんな人と一緒に寝てたくないでしょ?」
「え……いえ」
「ちょっとせんせー、それ酷くね?」
「うるさいー。仮病がベッド勝手に使うんじゃないの」
「仮病じゃないって〜。なんか頭痛がひどくて、眩暈もするんだよ。俺、原因不明の奇病で
死ぬかも……」
「はぁ? じゃあちょっと診るから、上脱ぎなさい」
 そう言いながら、彼女は机の横まで歩くと、引き出しから聴診器を取り出した。
「えぇ〜? 女の子いるのに恥ずかしいー!」
「うるさい。診なきゃ判んないでしょ」
「や、ほら、この子も恥ずかしがってるし」
 恥ずかしいのは、別に彼が現れてから始まったわけではないし、男子生徒の上半身など、
水泳の授業でも見ているのだから、今更気にするほどでもない。
「キミがいきなりカーテン開けるから、驚いたんでしょ?」
「あ、そっか。ごめんね〜」
 彼は拝むように、私の方に片手を向けた。
 どうやら彼はここの常連のようだ。
──してるのかな……?
 男子生徒たちの噂話を思い出す。笹野先生が、気に入った生徒を──喰ってると。
 自分もその──喰われた一人という事になるのだろうか。
 彼女の指遣いが思い出される。なかなか肝心のところに触れてくれない指。焦らされて
昂ぶる気持ちが抑えられず、淫らな喘ぎを漏らしてしまった私。
 これから、二人はそういう行為に耽るのだろうか。だとしたら、私は邪魔者だ。
「私、もう戻ります」
「え? でも……」
「いえ、もうだいじょうぶですから」
「そう?」
 先生の眼が、ほんとうにだいじょうぶ? と問い掛けていた。
 もちろん噂を真に受けているわけではないが、自分が彼女にされた事を思い出すと、そう
いう事があるのかもしれないと思えなくもない。
 その事以上に、見知らぬ男子生徒と隣のベッドに入るというのが躊躇われた。
「先生……ありがとうございました」
「あ、うん。お大事にね」
「はい。失礼します」
 彼女との、ほんの短い時間がフラッシュバックする。自慰の直後に現れた彼女は私を
再び火照らせ、頂きへと導いた。気持ちよくしてくれてありがとう、という意味ではないが、
しかし、そう取れなくもないなどと思ってしまうと、ベッドに転がった上級生にそれを悟ら
れるのではないかと心配になった。
 ちらと彼を横目で見ると、いつの間にかうつ伏せになって枕を抱え込んでいた。
「返すのはいつでもいいからね」
「え? あ、はい」
 片手をポケットに押し込んだままだった事を思い出した。
 笹野先生は椅子に腰掛けると、煙草を取り出して咥えた。ちんと澄んだ音色を響かせて、
銀色のライターの蓋を開く。私はそれを横目に見ながら、出入り口へと向かった。
 じじっというライターの点火音を聞きながら、私は保健室を後にした。
 ポケットの中で握ったままのショーツを、どこで穿こうかと考えていた。

193 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/08(日) 19:24:03 ID:gYQfVuqW]
とりあえず、タイトルというか、名前欄に「夕菜」を入れてみました。
こんなもんでいいでしょうか?

通し番号は……数えてないので判りませんが、けっこうありますね。
よくまぁ、こんなに書いたもんだw
まだ続きますけどー

194 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/08(日) 19:54:51 ID:N5JCM5CO]
うむ。次を待つ。

195 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/08(日) 20:03:19 ID:EnWLPod7]
すばらしい
続きが待ち遠しい
ノーパン万歳

196 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/09(月) 01:15:05 ID:R2twNyvg]
下着を持ってるのにタイミングを逃して穿けなくて……

みたいな展開をwktkしてみる

197 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/09(月) 06:17:52 ID:KCf0DcnM]
21以上なら大抵のやつはブラのサイズの事分かってる奴が大半だろうし
いちいち説明はいらんかった気がする
それはおいといてGJ

198 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/09(月) 07:20:29 ID:2qocZBlm]
いいよ いいよ すごくいい
こんなにwktkするのはひさしぶりだ

ポケットの中の白いぱんてぃが穿かれる時は何時なのか
それとも穿かれる時はこないのか

この先どんな羞恥がまっているのか


199 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/09(月) 09:31:43 ID:3hE4zyf5]
女の私としては、上級生にも気付かれてやられちゃう話を希望してたんだけど…ユウナ保健室出ちゃったよ!!←さまぁ〜ずの三村っぽく

200 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/09(月) 16:23:02 ID:7ilr/qej]
羞恥神ktkr

201 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/11(水) 00:06:24 ID:RVkISWfk]
ぶったぎりで悪いが、
最近の子はみんな乳でかいから中学生でFならやや大きめ、ぐらいじゃない?

悪気はない。
スマソ。




202 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 00:33:00 ID:sXG1S40E]
流石にFならでかい方だろう…
大人でもサイズこんなもの↓らしいぞ…
www.excite.co.jp/News/bit/00091139306492.html

203 名前:夕菜 [2006/10/11(水) 20:03:55 ID:yK9JQg0u]
──ふざけるなよ冗談じゃないぞ。
 金森竜介の眼は暗く澱んでいた。
──なんであんな下らない連中に従わなくちゃいけないんだ!
 四時間目が終わり、昼休みとなってすぐ、クラスメイトに買い物を頼まれた。
 購買室はそれほど賑わうわけではないが、順番待ちがあるし、一年生の自分は上級生に
割り込まれても文句を言えない。自分の分だけならすぐに済むのに、他人のものも買わなけ
ればならないのが煩わしかった。
 竜介は、いわゆるパシリをさせられていた。
 ビニール袋に詰め込まれたパンとドリンクは、ほとんどがクラスメイトに依頼された分だ。
自分のものは菓子パンふたつとコーヒー牛乳だけで、これだけならさほど時間は取られない
はずだった。
 一階の廊下を歩いていると、見知った横顔が目に映った。
──あれは……夕菜ちゃんじゃないか。
 竜介の正面、教室ふたつ分ほど前にあるドアから出てきたのは、クラスメイトの柏原夕菜
だった。彼女は竜介に気づかず背を向け、階段の方へと進んでゆく。
──保健室か……夕菜ちゃん、教室に戻るところなんだ。
 彼は夕菜と自分の境遇を重ね合わせて仲間意識のようなものを感じていた。
 仲間意識と言っても一方通行的なものだ。夕菜はもちろん彼がそんな想いをもっている
などとは知らないし、彼がそういう素振りを見せた事もない。
 いつも背中を丸めている気の小さな彼は、彼女がクラスメイトたちにからかわれていても、
自分に飛び火するのを恐れて、ただ傍観──あいつらはいつか僕が倒してやるよと、意味
不明な言葉を心の中で呟いていただけだった。
 そんな夕菜が眼前に現れた事で、竜介の苛立ちは消し飛んでいた。
──偶然だね、すごい偶然だ。
 きっとこれは何かの縁だろうと、勝手な事を想う。
──夕菜ちゃん、ブラジャーしてないのに、歩いてたらダメだよ……。
 体育を終えて皆より遅れて教室に戻ってきた彼女の背中に、二時間目まではあったブラ
ウスに透ける白いブラジャーのラインが無いのに、竜介は気づいていた。
 夕菜の真後ろの席に座る竜介は、いつも彼女のブラウスに透ける下着を見て妄想を膨ら
ませていた。彼女の大きな乳房を揉み、つんと尖った乳首を抓み上げると、夕菜は切ない
吐息を漏らしながら、もっとして欲しいと喘ぐのだ──
 彼の席は彼女の真後ろであり、手を伸ばせばいつでも触れる事ができる。
 竜介は一度も彼女の膨らみに触れた事は無い。
 だが、彼は小学生の頃、別の少女の胸を触った事があった。クラスメイトにからかわれ、
無理矢理触らせられたのだ。彼女は泣き出してしまい、その後どうなったのか、竜介は
よく憶えていない。
 しかし、彼は彼女の膨らみの感触は今もまだ憶えている。竜介にとって、女の子を泣かせ
てしまった事よりも、乳房に触れたという事の方が衝撃だった。
 彼女の乳房は歳相応の小振りなものだったが、初めて触れた女の子の乳房は柔らかく、
思い出すだけで興奮してしまう。夕菜の乳房はもっと柔らかく、もっと揉み応えのあるもの
なのだろうと、竜介は妄想を膨らませていた。
 彼女はきっと、大きな乳房を自分に揉んで欲しくて、その感触をもっと味わってもらいた
くて、ノーブラで戻ってきたのに違いない──
 竜介は数学の授業が始まってから、そんな下品で独り善がりな妄念を膨らませながら、
どうやって彼女の気持ちを受け止めてあげればいいのだろうと、頭を悩ませていた。
 そこに、邪魔が入った。
──羽山の奴ッ!
 数学教師の水谷に、有無を言わさず夕菜を連れ出したクラスメイト──羽山恭也。
 竜介にとって彼の存在は不可解だった。
 自分と同じく、あまり他人と接する事のないタイプでありながら、彼はクラスで孤立して
いない。無口で人を寄せ付けない雰囲気なのに、彼は周りと協調できている。それどころか、
なにかと頼りにされているようなのだ。
──あいつがいなければ、僕が夕菜ちゃんを助けてあげたのに!
 助けるもなにもない。
 竜介は、水谷に詰め寄られた夕菜がどういう気持ちでいたのか全く理解していなかった。
 恭也が水谷に追及の間を与えず、保健室へ連れて行くと言い放った時など、あいつは
彼女を独り占めするつもりだ許せない、などと考えていたのだ。
 それはあながち間違ってはいなかったのだが、しかし恭也が夕菜を助けたのだと理解
したのは、隣の席の女子が別の女子に、柏原さんなんか助けなくたっていいのに、と囁い
ているのを聞いてからだったのだ。

