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【ポケダンも】ポケモン同士総合スレ14【本家も】



1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/04/29(金) 21:27:39.67 ID:3v7KXgSM]
本編等に登場するポケモンのエロパロSSスレです。
主にポケモン×ポケモンSSやポケ姦SSをここで扱います。
救助隊も探検隊も歓迎!みんな笑顔で明るいスレ!

・ポケ姦・原型・擬人化もOKですが、投下前にどちらか宣言してください
・投稿する際には、名前欄に扱うカプ名を記入し、
 冒頭にどのようなシチュのエロなのかをお書き下さい
 女体化/ポケ姦/スカトロ/特定カップリング等が苦手な住人もいます
 SSの特徴を示す言葉を入れ、苦手の人に対してそれらのNG化を促しましょう
・ここは総合スレです。さまざまな属性の住人がいます。他人の萌えを否定せずマターリ行きましょう。

人間キャラのSSはこちらに
ポケモン その20
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1296735999/

その他エロパロ板のポケモン関係スレ
ポケットモンスター擬人化総合スレ
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1252753542/
ポケットモンスターSPECIALでエロパロ第6章
yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1276273052/


【前スレ】
【ポケダンも】ポケモン同士総合スレ13【本家も】
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291238276/

【保管庫】
ttp://green.ribbon.to/~eroparo/contents/pokemon02.html

431 名前:暗黒人 ◆isARwmigXc mailto:sage [2011/08/10(水) 05:56:36.06 ID:DNrVQYCw]
「あぅ…っ」
「あっ、まだイッちゃだめよ」

僕が限界に近い事を読み取ったらしい。
ジャローダは性器を僕のモノに押し付けた。
それはまさに、挿入の直前の状態……。

「ジャ…ジャローダ!ストップ!」
「心配しないで。
あと……私の事は『姉さん』って呼びなさいっ!」

『ぬるっ』とした感覚が、モノの先端に走ったと思うと、

「あっ…、うわぁっ!」

一気に中ほどまで僕のモノは彼女のに入っていた。

「んっ…!
……どう?気持ちいい…っ?」
「うぁぁ……っ
うんっ…、だ、だけど!」
「うふふ、それじゃ…」

僕の言葉を聞こうとせず、
彼女は更に体を近づける。
そうなると、自然と僕のモノも彼女に収まっていく…。


432 名前:暗黒人 ◆isARwmigXc mailto:sage [2011/08/10(水) 05:56:58.80 ID:DNrVQYCw]
「ひいぃっ!」
「あら可愛い声。
ひょっとして、初めてだった?」

僕は黙ってコクリと頷いた。
とてもじゃないけど、喋れる状態じゃない。
ぬるぬるとした感触と、熱さ。
ぐちゅぐちゅと聞こえるいやらしい音。

気持ちがよくて、でも訳が分からないようで、
まるで頭がじんじん痺れてるみたいだ。

「うふ♪
やった。ヒヤッキーの貞操、私が奪っちゃった♪」

ジャローダは、まるではしゃぐ子供の様に嬉しそうだった。

「せっかくだから、このままイッてもいいよ?」
「…?」

僕は思わず、ジャローダの顔を見た。
その表情で、今言った言葉が冗談じゃない事を悟る。

「…初めてだし、最後までしたいでしょ?」
「…うん」

答えると同時に僕は、腰をうごかした。
その行動は、僕を絶頂へと一気に上昇させた。


「ぼ、僕もう出そう…!」
「…うん。出して♪」

そして僕は、
姉さんを白濁で染めた。



433 名前:暗黒人 ◆isARwmigXc mailto:sage [2011/08/10(水) 05:57:26.13 ID:DNrVQYCw]



翌日。夕暮れ。

「ンギャーーッ!悔しいーっ!!!」

僕は今日もウルガモスと手合わせをした…けど、
今日も今日とて負けた。

連戦連敗はやっぱり悔しすぎる。

「あらあら、今日も荒れてるわね」

そんな僕にかかる声。
やっぱり姉さんだ。

「姉さん…どうしたのわざわざ…」
「どうしたのって……
あなた今日はいつもと比べても荒れすぎよ?」
「………」
「…発散させてあげようか?
昨日みたいに♪」
「…………うん」

その夜、僕と姉さんは昨日と同じ様に…『絡み合った』。

……姉さん、
明日もしていいかな?




