- 492 名前:名無しか・・・何もかも皆懐かしい mailto:sage [2005/08/04(木) 22:20:44 ID:???]
- セーラに莫大な遺産があることがわかり、ハッピーエンドを迎えたその時だった。
ドンドン! 金属製の分厚い扉を乱暴にノックする音。 突然の大きな物音にセーラは心地よい眠りから叩き起こされた。 やがてドアは開き、度のきつい眼鏡を掛けた背の高い女が入ってきた。 「どうです?セーラさん。少しは落着きましたか?」 いきなり起こされたので夢の内容をすっかり忘れてしまった。 セーラは夢を思い出せないことがもどかしくイライラし、 白い簡易テーブルに置かれた紙巻煙草のケースに手を伸ばした。 火を点けようとライターを探したが見つからない。 「これですか?」 背の高い細身の女は冷たい笑みを浮かべながら、100円ライターをヒラヒラと振って見せた。 セーラはその態度が気に食わず、手に持っていた物を女に投げつけた。 煙草の箱はその顔をかすめ背後の白い壁にぶつかり床に落ちた。 「ふふふっ、少し神経が昂ぶっているようですね。あなたのこれからのことを考えれば当然でしょう」 セーラは口の中が酸っぱい感じがして気分が悪くなった。 「ミンチン先生、お水もらえる?」 ミンチンと呼ばれた女はさっきとは打って変わった厳しい表情で一点を指差した。 「アレを拾うのです。あなたがさっき放り投げたもの。そうしたら水をあげましょう」 来週の小公女セーラは「みずが欲しけりゃその箱を拾えというのか?」です。 ご期待ください。
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