204 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/11(水) 20:04:30 ID:yK9JQg0u]
──あいつ、きっと僕と夕菜ちゃんの仲が羨ましいんだ。
 他人が聞いたら呆れ返る以外ない事を平気で考えている。
──でも、点数稼ぎなんかしたって無駄だよ。
 竜介はほくそえんだ。
 夕菜を連れて教室を出て行った恭也は、二十分ほどしてから独りで戻ってきた。いき
なり指名され、解答させられるという陰湿な水谷の攻撃を受けた恭也が、意にも介さず
さらりと答えたのは気に入らなかったが、独りで教室に戻ってきたという事は──
──きっと夕菜ちゃんに振られたんだろう。
 くくくと、喉を鳴らした。これもまた間違ってはいなかったのだが、竜介にそれを知る術は
無い。全くの独善的な想像の産物だ。
──これで夕菜ちゃんは僕のものだ……。
 どこをどうすればそういう話になるのかは、竜介自身にも解かってはいない。
──こうやって偶然夕菜ちゃんと会えたんだ、やっぱり僕の勝ちだ。
 廊下を歩く夕菜の背中を追いながら、竜介は勝ち誇る。夕菜が今、自分の前を歩いて
いるのは、恭也と自分との戦いに天が味方したからなのだ。
──夕菜ちゃんはあいつじゃなく僕を選んだんだ。
 もちろん彼女は、彼を選んでなどいない。
 夕菜は、恭也の気持ちを汲み取れず、保身に走ってしまっただけなのだ。そこに竜介が
介在する余地は無いのだが、そんな事は竜介にとって知る由も無い。竜介にとって自分が
知らない事、想像できない事は、存在しないに等しい。逆に、単なる自分の思いつきでも、
それは彼にとって真実となる。
──夕菜ちゃん、これからは僕が守ってあげるからね……。
 幾人かの生徒と擦れ違う。彼らが夕菜を狙っているのかもしれないと思う。
 あと数メートルまで近づく。夕菜が今もブラをしていない事を確認し、しかし違和感を
覚えた。
──シャツ、着てる?
 教室では着ていただろうか。ブラウスの直下にブラジャーのラインが透けていなかった、
という事しか思い出せない。
──やっぱりノーブラじゃ恥ずかしいんだね。でもだめだよ、そんな格好じゃ……。
 大きなおっぱいが揺れて目立っちゃうよ──そう思ったとき、不意に彼女が立ち止まった。
つられて竜介も足を止める。彼女は廊下の左手、一階のトイレに目を向けていた。
──夕菜ちゃん、トイレに入るのかな?
 竜介は、彼女が便座に腰掛け、排泄する姿を思い浮かべていた。
 スカートを捲り上げ、細い足に可愛らしいショーツを引っ掛けて、便座に腰掛ける夕菜。
 恥ずかしそうな顔で竜介を見上げながら、ちょろちょろと尿を滴らせる。
 おしっこ我慢してたんだね、と竜介は言う。上目遣いのまま、こくんと頷く夕菜。
 竜介が彼女の股間に指を伸ばすと、受け入れるように股が開かれた。
 もっと勢いよく出して良いんだよ、という竜介の言葉と、濡れた秘裂に潜り込んだ指に
促され、顔を赤らめた夕菜は、しゃーっという水音が響かせて排尿する。彼女の温かい
小水が指に跳ね、反対の手で夕菜の大きな乳房を包み込む──
 下衆な妄想に、竜介の股間が膨らんでゆく。
 小太りの身体に比してあまりにも貧相な竜介のそれだが、男としての機能はきちんと
備わっている。血液が充填され、学生ズボンと下着の中で膨らんで自己主張を始めた。
 実際に使われた事は当然ながらまだ無いが、竜介の創り出した仮想現実の中では、
既に幾度となく夕菜の身体を貫いている。
 竜介は妄想につられるように夕菜に近づいていた。手を伸ばせば届く距離。つんとした
塩素のような、それでいてほんのりと甘い、不思議な香りがした。
 気配に気づいた夕菜が、振り返る。
「ゆう──あ、か、柏原さん」
 思わず声をかけていた。夕菜ちゃんと呼びそうになり、あわてて言い直す。
 夕菜は、一瞬眉をひそめたが、すぐに顔を伏せた。
「と、と、トイレ?」
 竜介がどもりながら言うと、夕菜はちらと一瞥し、べつにと小さく答えた。
 彼女は、竜介が気づかない程度の小さな溜め息をつくと、背を向けて歩き出した。
──おしっこしなくていいの? それとも、おっきい方なのかなぁ?
「が、我慢はよくないよ!」
 彼なりの親切のつもりだったが、夕菜は応えずに歩いてゆく。
──やっぱり恥ずかしいんだ。恥ずかしがるのが可愛いなぁ、夕菜ちゃん……。
 羞恥心の欠片も無いようなちゃらちゃらした女子とは違うよと、にんまりする。
 竜介は、自分が彼女に疎まれているなどとは小指の爪の先ほども考えていなかった。

205 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 20:44:57 ID:ZbWIXP1a]
羞恥神ご降臨〜!

206 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 20:59:43 ID:iIdsKvZ7]
せっかくのパンティを履けずに、ポケットから落として失ってしまって、のーぱんのままとかいう展開クル?

207 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 21:29:28 ID:oXOZlyo8]
金森竜介と同じ感じの奴が高校の時にいた。キモかったなぁ…

208 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 22:05:53 ID:H+0WRGtm]
夕菜たんがキモ野郎に羞恥な展開は断固拒否する。

209 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 22:15:12 ID:tnvvwWLb]
>>208
キモ野郎が暴走したら陵辱カテゴリになってしまうから
そんなことにはならないんじゃないかい
それは羞恥より恐怖が勝つ展開だよ

羞恥ものは、強弱をつけるのが難しい
そこを如何に上手く展開できるかが腕の見せ所だろう

210 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 22:19:26 ID:H+0WRGtm]
それなら安心だ。

211 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/11(水) 22:38:29 ID:wntI7z7K]
羞恥系作品は終わらせ方が難しいな。

登場人物の暴走によって幕引きを図るとブーブー言われることがあるし、
作者がそういうのが嫌な場合は途中でプッツリ更新が途絶えていたりする。
そういうのはよくネットで見かける。



212 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/12(木) 03:08:55 ID:MTdk4/Yy]
それだけ愛されている夕菜たんって事だな
出来れば夕菜たんには幸せになってもらいたい
勿論思いっきり恥じらった後に

213 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/12(木) 07:29:11 ID:z4P7v0VE]
おれの女に手出すなって羽山がいったらもう夕菜くらっくらっだな

214 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/12(木) 15:11:13 ID:8KrogWTV]
職人さんだってプロじゃないんだから、あまりプレッシャーかける事言うの慎もうぜ('A`)。


215 名前:夕菜 [2006/10/12(木) 20:12:35 ID:SFJeeU/Q]
 保健室を出た私は、往き交う生徒たちの姿を見て、自分の格好の心許無さに改めて
気づかされた。
 更衣室から教室へと戻った時よりは、幾分かましであると言えるのだけれど、それでも
歩くたびに揺れる乳房を意識しない事はできなかった。
──Fカップか……。
 自分の身体のサイズを知るというのは、あまり気持ちのいいものではなかった。小学生
の頃からそうだ。胸ばかりが膨らむ自分の身体に気づかされる。けれど、羽山君と笹野
先生、二人に立て続けに胸を褒められ、悪い気はしなかった。
 ブラを着けていないというのは、やはり不安だった。購買室へ、パンや飲み物を買いに
降りてくる生徒も多い。何人かと擦れ違い、その度に視線を気にしてしまう。
 それに、ポケットの中には笹野先生から受け取ったショーツが入ったままだ。早くこれ
を穿かなければ──
 トイレの前で足を止めた。この時間、一階のトイレはほとんど使われないはずだ。
 ショーツを穿かないままで教室へ戻るなどできない。何段もの階段を登らねばならない。
スカートは膝まで隠してくれているが、それでも気になってしまう。
 それに、二度の絶頂の刺激で、少々もよおしているのもあった。
──今のうちに穿いちゃおう。
 そう思ったとき、すぐ後に人の気配を感じて振り返った。
「ゆう──あ、か、柏原さん」
──なんでこいつが……。
 同じクラス、私の後の席に座っている金森だった。
 咄嗟に顔を伏せる。露骨に嫌な顔をしてしまったのではないだろうか。
「と、と、トイレ?」
 彼は普段から、どもった喋り方をしているわけではなかった。という事は緊張──いや、
興奮しているのだろう。小さな眼を大きく見開いていたのも相まって、嫌悪感を抱かずに
いられない。
 デリカシーの欠片も無い。水谷と同類だ。
 きっと膨れた頭の中には妄想がいっぱい詰まっているのだろう。空想の中で、私の身体
を好き勝手に弄んでいるのだろう。
 こんな奴に毎日背中を凝視されていると思うと、吐き気がする。
 羽山君に連れ出されるまでの数学の時間、彼は私がなぜブラをしていないのか考えて
いただろう。今も私の後ろ姿を見て、ブラをしていない事を解かっているだろう。
 私を見る、濁った眼。まるで妄想の世界に生きていると主張しているかのようだ。
 案外私と彼はお似合いなのではないだろうか。二人ともクラスの爪弾き者だ。
 だが、彼の方がまだ他者との交流がある分、まともなのかもしれない。
 彼が手に下げている白いビニール袋にたくさん詰まったパンとドリンクは、きっと男子
たちに買い出しを強要されたものなのだろう。ただの使い走りだとしても、ほとんど会話
もしない私より、一年三組という社会に溶け込んでいるのではないだろうか。
 私には、羽山君のような人に好かれる男の子より、こういう地味で陰気な妄想壁のある
男の方が似合っているに違いない。
 きっと今も金森は、よからぬ妄想に耽っているのだろう。私が排泄する姿でも想像し、
身体の一部分を滾らせているのではないだろうか──
「べつに」
 意図したわけではなかったが、ずいぶん素っ気無い声だなぁと自分でも思った。
──私も人の事は言えないか。
 溜め息が出てしまう。
 トイレに入りたかったが、私が用を足し、ショーツを穿いている間、金森がずっとここで
待っている姿を想像して嫌になった。
 私は彼を置いて歩き出した。
「が、我慢はよくないよ!」
 その我慢とは何を我慢する事なのだろう。お前と一緒にいる事か?
 きっと金森は追いかけてくるだろう。私の少し後ろから、ついてくるのだろう。
 スカートが気になる。ブラウスの背中は、教室では着ていなかったタンクトップが透け
ているはずだ。
 彼はどう思うのだろうか。保健室で、肌着を借りてきたのだと思うのだろうか。
 いや、きっと彼にはそんな想像力は無い。妄想力は逞しくとも、状況から物事を推測し、
判断する能力には欠けているだろう。
 案の定、彼は私の後をついてきた。スカートを抑えながら階段を登る。見られないとは
判っているが、どうしても意識してしまう。
 とにかく教室に戻ろう。そして、ショーツを穿きにトイレへ行こう。