おわりっ

434 名前:暗黒人 ◆isARwmigXc mailto:sage [2011/08/10(水) 06:22:35.06 ID:DNrVQYCw]
はい。投下終了です。

皆さんの意見とか聞いて参考にしたいので、
読んだ方はどうかお願いします。蹴ってください。

435 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/10(水) 11:10:08.33 ID:0FIDwf+b]
げしげし

436 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/10(水) 19:07:44.15 ID:Zr0QZ3dJ]
>>418
大人の事情とか子供がそんなことで疑問を抱えないためだとか
でも現実的に考えれば大変なことが起こってるんだろうな

437 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/10(水) 22:09:37.59 ID:4/jBa9Ml]
つ「まわしげり」

438 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/10(水) 22:28:37.28 ID:BTH1BdZO]
>>434

おねショタ美味しいです
次回作も期待の飛び膝蹴り

439 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 01:54:45.17 ID:SXlZGQlo]
>>422>>425
GJ!年下♂×年上♀大好きです
ハッサムの年下らしい心理とかにも萌えるしシュバルゴが健気でたまらん
ハッサム♂×シュバルゴ♂の方も乙!やりとりが好みだしエロかった
シュバルゴの下半身には夢とロマンが詰まってる

>>426
乙!とびげり!
余裕あるジャローダ姉さんも本当されるヒヤッキーも実に可愛かった
参考にならないかもしれないけど、心理描写や背景描写とか増やしたらもっと良いかも



440 名前:439 mailto:sage [2011/08/11(木) 01:55:52.19 ID:SXlZGQlo]
誤字ゴメン
×本当されるヒヤッキー
○翻弄されるヒヤッキー

441 名前: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 mailto:sage [2011/08/11(木) 03:00:19.84 ID:gwkj0IBD]
>>435->>440
やめたげてよお!

それでもローキックげしげし
直前におもらしネタがあったせいで「おねしょタ」って読みかけた

442 名前: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 mailto:sage [2011/08/11(木) 03:02:49.65 ID:gwkj0IBD]
それから>> 8-485さん
俺のアンサーハンパネェっス!GJ〜!

443 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 08:09:43.21 ID:mbGTxJSf]
どっちも良かったよ!GJ!
でも次からは他の人が投下した直後に投下するのは控えた方がいいかも

444 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 10:12:23.24 ID:oQicEIdO]
>>443
それは別によくね?

445 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 10:16:01.30 ID:V51yZTPT]
ラグラージ期待

446 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 11:25:03.21 ID:3wSVBY9P]
ヌオー×カイオーガって萌えるな
相性最悪でヌオーに苦手意識を持つ海の神様と、おっとりぬぼーっとしてバトル以外ではカイオーガと仲良くしていたいぬまうおポケモン

447 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 11:42:03.86 ID:pJBq4XPz]
普段は仲いいのに、練習と称して対峙した瞬間、悪魔のような笑みと共にオーガをボコボコにするのか
ヌオー怖いな

448 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 20:59:16.81 ID:jeZ3Hx7U]
>>445
ヌオーもいいけどラグラージもいいよなぁ
ラグラージってたくましくもありかっこよくもあるけど、時たまかわいくも見える
全然キモくない。愛してるぜ!
キモイと言われてしゅんとへこたれるラグラージもかわいいけどね

449 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/11(木) 22:37:05.17 ID:yPklhF5f]
ホウオウとファイアーも燃えるな
鳳凰って雌雄の番らしいから実は昔は番だったとか

ルのつくあの人は知らん



450 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/12(金) 00:32:00.28 ID:ahmMFhsy]
ホウオウのデザインが雄雄しすぎてなぁ
手塚の火の鳥がまさに内面も全て女性的でポケモンでもないのに比較してしまう

451 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/12(金) 00:57:20.52 ID:Uqs42XjN]
>>444
感想レスなんかがばらけちゃったりするから。
お互いのための軽いエチケットみたいなもん。

