- 50 名前:NO-FUTUREさん mailto:sage [2018/10/31(水) 16:40:11.44 ID:???.net]
- ロンドンパンクは山師のマルコム・マクラーレンが、渡米時にNYパンクに遭遇して
これをイギリスでやったら受けると踏んでデッチ上げたもの。 自然発生的なものではなく、商業的な思惑で人工的に作り上げられたムーブメント である。マルコムに「お前らこれを着ろ」とボロボロのTシャツや安全ピンだらけの 革ジャンでステージに立たされたピストルズの面々は、モンキーズさながらだった。 もともとNYパンクとは、初期ボブ・ディランから、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、 ドアーズ、ストゥージズ、MC5などの文学的な歌詞や反社会的なアジテーションなどが 特徴のアートロックをベースとしており、音楽活動前に詩人としてポエトリー・リディング などを行っていたパティ・スミスは、ボブ・ディランやジム・モリスンの影響を公言している。 テレヴィジョンのトム・ヴァーレインは、詩人のヴェルレーヌから名前を拝借しており、 ドアーズと同じレーベルだという理由でエレクトラと契約している。 NYでのパンクとは、美術、哲学、文学、政治などを含む多様なアートの表現形態の 表出だった。 そして、70年代中期の時点では反時代としての表現だったスリーコードのロックンロールを シニカルにカマすラモーンズも特異な存在としてそこに括られていた。 そこでマルコムは、リチャード・ヘルのファッションとラモーンズスタイルのシンプルなロックン ロールなら、ロンドンの下層民、労働者階級の鼻血の溜まったクソガキ共にはピッタリだと、 あくまでも商業的な発想でピストルズをデビューさせ、ズバリ狙いは成功した。 プログレ専門レーベルだったヴァージンが、タンジェリン・ドリームやマイク・オールドフィールド など、世界的に一定のセールが見込めるアーティストを除き、売り上げのパッとしない連中 との契約を破棄して、パンク、ニューウェーブ主体に路線変更して大成功したことからも 分かるように、イギリスのパンクは一種の産業ロックだっと言ってもいいだろう。何しろパンクで あれば“売れた”のだから。
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