216 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/12(木) 20:22:10 ID:SFJeeU/Q]
 階段を登る私は、すぐ後にぴたりとくっついてくる金森を鬱陶しく思っていた。
 時々歩調を速めてみたり、遅くしてみたりしても、彼も同じように速度を変える。これ
では、ストーカーのようなものではないか。
──こいつならやりかねないかも。
 ストーカー犯罪を起こすような人物は、きっと思い込みが激しく自意識過剰で、周りが
眼に入らないのだろう。ちっぽけなプライドを後生大事に抱え込み、社交性に乏しく、自分
の世界を第一に考えるような人間なのだと思う。
 私の彼に対する印象はこれにことごとく当て嵌まる。
 もっとも、私も似たようなものだとも思う。人付き合いが苦手なのは、自己中心的で協調
性に欠けるからだし、薄っぺらなプライドを守るために他人を見下している。
 やはり、彼と私は似た者同士だ。お似合いのカップルかもしれない。
 苦笑せずにいられない。
「ど、ど、どうしたの?」
 耳聡いというか、目敏いというか──後にいながら私の溜め息を聞きつけるのは大した
ものかもしれない。
「べつに」
「そ、そう? き、き、気をつけてね」
──何を?
 階段に躓いたらスカートが捲れて中身が丸見えになるよ、とでも言いたいのだろうか。
 いや、彼はそこまでは気づいていないはずだ。ブラを着けていないのは判っていても、
ショーツまで穿いていないとは思わないだろう。
──でも、もしかしたら。
 私が教室を出てから、彼が買い出しに出るまでの間に、例のグループが、更衣室で私が
下着を着けずに制服を着ていたと言い触らしているかもしれない。
──さすがに、それは……。
 無いと思う。いくらなんでもそこまでは──と思いたいが、下着を盗って私が困惑する
ところを愉しんで見ていたような連中だ、何をしでかすか判ったものではない。警戒する
に越した事は無い。
 けれど、今更警戒してもどうなるというのだろう。
 私はすでに下着を奪われているし、仮に彼女らがそれを周知させていたとしても、私に
はどうする事もできない。羞恥に耐えるしかない。
「か、柏原さん、あ、あ、あのさ」
 また金森が話しかけてくる。水谷と同じ、くぐもった聞き取り難い発音が耳に障る。
「し、した、し……の、ぶ、ぶ」
「なに?」
 階段の途中で立ち止まり、肩越しに言う。かなりきつい口調になってしまった。
「あっ、いや、え、ええと」
 はっきり喋れと言いたい。
「ぼ、ぼぼ、僕が、僕──」
 お前の話など聞きたくないと突き放してしまいたい。
「僕っ、が、ま、ま、守ってあげる……」
──は?
 私の脳の言語野は、その音を言葉として処理するのに手間取った。
 まもってあげる? 守ってあげる──と言ったのか?
 何を? 何から? 何故? 如何やって?
「の、のー、ぶ、ぶら……」
──ッ!
 ノーブラ──と彼は言った。
 昼休みの階段、まだ皆が食事を摂っている時間だろうから、それほど人通りが多いわけ
ではないが、しかし、こんなところで、何を言い出すのか。
 守るって、金森が? 私を守るというのか? 私がブラをしていないから?
「……え?」
「だ、だからっ、ゆ、ゆ……ぶぶ、ぶ、ブラ……ぼ、僕……まもっ……」
 教室から響いてくる雑音が廊下にこだまし、彼の声が掻き消される。
「う、後から、見守って……」
 彼は自分が何を言っているのか解かっているのだろうか。
 私には、理解できない。
 彼の言葉が全く理解できなかった。
「ぼ、僕がいるから、だから……へ、平気だよ」
 ただ、下着を着けていない事を改めて意識させるにはじゅうぶんだった。

217 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/12(木) 20:28:34 ID:KFRzEZnI]
ウンコがでた

218 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/12(木) 20:33:56 ID:Gd8wqRhh]
屋外でのおしっこシーンを希望

219 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/12(木) 22:11:14 ID:Ufe9q0s1]
金森と夕菜がくっつくのだけは嫌だなぁ。
それはないと思うけど・・・。

220 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/12(木) 23:52:10 ID:z4P7v0VE]
気になってしょうがない
夕菜の冷たい態度が良い!

221 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/13(金) 00:20:41 ID:W+8AAGEB]
一気読みした私のための夕菜のまとめ。

教室 >>95,97,100,102,105,108
羽山T >>112-114,119,123-124
羽山U >>132,135-138,140,143-144
自慰 >>147
笹野T >>151,158,162,164,168-169,171,
深雪 >>176-177,179
笹野U >>189-192
金森 >>203-204,215-216



222 名前:夕菜の中の人 mailto:sage [2006/10/13(金) 08:09:15 ID:RCp187Wt]
>>221
これ、私も助かりました。
最初のを書いたのって二十日以上も前なのかー。

しかし……アラが目立つなー。
ごめんなさい、みなさん脳内補完してください。
保健室の先生の名前は「笹野」ですw加藤じゃありませんっw
あー、他にも色色と気になる点が……。
細かいとこには眼を瞑ってくださいませw

223 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/13(金) 15:44:42 ID:RCp187Wt]
 竜介は夕菜の歩調に合わせて階段を登る。彼女が彼を引き離してしまいたいと、そうで
なければ、さっさと追い越してもらいたいと思っている事になど、まったく気づかない。
──やっぱりノーブラだ。ダメだよ夕菜ちゃん。
 そんな格好で教室に戻ったら、みんなになんて言われるか判らないよと、要らぬお節介
を口にしようとした時、夕菜が少し笑った気がした。
「ど、ど、どうしたの?」
 自分が背中を凝視している事を気取られたのかと思い、慌てて声に出してしまう。
「べつに」
「そ、そう?」
──なんで笑ったのかなぁ。
 素っ気無い彼女の言葉の意味が、竜介には解からない。
 彼女は今、ブラジャーを着けずに大きな乳房を揺らしながら──背後の竜介からは見え
ないが、きっとぷるぷるといやらしく揺れているに違いない。このまま教室に戻ったら、
みんながそれを見て、彼女は恥ずかしい思いをするだろう。
「き、き、気をつけてね」
 それなのに、何故笑うのだろうか。
 笑うという事は、楽しいと感じるからだ、それを好ましいと思うから──
──もしかして、夕菜ちゃん……おっぱい見られて、感じちゃうの?
 夕菜が大きな乳房を揺らしながら振り向き、竜介の視線を浴びて頬を赤らめる。いつも
おとなしくて目立たない彼女だが、本当は淫らな嗜好を持った少女なのだ。
 竜介は彼女の気持ちを満たしてあげるために、揺れる乳房を凝視する。
 夕菜が、もっと見てと囁き、桜色の突起を尖らせた、ふくよかな乳房を曝け出す。
 いいよ、見てあげる……夕菜ちゃんの大きなおっぱい、たぷたぷ揺れてるね。
 うん、揺れてる……恥ずかしいのに、エッチな気分になっちゃうの。
 エッチな夕菜ちゃんは、僕に見てもらうだけで満足なの?
 見てるだけじゃ、やだ……触って欲しい。私の巨乳を竜介君に揉んで欲しいよ。
 じゃあ揉んであげる。すごいね、柔らかいよ。ぷにゅぷにゅして気持ちいいよ。
 私も気持ちいい。乳首もこりこりなの……虐めて欲しいよぉ。
 乳首を抓んで、ぺろぺろしてあげる……美味しいね、母乳も出ちゃってるよ。
 うん、気持ちよくて、お乳が出ちゃう……エッチだよぉ。
 もっとエッチな事したいんでしょ? どうしたいか言ってごらん?
 竜介君の……おちんちん、おっぱいで挟みたいの。
 エッチだねぇ、夕菜ちゃん。もっともっとエッチになっちゃおうか。
 うん……竜介君に、私をもっともっとエッチな女の子にして欲しい。
 僕の事は御主人様と呼ぶんだ。夕菜は僕の性奴隷だよ、いいね?
 はい、御主人様……夕菜をいやらしくてエッチな奴隷にしてください──
──夕菜ちゃんtって、ほんとうはエッチだったんだね。
 夕菜は彼の世界の中で、彼を御主人様と呼ぶ愛奴と化していた。
 中学一年生とは思えない巨乳で彼の巨根──妄想の中ではそうなのだ──を挟み
ながら、自分の乳首を指で転がして淫らに喘ぐ。乳首からは母乳を垂らし、身体中を
乳白色に染めて身悶える──インターネットで仕入れた性知識は、フィクションとノン
フィクションの区別もつけられず、彼の未熟な欲望を肥大させていた。
 しかし竜介にも、それなりの一般常識というものはあった。
──ダメだよ、こんなところじゃ……。
 エッチな事はできないよと、股間を盛り上げ、下着を湿らせながらも、理性を働かせる。
──夕菜ちゃんが見られて感じるなら、僕がずっと見ていてあげるからね。
 彼女を他の奴らに見せるなんてできない。うちに来れば二人きりでエッチな事をいろいろ
してあげられるよと、勘違いの独占欲を募らせている。
 夕菜が、羞恥心に気持ちを昂ぶらせていたのは間違ってはいないが、彼女は竜介と
そんな関係になる事を望んではいない。
 夕菜にそういう趣味があるのなら、自分は彼女を愉しませなければならない。彼女の
羞恥心を煽り、淫らな気持ちにさせてあげるのが、御主人様としての努めだ。だが、そう
いった行為には危険がともなう。たちの悪い者たちに付き纏われないとも限らない。か弱い
夕菜は、見知らぬ男たちに乱暴に扱われ、純潔を奪われてしまうだろう。
──そんなのはダメだ! 夕菜ちゃんは僕のものなんだ。
 主人たるもの、奴隷を守る義務がある。彼女を守らなければならない。彼女を守れるの
は自分だけだ。
 竜介の思考過程はまともな人間には理解できないものだったが、男は女を守らねば
ならないという、一般的な結論へ行き着いていた。
──そうだ、夕菜ちゃんは僕が守るんだ。