>>446
天候変化仲間、GSルールの盟友同士で仲良くなったユキノオー。
彼女に甘えられてまんざらでもないオーガさんだったが、照れ隠しのウッドハンマーで毎度悶絶…
あるいは性別逆にして、毎晩ハンマーをぶち込まれるオーガたん…

どうでもいいけど前ポケ板にあった王族スレを思い出した。

452 名前:ベイリーフ♀→ヒノアラシ♂ mailto:sage [2011/08/12(金) 09:37:08.81 ID:tFTRH4f8]
暑中お見舞い申し上げます。8-124です。スランプです。
忍法帳とやらに阻まれた気がするのでアップローダーからです。できればここに直接投下したかったものです。身の上話ここまで
・ベイリーフとヒノアラシの雌雄絡み
・5レスぐらいのはずだった

u3.getuploader.com/eroparo/download/108/beihino.txt

パスワードはありません
熱中症などどうかお気をつけて。この夏季を楽しく過ごせますようお祈りします
ちょっと通りました

453 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/13(土) 22:19:32.70 ID:+L5wGSrL]
>>452
うお、ヘルガーの人じゃないですかっ! 乙です!
こういう、ちょっと緊張感がある関係、結構好きです(*´Д`*)

個人的な感想ですが、気の強いヒノアラシが結構新鮮でかわいかったです
妖艶なベイリーフも……GJ!
あと参考になるかはわからないんですが、
 もうちょっと最初の戦闘が長いと嬉しいです

8-124さまも、夏の暑さに気をつけてください〜

454 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/14(日) 20:37:30.56 ID:MtVSAmQz]
>>452
おっつ乙乙乙!!
スランプなんてとんでもないぜ!
忍法帳で投下しずらいのはつらいな〜


夏コミで出てたルカリオ18禁本欲しかったな…

455 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/14(日) 23:39:59.88 ID:G7ePf4Rd]
>>452
ありがたく拝見しました。
ベイリーフの物憂げな独白がしっとりしてますなぁ。

456 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/15(月) 23:03:19.99 ID:Ymmx1t/u]
t

457 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/16(火) 22:29:28.29 ID:Y00p8kgl]
今年夏コミ行けなかった自分が通りまーす(´・ω・`)
ポケモン、どんなのがあったんだろう……教えてエロイ人

>>454
ルカリオ18禁!?
どんなのだったか、できればkwsk

458 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/16(火) 22:30:28.59 ID:X8nZRedv]
ゼク×レシ本ゲッツσ( ´∀`)σ

459 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/16(火) 22:51:09.18 ID:xQw5ryc6]
なんか色々実入りがあるのかな?
行った事ないから羨ましい〜。



460 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 00:25:04.58 ID:6eS4KsVq]
魔王ブラッキーとメタモンママの本が俺得だったけど、俺だけ分かればそれでいい
表紙買いしすぎてまだ全部読んでないや……

461 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 00:29:12.82 ID:B0myFdMh]
ハハコモリ本が今の所最高
暫くはお世話になります

462 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 00:58:36.27 ID:3H/44Mqa]
コミケの話は同人板でやれよ

463 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 00:59:08.28 ID:PsVc8oXX]
きっちりチェックしたはずなのに聞いたこと無いような本がけっこうあるな
その情報収集力がうらやましい

464 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 02:03:58.84 ID:LwZB/BUa]
コミケに行けなかったからふぁーすと頼りだ
目当てのサークルが受かってくれるといいな

465 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 06:12:55.78 ID:H9CpKVdK]
3DSのポケモン図鑑…こういうのを待っていた…!

サザンドラが意外とむっちんボデーだった事に驚いた。
そして前にも出てた話題だけど、ダイケンキの尻が本当にエロかったという…

466 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 08:02:27.66 ID:Q0fGvfJe]
3D図鑑のサザンドラをずっと見てるとアヘ顔に見えてくる

467 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 09:44:33.45 ID:5jQ9ppPx]
ケツベンキさんは尻が誘ってるとしか思えないし
サザンドラはなんか凄い臭そう


468 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:16:25.78 ID:q50EQOXM]

 エロが好きな女の子のジュペッタと性器を持たない(アナルしかない)ダークライです。


469 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:19:43.14 ID:q50EQOXM]
 「あん…」

