- 55 名前:どこの誰かは知らないけれど [2006/03/19(日) 23:51:37 ID:4fzpPeBh.net]
- 唐沢俊一の日記より
佐々木守氏死去、69歳。若すぎる、と思うがしかし、あの仕事量をかんがみるに、普通の人間の人生の三倍は生きた人だよな、と思う。 大衆的人気と芸術的斬新さを合わせ持った、希代の才能でありこの人なくしては日本の文化は全く違っていたものになっていただろう。 それにしても、これだけの才能にしてこの程度の死亡記事の扱いか、と思うと、この国の文化程度が情けなくなる。 それにしても訃報続く。やはり冬が寒かったせいか? このあいだ、岡田斗司夫さんとの対談で、「唐沢さんくらい、どこへ行くにもためらいなくタクシーを使う人を見たことがない」 と言われたが、これは佐々木守さんに学んだのである。 もちろん直接ではなく、湯浅憲明監督に伺ったのであるが、「あの人はタクシーの中が仕事場なんです。相手先に向かうタクシーの中で原稿を書いて、着いたときには完成している。 運転しなきゃいけない自家用車じゃそうはいかないし、電車も座れるかどうかわからないから駄目。 打ち合わせも、資料調べも自由にできる場所として、タクシーほど便利なものはない。 どんどん使うべきですよ、といつも言っていましたね」 という話に膝を叩き、それからはタクシーを自分の足にしようと決意した。 もっとも、佐々木さんは大映テレビやTBSに来ると、打ち合わせや会議の最中、ずっとタクシーをメーター上げたまま待たせていたそうである。 とてもそこまではまだ、マネが出来ぬ。 ウルトラマンもウルトラセブンもアイアンキングもハイジもお荷物小荷物も男どアホウ甲子園もみなよかったが(『11人いる!』とか『ウルトラQ・ザ・ムービー』などいかがなものか、というものもあるが)やはり、これ一本となると大島渚監督『絞死刑』か。 ブラックな喜劇というものの極北という感じで、初めてこの作品を観た日は、興奮のあまり眠れなかったものである
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