224 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/13(金) 15:50:34 ID:RCp187Wt]
「か、柏原さん、あ、あ、あのさ」
 竜介はどもりながら、階段を登ってゆく夕菜を呼んだ。
 言葉にしてから、どうしていいのか判らなくなる。
──夕菜ちゃんに伝えないと!
「し、した、し……の、ぶ、ぶ」
 下着を着けていないノーブラのままで教室に戻るのは、恥ずかしいんだよね。竜介は
そう言おうとしているのだが、上手く言えずにもごもごと口篭もってしまう。
「なに?」
 夕菜は立ち止まり、首だけをめぐらせて、苛立ちを隠せずに眉を顰めた。
 竜介は、いつになく鋭い彼女の声に怯んだ。
「あっ、いや、え、ええと」
 だが彼は、彼女の声が冷たく聞こえるのは、こんなところで二人仲良く喋っているのを
知られたら、恥ずかしいからなんだろうと解釈した。
 確かに夕菜は恥ずかしがるだろう。もちろん竜介が考えているのとは逆の意味で。
──それに、不安なんでしょ、夕菜ちゃん?
 彼女は自身の性的嗜好が危険をともなう事は彼女自身も理解しているはずだ。独りで
するのは怖いに違いない。きっとこんな風に学校でノーブラでいるのは、独りぼっちで寂し
くて、誰かの気を引こうと考えているからなのだ。
 そして、真っ先に気づいたのは自分なのだ──きっと真後ろの席にいる自分に気づいて
もらいたくてノーブラでいるんだねと、竜介の思考は自分に都合よく展開されていた。
──やっぱり僕が必要なんだね夕菜ちゃん。
 自分こそが彼女に選ばれた人間なのだ。羽山のような女たらしより、自分のような誠実な
男が選ばれるのは当然だ。
──僕が、キミを守るよ!
 その言葉がなかなかうまく言えない。
「ぼ、ぼぼ、僕が、僕──」
 彼にとってこんな芝居がかったセリフを言うのは、生まれて初めての事だった。
「僕っ、が、ま、ま、守ってあげる……」
 夕菜が複雑な表情を向けてきた。無理もない。
──ああ、夕菜ちゃん……やっぱり可愛い。
 全然関係の無い事を思いながら、彼は気持ちを昂ぶらせていた。緊張と興奮で耳が赤く
染まり、鼻息も荒くなっていた。手を伸ばせば夕菜の白い頬に触れる事ができる。小さく
艶やかな唇が開かれ、まるで自分の唇が重ねられるのを待っているようだ。
──だいじょうぶ、だいじょうぶだから。
 ノーブラでも大丈夫、僕がいるから。竜介は夕菜を守る事が自分の使命、そのために
生まれてきたのだとまで思い始めている。
「の、のー、ぶ、ぶら……」
 夕菜の顔が顰められる。周りに生徒たちはほとんどいないが、それでもこんな場所で
その言葉を口にされて平静ではいられない。
 え? とだけ声に出した夕菜の気持ちも知らず、竜介は続ける。
「だ、だからっ、ゆ、ゆ……」
──夕菜ちゃん。
「ぶぶ、ぶ、ブラ……ぼ、僕……まもっ……」
 ブラをしてなくても、僕が守ってあげるよ。そう言ったつもりだった。
 ブラを着けずに僕を誘う事なんてないんだ、僕はずっとキミしか見ていなかったんだから、
キミの気持ちにはずっと前から気づいていたんだよ。
──そう、出会った時から、僕はキミがこういう子だって知ってたんだ。
 ついさっき思いついた空想に過ぎないというのに、そう信じて疑わない。
 彼の記憶が書き換わってしまっているのではない。彼にとっての真実は、自分の頭の中
で像を結んだ事だけだった。彼の見ている世界そのものが変貌しているのだ。
 夕菜はじっと彼を見ていた。
 こいつはどうしてこんな事を言うのだろうかと、彼女は竜介の考えている事が全く理解
できず、ただ呆然とするしかなかった。
「う、後から、見守って……」
 後から見守ってあげるよ。その為に僕は君の後ろの席にいるんだ。
「ぼ、僕がいるから、だから……へ、平気だよ」
 竜介はにんまりと笑った。
──夕菜ちゃん、さぁ一緒に教室へ行こう。怖いものは何も無いよ……。
 彼女を守るという宣言を果たし、満足だった。これほどの充実感は久しぶりだった。
 そんな彼の情動には興味も見せず、夕菜は再び彼に背を向けて階段を登り始めた。

225 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/13(金) 16:16:50 ID:nAUpm0nW]
・・・ くるのか?

226 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/13(金) 16:18:20 ID:IQlNahnV]
       ヽ|/
     / ̄ ̄ ̄`ヽ、
    /         ヽ
   /  \,, ,,/    |
   | (●) (●)|||  |
   |  / ̄⌒ ̄ヽ U.|   ・・・・・・・・ゴクリ。
   |  | .l~ ̄~ヽ |   |
   |U ヽ  ̄~ ̄ ノ   |
   |    ̄ ̄ ̄    |

227 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/13(金) 22:32:13 ID:jnj7QzlC]
金森にバレるんはイヤア。

228 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/13(金) 23:34:47 ID:nzt6OuuE]
すかーとめくりけいかいきぼう


229 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/14(土) 10:57:21 ID:1mgpd2hR]
羽山くんマダー?(AAry

230 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/14(土) 17:03:47 ID:iIk1Smva]
こういう小説にハァハァ言ってるキモオタは金森竜介みたいなのばっかりだろう
変態集団の巣窟きんもー
お前らカガミみてみろよ

231 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/14(土) 18:29:52 ID:1DsKyoco]
>>230           キモオタですが何か?



232 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/14(土) 19:38:45 ID:9NvtTShH]
>>230
   ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( ´∀`)< オマエモナー
  (    )  \_____
  | | |
  (__)_)

233 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/14(土) 22:09:29 ID:Pgsb/1Ea]
 スカートが捲れるのも気にせず、私は階段を駆け登った。膝上までのスカートだ。中が
見えてしまうという事は無いだろう。
 それよりも、揺れる胸の方を意識してしまう。やはりタンクトップでは私の乳房の揺れを
抑える事はできなかった。激しく身体を動かせば乳房が大きく弾む。
 先端が擦れて刺激されるが、今の私にはさほど気にならなかった。
──あいつ、ほんとに気持ち悪い。
 早く彼から逃れたかった。
 私を追うように、金森の足音が響いてくる。
──ここで、羽山君に……。
 身体を責められた踊場を行き過ぎる。
 こんなところで、私は淫らな責めに身体を震わせていた。彼に後から抱かれ、弄ばれ
ながら切なく喘ぎ、秘処を潤ませていた。スカートを捲り上げられ、そこが子供のまま
だというのも知られてしまった。
 彼は知識だけだと言っていたが、私にはとてもそうは思えなかった。彼の指は的確に
私を責めさいなみ、身体中に歓喜の渦を巻き起こしたのだ。
 知識だけであんな芸当ができるのだろうか。知識というものは、経験がともなって初めて
技術となるのだと思っていたのだが──
 きっと彼は、天性のものを持っていたのだろう。それを行使する相手の第一号に選ばれた
のだから、私はそれだけで幸福だと思っておくべきなのかもしれない。
──羽山君……。
 私が教室に戻ったら、羽山君はどういう顔をするだろう。彼を突き放してしまった私は、
彼の前にどんな顔をして出ればいいのだろう。
 彼は私をどう想っているのだろう。私の事を前から気にかけていてくれたという羽山君。
私を可愛いと言ってくれて、大きな乳房を好きだと言ってくれた。刺激に喘ぐ声も、無毛の
下腹部も、彼は気に入ってくれた。
 そんな彼を拒絶してしまった私に、彼の事を想う資格など無いのだろう。私のような子は、
彼のような人でなく、後ろからひいひいと喘ぎながら追いかけてくる金森のような男と一緒
にいるのがお似合いなのだろう。
 まだ五時間目、六時間目と残っている。昼休みもいれてあと三時間ほど、私はこのまま
ブラの無いままで過ごさなくてはならない。その間ずっと金森に背中を見られる事になる。
──見守って、か……。
 彼の、聞き取り難い言葉が思い出される。金森は私をどう思っているのだろう。
 彼の気持ちは読み難い。泰然とした羽山君とは違った読み難さだ。私の二人への印象が
百八十度違うからというのも影響しているのかもしれない。
 羽山君は感情の起伏を表さない。激しい感情を露にしたところをほとんど見た事が無い。
私は彼に憧れていたし、階段や保健室では彼に身体を責められ、私は動揺して判断力が
鈍っていた。彼の言葉の裏に何か隠されているのではないかと勘繰ってしまい、素直に
受け止める事ができなかった。
 彼が私を好きでいてくれたというのは、これほど嬉しい事は無い。だが、表面だけの態度、
その場限りのものだったなら──浮かれた自分を嫌悪してしまう。
 私は、結局──自分が可愛くて彼を拒んだのだ。相手に裏切られた時に覚えるであろう
屈辱感から逃れる為に。
 今更、ごめんなさい、本当は私も好きでしたなんて言ったら、彼はどう思うだろう。
 いくら彼が大人びているといっても、やはり私と同じ中学一年生だ。小学生の時、私が
突っ撥ねてしまったあの子のように、羽山君も私を攻撃する側に回るのだろうか。
──彼なら、そんな事……。
 しないとは言い切れない。けど、全ては私自身が招いた事だ。彼がこの先どういう態度を
とったとしても、彼に責任を転嫁するのはよそう。これ以上惨めになる必要など無い。
──あいつは、何を考えてたんだろう。
 金森は、何を考えているのか解からないという点では羽山君と同じだった。けれど、羽山
君のように、内心を見透かせないというのとは違っていた。
 不可解なのだ。考えている事が理解できない。彼の言動からその思考過程を察する事が
できないのだ。
──私を守るって……どういう事?
 彼自身、自分が何を言っているのか解かっていたのだろうか。ただ思いつくままに口に
していたのではないだろうか。だとしたら、理解できないのは当然かもしれない。
 けれど、もしかしたら彼にも彼なりの考えがあるのかもしれない。私には解からなくとも、
彼の頭の中では筋道だった思考が展開されていたのかもしれない。
 階段を登りきった私は、足早に廊下を歩いた。
 金森との距離が広がっているようで、少しだけほっとしていた。