 穏やかな昼下がり。
 森の中の古びた図書館。
 打ち捨てられすでに廃墟となった館の、雑草がはびこり足の踏み場もない荒れ放題の裏庭。
 なにか丸っこくて灰色の生き物が体をよじっている。

 「あっあっ…あー…は…気持ちイイ…っ」

 くちゅくちゅくちゅ…
 濡れそぼった股間を何度も擦りあげるジュペッタ。
 口のジッパーはだらしなく開いたままで、洋館の壁に背を預けてオナニーに耽っている。

 「あ!い…っくぅ!!」

 びくっびく!!
 どろっ…膣の中から濃い愛液のかたまりが滴り落ちた。

 「はあ…はあ…あ〜気持ちよかった。もう一回しようかな…」

 そのとき、なんとなく日向のほうを壁沿い見やると、ジュペッタがいる角の反対側、そこの樹の下に何や

ら真っ黒な影が!
 じっとこちらを見ている青い目が、日陰で光っている!

 「うわうわうわうわ!なにアンタ!見てたでしょ!!まさか変態?!」
 「!!」

 ビクッ!!
 黒い影はジュペッタと目があったことに気付くと驚いたように肩を跳ねさせ、石造りの洋館の陰に隠れて

しまう。
 ジュペッタは叫んだ。




470 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:23:44.75 ID:q50EQOXM]
 「ちょっとおーー!!そこ動くな!!」

 影の尾が洋館の端から飛び出たままで静止。
 ジュペッタは濡らした股間を拭うこともせず反対側に駆け寄った。

 「ねえねえいつから見てた?名前は?どこに住んでる?あたしジュペッタ!うわ〜ジュペッタになってから誰かと話すの初めてかもー!!ねえアンタ名前は?」
 「………」

 黒い影は黙ったまま。
 頭部からは白くたなびく霞、折れそうに細い腰、キノコのカサのように広がったスカートからさいばしのように細い脚が二本、地面をつっついている。
 微妙に浮遊していてふわふわ揺れているみたい。
 翳があって揺れる感じ…、あたしと同じゴーストタイプかな。

 「ってか、アンタはオスなの?メスなの?」

 ばばっ!!
 ジュペッタは黒い影のスカートをめくった。
 相手はすらりとした長い脚をもち、ジュペッタの二倍ぐらい身長があったので、ジュペッタはそのスカートの中にもぐりこむかたちになる。


471 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:26:40.58 ID:q50EQOXM]
 「!!」

 ばばっ!!

 「うぎゃ!」

 相手は驚いてしゃがみこんでしまった。
 もそもそとジュペッタはなんとかスカートの中からはいだす。

 「ぷはっ…えっと、ちんこないってことはアンタもメスなの?」
 「〜〜〜!!!」

 黒い影はジュペッタを青い目でキッとにらみ、砂の像が崩れるように一瞬で影そのものになってしまった。
 そのまま猛スピードで滑るように逃げていく。
 ジュペッタは追いかけた。

 「でかい図体してそれだけで涙目になるのー?!逃げんなよ話そうよー!!」

 でも角を曲がったとき、どこにもひとりでに動く影はなく、ジュペッタは洋館の玄関口の前に一人だった。
 あたりはしーんとしている。
 塗装がはがれた重そうな木の扉が半開きになっている。

 「あいつここに住んでるのかなあ」


472 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:30:55.66 ID:q50EQOXM]
 ダークライは洋館の二階へ駆け上がりドアの隙間から滑り込み実体に戻ると、ベッドに身を投げ出した。
 ダークライは意識があるうちからずっとこの廃墟に住んでいるが、自分以外に言葉を話す存在を見たのは初めてだった。
 しかも話しかけてきた…濡れて、「交尾の準備」が整った局部を隠しもせず!交尾に関係するそこを、現実に見たのも初めてだった。
 もとは図書館だったため、埃と古書ばかりのこの洋館で、ダークライはすっかり本の虫だった。
 知識があっても、実際に見ると想像以上のショックを受け、ダークライは胸の鼓動が収まらなかった。
 粘液で濡れた局部。
 脚を広げて、手で、指で…最初はゆっくり…徐々にはやく…摩擦していた。
 脚の間の穴で指が出し入れされているのを見た。
 水っぽい音がして、木漏れ日を受けると粘液がきらきらしていた。
 本では感じ取れない、生のにおい。
 息遣い。
 声。
 本で読んだときは何とも思わなかった、その「交尾の準備」がダークライを虜にしてしまった。
 体が…熱い…。
 これも初めての感覚で、ダークライは恐る恐る自分の脚の間に手を伸ばしてみた。