234 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 00:58:22 ID:4fdnBHtE]
見られてしまったのだろうか・・・

235 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/15(日) 01:06:15 ID:WakC+E1C]
 教室の後ろ側の戸は開け放たれていた。私はしばし躊躇ったが、中へ入った。
 教室は、昼休みの喧騒に包まれていた。気の合う者同士で机をくっつけたり、椅子を持っ
てきたりして固まって、弁当箱を並べている。いつも通りの雰囲気──ではなかった。
「おっ、噂のウシハラが帰ってきた」
 一人の男子生徒が私に気づき、声を上げた。ウシハラというのは、乳牛のような乳房を
揶揄し、私の苗字と掛け合わせたあだ名だ。それよりも──
──噂のって、まさか……!
「ほらー、やっぱ、してねーじゃん」
──ッ!
 頭が真っ白になった。
「うっわ、ほんとだ」
「マジ、ブラしてないじゃん!」
「よく見えねー」
「おっぱい! おっぱい!」
 あちこちで上がる声が私の耳を激しく叩いた。
──やっぱりみんな知ってるんだ……。
 羞恥心が一気に膨らんで、両腕で胸を抱いて隠す。
 私の予想通り、彼女らが──
 いや、言い触らす必要など無い。水谷に指名された私は、クラス中の視線を浴びていた。
多くの生徒が私の姿に気づいた事だろう。そして、授業が終わり、昼休みになって誰かが
口にすれば、それはクラス中に広がっていてもおかしくないのだ。
──みんなが見てる……見られてる。
 顔が赤くなる。やっぱり、恥ずかしい。みんなに知られているのは恥ずかしい。
 私はいたたまれなくなり、くるりと半回転して、教室を出ようとして──
「わあっ!」
「きゃっ!?」
 何かにぶつかって弾き飛ばされ、その場に尻餅をついてしまった。
「痛ッ……」
 お尻を強打し、顔がゆがむ。顔を上げると、金森がいた。
 澱んだ目が見開かれ、見下ろすその先には──私の膝は肩幅よりも開いてしまって
いて、スカートは、白い腿の付け根まで捲れ──
──やだっ、見られたッ!?
 顔がかっと熱くなる。咄嗟に膝を閉じ、スカートを手で抑えつける。
──あそこ、見られちゃった……?
 顔が上げられない。金森なんかに、見られてしまったかもしれない。
 羽山君や笹野先生にも見られたばかりだが、二人に見られるのとは大違いだった。羞恥
と、屈辱と、嫌悪と、恐怖と──様様な感情が込み上げてきて、身体が震え出した。
「リュウ、おっせーよ! ちゃんと買ってきたか?」
「ぶつかってんじゃねーよ、パン潰れるだろ!」
「あ、あぁ……ごめん」
 怒声を浴びた金森のセリフは、男子生徒に対してのものなのか、私へぶつかった事への
謝罪なのか、それとも──私の秘処を見てしまった事への──
「お前わざとぶつかったんじゃねーの?」
「ノーブラ巨乳の感触はどうよ?」
 茶化す男子たちの声が、金森ではなく私に向けられたものに思えてしまう。
 心臓が破裂しそうだった。全身が震えて止まらない。
──恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい……。
 今すぐ立ち上がって、出て行きたい。みんなの前から消えてしまいたい。
 だが、震えが止まらない。力が入らない。ひんやりとした床が、お尻と腿に張り付いて
いるかのようだ。
──助けて、羽山君……。
 彼は、羽山君はどこにいるんだろう。
 いつもなら、教室の後の方、私の席の近くで、数人の男子生徒と固まっているはずだ。
 でも、小さくなって震えている私は、彼を探す事もできない。探したところで──
──助けてくれるわけない……。
「ゆっ、か、かっ、ぼ、ま、まっ……」
 金森がどもっている。何を言おうとしているのだろう。判らない。
 金森でもいい。誰か、誰でもいいから──
──助けて……。
 次の瞬間、私の視界は真っ白になった。意識が飛んでいた。

236 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 02:27:38 ID:DD0dpJRj]
羽山助けてやれ。

237 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 03:20:13 ID:wu/jrzYr]
笹野先生が助けて 保健室でガチ

238 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/15(日) 08:00:45 ID:KFiF9jzU]
ここで金森が暴走して、夕菜がノーブラであることをばらしてしまうんだ
ついでにノーパンってことも・・・

そして助けてあげると叫んだ金森に連れ出されて
次に帰ってきたときには二人の噂でいじられる

そして、いじめを受けるもの同士共感をもって、セックスする
その後、本当に金森をご主人と呼ぶようになって
ハッピーエンド めでたし めでたし

239 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 08:37:32 ID:ais8+Sxk]
>>238            バッドエンドだな。

240 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 10:07:51 ID:0QGC1RKK]
あちゃーっ
公開されちゃいましたか。こうなるともう、
女子の有志が助け舟を出したうえで自宅まで送っていくか、
走って自宅まで逃げ帰るしか無くなっちゃったような気がします。
ここまでに描写された夕菜の性格からして、
ここで教室に踏み止まるのは不自然でしょう。

>>239
既にバッドエンドですがな。

241 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 10:15:24 ID:ais8+Sxk]
夕菜がノーパンなのを知った深雪が趣味を共有出来る存在と勘違いし、ふたりでその道に。最初は拒んでいた夕菜も、深雪に感化され徐々に快感を覚え…。



242 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 10:59:29 ID:KFiF9jzU]
>>241
それいいな

243 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/15(日) 12:08:46 ID:q002DALc]
作者さん 一つ聞きたい

深雪は今ぱんつ穿いてるんですか?
それとも今では学校でものーぱんで過ごすようになってるんですか?

244 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/15(日) 16:21:05 ID:SWuBWKAP]
それは書かれるまでのお楽しみではないか。

245 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/16(月) 13:36:05 ID:v7LeF2XL]
 もしも世界がひとつではないのなら──
 もしもあの時、差し伸べられた彼女の手を握っていれば、私はどんな世界でどんな風に
生きていたのだろうか──

「ゆ、夕菜ちゃんっ、ほら!」
「え……?」
 私は驚いて眼を見開いた。金森に大切なところを見られてしまった絶望に、一切の思考
を停止させた私に向かって──彼が手を差し伸べてくれていた。
 金森だった。
 気色の悪い、吐き気のする男。澱んだ眼は腐った魚のようで、何を考えているのか解から
ない。こんな男に毎日背中を凝視されているのは耐えられない──そう思っていた。
 だが、私の心は、彼の意図せぬ行動に揺れ動いた。
 差し伸べられた手を握れば、私は──
 そう思った瞬間、金森が私の腕を掴んだ。思っていた以上の力でぐいと引っ張られ、
私は呆然と立ち上がった。
「ご、ごめんね夕菜ちゃん……さぁ、行こう」
「え……?」
 私は彼の言葉を測りかねる。
「こんなとこ、い、居場所じゃないよ」
 そう言った彼は、私の腕を引っ張ると、走って! と大きな声を出した。
 わけも解からず腕を引かれ、クラス中が呆気にとられている中を、数学の時と同様に──
羽山君ではなく、金森によって教室から連れ出されていた。
 金森は私の腕を掴んだまま、廊下を走った。
 乳房が揺れるのも、スカートがなびくのも気にならなかった。それ以上に、どうして
自分は金森に引かれて廊下を走っているのだろうと思っていたからだった。
 階段まで来ると、羽山君の時とは逆に、私たちは上へと登った。
 金森はひいひいと息を荒げていたが、私が彼から離れようと走っていた時と違い、足取り
はしっかりとしていた。
 それが頼もしく思えてしまったのは、どうしてなのだろう──
 屋上に通じる重たい鉄の扉の前は、少し開けた小部屋になっている。扉は施錠されて
いて、自由に出入りする事はできない。
 金森は立ち止まると、ぜえぜえと肩で息をしながら振り向いた。
「ご、ごめんね、夕菜ちゃん」
 そう言った彼に、私は強い違和感を覚えていた。
 目の前にいる少年は、間違いなく金森なのに、何かが違って感じられた。
「夕菜ちゃん……や、やっぱり怒ってる?」
 そうだ──口調だ。
 さっきも私を夕菜ちゃんと呼んだが、そこではない。
 私の知っている金森は、粘っこくて聞き取り難い、ガムを噛んでいるような喋り方をして
いたはずだった。
 しかし、目の前にいる金森の言葉は、息が荒い事もあるのだろうが、多少どもりこそする
ものの、聞きづらいわけではない。そして、どこか一本、強固な芯が通っているかのような
印象を受けたのだ。
「金森、君?」
「え、ええと……」
 私が訝しんでいると、彼は慌てたような苦笑したような顔になった。
「ぼ、僕とキミとの仲だし、助けるのは、あ、当たり前でしょ?」
──助けてくれた……そうか、助けてくれたんだ。
 そう考えて、ふと思う。
 ついさっきまでの私なら、きっとこう思っただろう──お前と私の間にどんな仲があると
いうのだ、と。
 そう思わなかった自分に当惑してしまう。
──ああ、そうか。
 いつもの眼と違う。
 確かに、いつも通りの澱んだ瞳ではあったのだが、その奥に一筋の、ぎらぎらとした強い
光が煌めいている。
「金森君……」
「だ、大丈夫だよ。僕はゆ、夕菜ちゃんの為なら、なんだってできるんだ」
「え? ──えっ!?」
 私は彼に抱きしめられていた。

246 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/16(月) 13:37:22 ID:v7LeF2XL]
 私は咄嗟に、彼の太り気味の身体を突き飛ばそうとしたが、予想以上の力で抱き締め
られて、身動きが取れなかった。
 あまり意識した事は無かったが、どうやら彼はかなりの腕力を持っているようだ。
 そういえば、男子たちに雑用を押し付けられて力仕事をしている事があったが、さほど
苦にせずやっているようだったのを思い出す。
 こんなところを誰かに見られたらなんと言われるだろう。金森に腕を引かれて教室から
立ち去り、人気の無い場所で抱きしめられている──まるで恋人同士のようではないか。
 羽山君の時にも勝手に想像してどきどきしていたが、今の相手は金森だ。そんなロマン
チックな感傷に浸ることなどできはしない。
「やだっ──」
 小さくうめいて抗うが、離してくれない。それどころか、さらに強く抱きしめられる。
「く、苦しっ──」
「あっ、ごめん!」
 彼の束縛が弱まり、私はするりと抜け出した。
 背を向けて息を整えようとする。階段を駆け登った疲労がまだ残っていたのに、こんな
事をされては早打つ鼓動が収まらない。
──これが、守るっていう事?
 ふと彼の言葉を思い出す。
 彼がどんな考えを抱いてこんな行動に出たのかは解からないが、少なくともあの時、
私はクラスメイトたちの好奇の視線と、淫らな言葉を浴びせられていたのだから──
 そこから連れ出すというのは、守るという事になるのかもしれない。
 けれど、私は彼に守られる事など望んではいない。
 私は独りでいい。誰の力も借りずに、独りで生きていけばいいのだ。誰かに迷惑をかける
事も、誰かを傷つける事もせず、たった独りで生きて寂しく死んでいけばいい。それなのに、
金森は私を守るなどと言う。
 差し伸べられた手を──
 私は、彼の手を握るべきなのだろうか。
 しかし、彼の手を握ってどうなるのだ。彼だって孤独ではないか。彼に頼ったところで、
何も変わらないだろう。
 それとも──
 ほんとうに彼は私を守ってくれるのだろうか。からかわれ、虐められる私を、彼は守って
くれるのだろうか。私と同じ立場にいる人間に、そんな事が可能なのだろうか。
 お似合いのカップル──なのだろう。
 私たちは、虐められっ子同士、傷を舐めあって生きていくのがいいのかもしれない。彼の
気持ちを受け入れ、彼に保護してもらって──
──あ、そうか。
 私は今更ながら、彼の気持ちを理解できたような気がした。
 彼は私が今考えていたように、同類だと、仲間だと──むしろ、彼は私よりも自分の方が
優位にあるのだと思っているのだろう──私が彼を下に見ていたように。
 更衣室から教室に戻った私がブラをしていな事に、彼はすぐに気づいただろう。その時、
彼はどんな想像をしたのだろう。もし私が彼の立場なら──
──自分へのアピール……かな。
 自分が仲間意識を抱いている相手が、自分の前に無防備な姿で現れれば、自分に都合
のいいように、自分と特別な関係になる事を望んでいると──夢想するだろう。
 だとしたら、彼の中の私は、彼と仲良くなりたがっていると考えている事になる。彼も
私と同じなら、きっと自分の世界を持っている。自分だけが干渉し、自分の思い通りに
なる世界を。
 だから、私を守ると言ったのも、私を連れ出したのも、きっと保護欲のような──いや、
もっと強い、保有欲や独占欲、支配欲の表れなのだろう。
 あの瞳の奥に見えた光は、尋常じゃない。私を自分のモノとして見ている眼だ。
 もちろん正常な人間なら、空想と現実の区別はつくし、妄想は妄想だと割り切れる。
 しかし──
「ゆ、夕菜ちゃんっ!」
「あっ──!」
 私は後から抱かれた。垂らした両腕の上から、彼の両手が、左右の膨らみを掴んでいた。
 彼の中の私は空想の産物だが、今こうして乳房を掴まれている私は現実の女の子だ。
 彼の手が激しく動き出し、乳房を乱暴に揉みはじめた。彼はどういう気持ちで揉んでいる
のだろう。羽山君も、笹野先生も、どういう気持ちだったのだろう──
 二人の顔が浮かんで、消えていった。
 私は、金森の乱暴な愛撫に、身体を火照らせていた。

247 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/16(月) 13:38:05 ID:v7LeF2XL]
 最初のうち、金森はブラウスの上から乳房を揉んでいたが、やがてぎこちない手つきで
ボタンを外し始めた。
 夕菜ちゃん、夕菜ちゃんと耳元で囁かれ、私は身体の力が抜けていくのを感じていた。
 ボタンが上から外されるたび、ブラウスは徐徐に開かれてゆく。
 5つめのボタンが外され、金森が肩越しに覗き込むのが判っても、私は抗わなかった。
「夕菜ちゃん、お、おっぱい……おっぱい……見てあげるよ」
 そう宣言した金森は、羽山君のタンクトップを掴んで引きずり上げる。興奮して指が
滑ったのか、右手が跳ね上げられ、乳首を掠めた。その刺激にぴくんとなってしまう。
 布地を掴みなおした金森は、一気に胸の上まで捲り上げてしまった。
「あぁ、夕菜ちゃん……おっぱいだよ」
──見られた……金森に、胸見られちゃった……。
「お、おっぱい、やっと、み、見せてくれたね……嬉しいよ」
 見せてあげたわけではない。けど、同じ事なのだろう。
 保健室のような閉ざされた場所ではない。屋上に抜ける小空間で、大きな膨らみを露に
してしまった。
 こんなところで、こんな姿になって──階下を向いているわけではないが、もし誰かが
今の私を見たら、なんと言うのだろう。露出狂、変態、色情狂、淫猥症──
 熱を帯びた身体がどんどん昂ぶってゆくのを意識してしまう。
「ち、ち、乳首……勃ってるね」
 あれだけ乱暴に扱われれば、肌も萎縮してしまう。しかし、それだけでないのは私自身が
一番解かっていた。
「ほら、こんなに……おっきいよ」
 金森が両方の乳房を下から持ち上げた。乳房がさらに大きく見えてしまう。
「おっぱい……見たかったんだ。見て、触ってあげたかったんだよ」
──してあげる……か。
 金森の言葉は、全て押し付けだった。守ってあげる、見てあげる、触ってあげる──彼の
世界での、彼と私との力関係が現れているのだろう。
「こ、ここ、触ってあげるね」
 金森の指が乳首を抓んだ。痛みに身体がびくんと震えてしまう。
「こんなに、こりこりして……気持ちいいんだね」
 気持ちいいのだろうか──判らない。痛いけど、痛みだけではない。それは性的刺激と
いうよりも、もっと別の──もっと心の奥にある、何かが刺激されているような──
「いつでも、い、いじってあげるからね。ぼ、僕がずっと、一緒にいるからね」
 いじってもらいたくなったらいつでも言うんだよと言いながら、彼は抓んだ乳首をきゅっと
捻った。
「くぅっ、ひぁ……」
「エッチ、エッチな声が、で、出ちゃってる、ね」
「ひっ、んっ、ぐっ……」
「もっと、え、エッチになりたいんだよね」
 私は金森に突起を捻られる──彼の中の私は、痛みにすら快感を覚えるエッチな子、
なのだろう。なんて身勝手で、なんて自分本位な──
 それなのに、私は──
 逃げようと思えば逃げられる。大声を上げればすぐに誰かが駆けつけるだろう。けれど、
私はどちらもしなかった。
 私を守ってあげると言った彼の言葉を信じたわけではない。信じていたら、こんな行為を
受け入れてはいない。私は今どんな顔をしているのだろう。苦痛と快楽に苛まれ、淫らな顔
になっているのだろうか。
 ここでこのまま、金森に全てを許し、全てを受け入れて、身を任せてしまうのだろうか。
──それも、いいかな……。
 どうせ私なんて、彼ぐらいにしか相手にされないのだ。
 羽山君──彼は今、何をしているのだろう。クラスメイトとともに、金森と私の事を話して
いるのだろうか。もし彼がほんとうに私を好きだというのなら──
 羽山君の顔を慌てて掻き消した。私に彼を責める権利など、想う資格など無い。
 もう、金森に全てを任せてしまおう。
 金森に私の全てを預け、彼の望むまま、彼にされるがままになってしまおう。
 自分の意思なんて持たなければいい。そんなものがあるから苦しいのだ。
 私の居場所は、そこでいい。彼の閉ざされた世界の中で生きていこう。
「金森君……もっと、して欲しい」
 身体がすっと軽くなった。束縛から解放されたようで──
 何もかもが、空虚だった。

248 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/16(月) 13:38:59 ID:v7LeF2XL]
 床に仰向けに寝かされた夕菜──その双眸は、虚ろに澱んでいた。
「あ、はぁっ、んぅ……」
 竜介の手が乳房を掴み、乳首を刺激する。夕菜はそれに応えて身体を奮わせる。
「あっ! ん、ふぁ……」
 竜介の唇が、乳房に触れる。舌が伸びて肌を這いまわる。
「ひゃっ、はぅ!」
 淡褐色の突起を銜えて、吸いながら舌で転がしてゆく。
「美味しいよ、夕菜ちゃんの乳首」
「ふぁ、やっ、あぁっ!」
 両方の乳首を指と舌とで責められる。
「こっちも、いいよね?」
「ひゃぅっ!」
 竜介がいきなり蕾に触れた。
「ひっ、やぅ! そこっ、ふぁあっ!」
 夕菜自身の蜜を絡めた指が彼女の一番敏感なところを撫で、くちゅくちゅと音を立てる。
 竜介の頭を抱え、刺激に全身を震わせる夕菜。大きな乳房に顔を埋めた竜介が、白い
膨らみを唾液でびしょびしょにしてしまう。
 とめどなく溢れる夕菜の蜜は、秘処の周りをぬめぬめと濡らしていた。

「夕菜ちゃん、僕もうっ……い、いいよね?」
 夕菜がこくんと頷き、竜介はズボンのベルトを外して前を開いた。
 白いブリーフが下ろされ、竜介の怒張したペニスが飛び出した。
 彼のそれは、頭の半分を包皮に覆われたままではあったが、大人の男としての機能は
じゅうぶんに備わっていた。鈴口から溢れた透明な雫が、ぽたりと垂れて床を濡らした。
「大丈夫、大丈夫だよ夕菜ちゃん」
 竜介は彼女の股を広げ、両脚を抱え上げた。
「夕菜ちゃんの、お、おまんこ……綺麗だ」
「あっ、あぁぅ……」
 硬く怒張した彼のものが、夕菜の濡れそぼった秘裂に押し付けられる。
 亀頭を剥き出しにして、幼い裂け目に潜り込む。夕菜から触れた蜜と、竜介からも溢れた
露とが混ざり合った。
「金森君、私、初めてだから……お願い」
「も、もちろんだよ。大丈夫だよ、ゆ、夕菜ちゃん」
 竜介は緊張に震えながら、位置を確認して狙いを定めた。
「い、いくよ、夕菜ちゃんっ!」
 腰を押し込む──ぬるりという感触と、強い圧迫感に、竜介は包まれた。
「ひッ、ぎぅッ!」
 夕菜は破瓜の激痛に、うめき、顔をゆがめた。
 だが竜介は、初めて味わう女性のぬくもりに我を忘れていた。
「ゆ、ゆ、夕菜ちゃん……すごい、すごいよっ!」
 少し腰を動かしただけで、今までに感じた事の無いほどの快感が打ち寄せてくる。
「ひぃッ、ひぐッ、ひぁッ!」
 夕菜は竜介の二の腕に爪を立てるが、竜介はそれにすら気づかない。
 強烈に締め付けられながら、夕菜の初めてを受け取った悦びと、込み上げる本能の
ままに、奥まで突き進んでしまう。
「夕菜ちゃ──うあぁッ!」
 竜介が先端に硬いしこりを感じた瞬間、彼はあっけなく爆発した。
 竜介は、夕菜の胎内にどくどくと精を放った。
「あぁ、ああぁ……夕菜ちゃん……」
 包まれたままの射精は、今までのどんな絶頂感よりも激しく長い、至福の時間だった。
 夕菜は激しい痛みに苛まれ、わけも解からずにじっとしていた。
 ただ、金森の恍惚とした表情から、自分の中に精を注ぎ込まれたのだろうというのは
理解できた。夕菜の両腕が、ずるずると金森の腕を伝って床に落ちた。
 竜介は肩で息をしながら、自分のものを引き抜いた。竜介の精と、夕菜の秘蜜と鮮血が
混じりあった、艶めかしい色の液体が、どろりと溢れて床に零れた。
「夕菜ちゃん……これからもずっと、いつでも、してあげるからね」

 差し伸べられた手の先には、どんな世界が待っているのだろう──

                        夕菜 ── if / another case ── fin.

249 名前:夕菜の中の人 mailto:sage [2006/10/16(月) 13:59:33 ID:v7LeF2XL]
>>238がエロゲーのバッドエンドだなぁと思いまして。

プレイヤー/主人公 羽山恭也
ヒロイン 柏原夕菜

     *    *    *

 金森の前に、M字開脚〜御開帳〜! で倒れた夕菜。
 俺はどうしたらいいんだ?
 彼女を助けるべきか?
┌──────────────
   金森をぶちのめす
   金森より先に夕菜を辱める
ィア  なにもしない
└──────────────
 ……BAD END!

って感じで書いてみたり。
この先、金森の奴隷になってあれこれさせられるのも書こうかと思ったけど、
それはスレの趣旨ともずれるし、そんな事より本編を進めるべきだろうとw

>>243
一応、今までにアップした文章に書かれているはずですが、
判り難かったかなー?
ていうか、私の文章、くどくて読みづらいですよね……。
もっとシンプルですっきりした、それでいて厚みのある文章を書けるように
なりたいものです。

そんなわけで、本編はもちろん別の展開が待っていますので、また読んで
くださると嬉しいです。

250 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/16(月) 14:58:00 ID:Nf2Ahz19]
>>249            バッドとはいえ、金森の意外な男気にGJ!

251 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/16(月) 16:07:42 ID:84yKD8aL]
羽山か女の子以外は受入拒否です。



252 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/16(月) 20:59:10 ID:ooWuTwxl]
BADEDで安心したw
続き楽しみにしています。

253 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/17(火) 00:13:15 ID:os2GiHeG]
gj!バッドエンド良かった!

254 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/17(火) 02:22:54 ID:lMa9ODEU]
自分はバッドエンドで軽く泣きそうになったので
本編では是非、夕菜を幸せにしてやってくれ!
つか、自分でも動揺する位いつの間にか夕菜に感情移入しててオデレータw

255 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/17(火) 18:50:19 ID:1RFEo/Lb]
バッドエンドでホントよかった。
正直羽山以外との絡みきつかい
幸せにしてください

256 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/17(火) 19:08:54 ID:Y9NXl5a/]
↑sageろ ここは荒れてほしくない

なにはともあれバッドエンドでよかったよ。
夕菜を幸せにしてやってくれ。

257 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/17(火) 19:15:08 ID:4ZAGmP4o]
ノーパン好きのみんな集まれ

258 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/17(火) 21:35:42 ID:9uet5Nup]
 深雪は、眼の前で何が起きている事に我が眼を疑った。彼女だけでなく、この教室に
いたほとんど全ての生徒は、何が起きたのか理解できずに硬直していた。
 昼休みに入った直後に遡る──
 昼食を摂りながら、思い思いに雑談に興じるクラスメイトたち。
「そいやさー、あの巨乳、さっきノーブラだったよな?」
 少し離れた位置にいた男子グループの一人が、そんな事を言った。
「うそ、マジ?」
「お、俺も思った」
「マジマジ! 乳首透けてたよ!」
 彼の一言が、多くのクラスメイトたちが感じていた違和感に火を点けた。
「あー、やっぱノーブラだったのか」
「透けてるってか、勃ってたな、ぜってぇ」
「あー、あたしもそうかなって思ってた」
「あたしもー」
「マジで? 全然気づかなかったよ」
「俺も気づかなかったなぁ」
 下品な笑い声に呼応するように、男子も女子も夕菜の事を口にしだした。
「水谷に指されて立った時とか、いつもよりすごい揺れてたし」
「教室に戻ってきた時もなんかいつもと違うかも? って思ったよ」
「でしょー? あれー、へんだなーって思ってたよ」
「あいつさ、体育の前はブラしてたよな」
「だよなー。なんでさっきしてなかったん?」
「着け忘れたんじゃね?」
「んなわけねーね」
「じゃあ更衣室で落として濡らしちゃったとか?」
「そういえば着替えの時、なんか遅かったよね」
「なんで?」
「知らないよ、いつも遅いから気にしてなかったし」
「だよねー。いっつも着替え最後だよね」
「乳が重くて着替えが大変なんじゃね?」
「ばっかじゃない!?」
「変態!」
「ちょっ、俺は変態じゃねぇ!」
 ほとんどのクラスメイトが、彼女の話題で盛り上がってゆく。
──これって……うちら、やばくない?
 深雪は自分たちの仕業だという事がばれてしまわないかと冷や冷やした。幾人かが自分
たちの方を窺っているのにも気づいた。
──黙ってれば大丈夫。何も言わなけりゃ気づかれないよ。
 深雪は友人たちに目配せする。グループの全員が彼女と同様に考えているようだった。
 深雪の考え通り、誰も彼女らに言及する事はなく、深雪はほっとしていた。
 しかし、クラスメイトたちが口にしないのは、深雪たちの考えとは真逆であり、誰もが
彼女らの仕業だろうと思っていたからだった。
 深雪たちのグループが普段から夕菜にちょっかいをかけているのは言うまでもないし、
体育の授業が始まる前、更衣室から最後に──夕菜よりも遅れて──出てきたのは
彼女らだった。授業が終わった後の更衣室で、なかなか着替え始めない夕菜を見ながら
くすくすと笑っているのを多くの女子生徒が見てもいた。さらに、いつもなら先頭に立って
夕菜を貶めようとする彼女たちは、誰一人として加わらず、黙黙と食事を続けている。
 深雪たちが、水着に着替えた夕菜のブラジャーを、隠すか盗るかしてしまったのだろう。
だから夕菜は、体育が終わった後、ブラを着ける事ができず、ノーブラで教室に戻って
きたのだろう──
 そう結論付けるにじゅうぶんな状況証拠が揃っていた。
 それでも深雪たちの事を誰も言い出さないのは、夕菜に対して多少の同情心はあっても、
親しみを感じている者はおらず、自分に飛び火するのを恐れたからでもある。
 男子たちの言葉はますます下品になってゆき、女子たちがそれに非を唱え始めた時──
 夕菜が教室へ戻ってきた。
「おっ、噂のウシハラが帰ってきた」
 その声に顔を上げると、深雪たちが陣取っているところのやや斜め後、後ろ側の入り口
から、夕菜が教室に入ってきたところだった。
 戻ってきた夕菜は、やはりノーブラのままのようだった。ただ、ブラウスの下にもう一枚
薄い肌着を着けているようにも見えた。

259 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/17(火) 21:40:11 ID:9uet5Nup]
 クラス中のほとんどの少年少女たちが、戻ってきた夕菜の胸に注目していた。
 男子たちの卑猥な言葉があちこちから上がる。夕菜の顔が真っ赤に染まっていった。
 もし自分が彼女の立場だったらと、深雪は思う。密かな愉しみを得るため、下着を着けず
登校し、それがクラス中に知られてしまったら──
──やだ、そんなの……変態って思われちゃう。
 グループの子たちからも、奇異の目で見られることになるだろう。夕菜の下着を隠して
しまおうと言い出したのは、自分にそういう趣味があるからだと知られ──
 深雪ってこういうのが好きだったんだ?
 じゃあ思い通りにしてあげるよ。
 スカート捲っちゃえ!
 へぇ〜、深雪って、こんなに毛深いんだぁ。
 もう濡れてるんでしょ?
 おまんこ、よく見えるように、机の上に座って脚広げなよ。
 言われた通りやっちゃうんだぁ? 深雪っていやらしい子だったんだね〜。
 俺にも見せろよ……うわすっげ、深雪のまんこ丸見えじゃん。
 びちょびちょだよ、ここ。見られて感じてんの?
 俺も見たい──
 あたしも見る──
──やだっ、あたし、なに考えてんの?
 自分の性癖は、誰にも知られてはいけないのだ。知られてしまうかもしれないという緊張
は、えもいわれぬ昂揚感を与えてくれるが、実際に知られてしまうのは絶対に避けなけれ
ばならない。深雪はそれを理解していた。
 それなのに彼女は、こんな事を想像して、淫らな気持ちになってしまっている。男女の
経験はまだ無いが、知識だけは豊富に詰まっている。
──お兄ちゃんの所為だ……。
 兄に責任を転嫁したとき、夕菜の後から、竜介が入ってくるのが見えた。
 タイミングが悪いのか良いのか──夕菜は彼に気づかず、真っ赤になった顔を俯けて
教室から飛び出そうとし──ぶつかった。
「わあっ!」
「きゃっ!?」
 夕菜の身体は反動でよろめき、すっと腰が落ちる。
 プリーツスカートがふわっと広がり、夕菜の白い太腿が晒され──
──あっ……!
 深雪は、身体の芯まで凍りつくような感覚に襲われた。
 尻餅を着いた夕菜は、両手を後に着いて転倒こそ免れたが、三角座りのまま両脚を開い
てしまっていた。
──M字……。
 兄の成人向け漫画雑誌によく描かれている格好だった。
 夕菜のスカートは脚の根元まで捲れ、竜介の位置からは──
──見えちゃってる!?
 断言はできない。しかし、あんな目の前ならば、おそらくは──深雪は夕菜に自分を重ね
合わせて震えてしまう。
 夕菜が脚を閉じ、手でスカートを抑えてぺたんと座り込んだ。彼女もまた震えていた。
「リュウ、おっせーよ! ちゃんと買ってきたか?」
「ぶつかってんじゃねーよ、パン潰れるだろ!」
 深雪とは教室の対角線上にいた男子たちが、竜介を怒鳴りつける。竜介は、もごもごと
聞き取り難い声で、ごめんと呟いた。
「お前わざとぶつかったんじゃねーの?」
「ノーブラ巨乳の感触はどうよ?」
 野卑な言葉が飛び、あちこちから嘲るような失笑が上がった。
 夕菜が倒れたのは教室の一番後ろ、入り口の手前だ。深雪と彼女のグループ以外の、
ほとんどの生徒には、机や椅子、他の生徒たちの姿で視線を遮られ、夕菜がどんな姿
だったのか判っていなかった。
 突っ立ったままの竜介もまた、眼を白黒させて呆然としている。
「ゆっ、か、かっ、ぼ、ま、まっ……」
 だが、竜介は、どもりながらふらりと身体を揺らしたかと思うと──
──えっ!?
 深雪は自分の眼を疑った。
 深雪と同じグループの少女たちもまた、呆気にとられてただ眼を見開くばかりだった。
 竜介は、夕菜を床に押し倒した。

260 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/17(火) 21:43:08 ID:1RFEo/Lb]
sageたと思ったんだがsageてなかった。すまない。吊ってくる

261 名前:名無しさん@ピンキー [2006/10/17(火) 22:26:49 ID:PGw6EEcR]


金森が 深雪に 復讐のレイプ をする エンディング クルーーーーーーーーーーー


  



262 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/10/17(火) 23:14:20 ID:8hPzotRR]
深雪たんも ひどいめにあっては いけません

改心 羞恥 の流れへ

263 名前:夕菜 mailto:sage [2006/10/18(水) 12:16:54 ID:A4c4a9r7]
 ごつっ、と鈍い音がした。
 竜介までもが視界から消え、離れた位置にいた数人の生徒たちが、どうしたんだと言い
ながら立ち上がった。
 それを見た全員が息を呑んだ。
 竜介が夕菜を押し倒し、仰向けになった彼女の乳房を鷲掴みにしていた。はぁはぁと息を
荒げて、澱んだ眼を剥いていた。
 夕菜はぐったりとしていた。後頭部を打ち、気を失っている。
「え、なに?」
「どうしたの?」
「なんだぁ?」
 教室の後で何が起きているのか確かめようと、次々に生徒が席を立つ。
「やっ──」
「きゃっ!?」
 数人の女子生徒が悲鳴を上げた。
──え? やだ、なに? なにこれ!?
 深雪は我に返った。
 さっきまで彼女は、夕菜が戻ってきたら意地の悪い事をして恥ずかしがらせてやろうと
思っていた。しかし、さすがこんな場面を目の当たりにしてしまっては、そんな気は吹き
飛んでしまっている。
 だが、何故竜介はこんなところで夕菜を押し倒したのか、自分は何をすればいいのか
さっぱり解からず、おろおろするばかりだった。
「ん……ひッ!?」
 夕菜が、声にならない悲鳴を上げた。
 意識を取り戻した彼女は、自分の置かれた状況に、恐怖で身体を震わせた。
 竜介から逃れようと身を捩って抗うが、彼は夕菜の肩を押さえつけて封じてしまう。
 もがく夕菜の脚が床を蹴り、白い太腿が露出する。
 このままでは、夕菜はレイプされてしまうのではないだろうか。クラスメイトの面前で、
竜介は夕菜を好き勝手に弄んでしまう──そんな光景が深雪の頭を掠める。
「やだっ、嫌ぁッ!」
 夕菜が叫んだ。
──やばいよ、これ……。
 深雪は夕菜の事を心底嫌っていたわけではない。このクラスの誰もがそうだった。
 彼女たちにも、なにかとストレスは多い。気の合う仲間と遊んだりお喋りをする事で
それを紛らわすが、最も刺激的な手段のひとつは、誰かを攻撃する事だ。
 気の合う仲間同士で、嫌いな人の名前を挙げて話に花を咲かせていると、大して嫌い
ではない相手であっても、相乗効果で加速してしまい──最悪の場合、虐めへと発展
してしまう。
 最初はもちろん後ろめたさを覚えるだろう。だが、幾度となく繰り返される事で薄らい
でゆき、周りにも浸透してゆくと、個人が感じるそれはますます軽くなる。
 対象は孤独であればあるほど良い。一方的に攻撃できるからだ。対象が仲間を持って
いる場合、反撃される恐れもある。
 夕菜は小学生の頃から孤独で、虐めの対象になりやすかった。彼女の性格や態度に
問題が無いとは言えないが、かといって夕菜だけが責められるものではないだろう。
 深雪は小学生の夕菜を知らない。仲良くなった子が、夕菜はむかつく、あんな奴と同じ
クラスだなんてと言った、それだけで夕菜を虐げるようになったのだ。
 そんな深雪でも、心が揺さぶられていた。
 早くなんとかしないと、とんでもない事になってしまうかもしれないと焦る。と同時に、
夕菜を助ける事で、クラスでの、グループでの自分の立場が悪化するのではないかとも
思ってしまう。
 それもまた、深雪だけではなく、クラス中の誰もが同じだった。
「たすけ……はやっ、……くん……」
 途切れ途切れの夕菜の言葉を、深雪はよく聞き取れなかった。
 がたんと、椅子の倒れる音が響いた。
 深雪の視界を人影がよぎる──
 恭也だった。
 彼は立ち尽くす生徒たちを押し退け、真っ直ぐに二人の傍へと進み──
 恭也の爪先が、竜介の喉元にめり込んだ。
 竜介は蛙が潰れたような声を出して仰け反った。
 さらに、側頭部へ──竜介の身体がくるりと半回転し、ロッカーに叩きつけられた。
 ずるずると崩れ落ち、口から涎を垂らして痙攣していた。






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