473 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:33:38.88 ID:q50EQOXM]
 ダークライには性別がない。
 脚の間には何もなく、ダークライの手はつるんとした股間を滑り降りてアナルに指を伸ばした。
 しっとりと汗ばんでいて、まわりを撫でていると、体の奥が疼くような気がする。
 ジュペッタ、といったか…。

 彼女がしていたように、穴を擦ってみた。

 「……………」

 徐々にはやく。

 「………ッ…」

 ダークライは物足りない気がして、彼女がしていたのを思い出して、自分の中に指を入れてみた。

 「…ぁ………」

 自分の中は熱くて、ぬめっていて、つるつるしている…好奇心が指をせかす。
 さらに探りを入れると…

 「………!!」

 びくびくっ!!
 その一点を擦りあげた瞬間、ダークライの目の奥で火花が散った。
 なんだこれは…!!


474 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:36:32.58 ID:q50EQOXM]

 ジュペッタは暗い洋館の中を、さっきの黒い影を探してまわった。
 ガチャ!

 「おーい」

 しかし、石造りの洋館は窓も十分にあるとはいえない。
 特に廊下などは昼間なのに薄暗くて全体的に陰であった。
 ガチャッ!

 「ねえー」

 手当たり次第に部屋のドアを開けていく。
 ガチャ!

 「どの部屋も本ばっかりだなあ」

 ジュペッタは字が読めないので何の本かはわからなかったが、ゴミ捨て場でみるようなエロ本ではないことは確かだった。

 「突然スカートめくっちゃって悪かったよ〜」

 なかなか気配も感じられないのでひとりごちるとそのとき、

 「?」

 二階で物音がしているような気がする!


475 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:39:33.39 ID:q50EQOXM]
 ジュペッタは二階に駆け上がり、怪しいドアをバッとあけた。
 すると、

 「ア…ッア…あ!」
 「あーーーーー!!!さっきの!!!」
 「ッやあああ!!」

 さっきの黒い姿がベッドの上で弓なりになっていた!
 開かれた細長い脚、ベッドに膝をついてぷるぷると震えている。

 「で、出ていけ…っ!!」
 「やだよせっかく見つけたのに。ってかアンタすっごい辛そうだよ。イけないの?」
 「ン…う…!……」
 「見せて…」

 どうやら穴の小ささに対して指が太すぎて、うまく刺激できないらしい。
 相手は性感にうるんだ目でジュペッタをとろん…と見つめている。

 「…かわいい…」

 ジュペッタは自分が抑えられなくなって、口のチャックをはずすと、相手の顔をおおう白い前髪をかきあげてやり、唇を重ねた。

 「…!!…!!…」
 「…ん…ん、ふ…」

 ちゅっ…ちゅく…口の中を探り、もどかしい快感に震える舌をからめとって嬲る。

476 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:42:05.06 ID:q50EQOXM]
 ジュペッタは長い片腕を後ろに伸ばして、拙い愛撫しかできない黒い手と交代させた。

 「…どう?さっきより…イイでしょ?」

 こくこくと必死で頷いているが、黒はジュペッタから顔を背けて手で隠してしまった。
 ジュペッタはあきれてしまった。

 「え〜恥ずかしいの?あたしはアンタのおまたもアナルももう見ちゃったんだよ?」

 指先に唾をつけてさらに深く挿しこむと、相手は目を見開いて体を強張らせた。

 「…ッ…ァアッ!」
 「…ココがイイんだ?」

 そこを激しく擦りあげてやる。
 チュクチュクチュクチュク…

 「ぅ…!ぅ…!…!!」
 「イっていいよ、見ててあげるから」

 うるんだ青い目と目があったので、ジュペッタはまたキスをしてやった。

 「…ア…ぅ…!!」

 びくびくびくっ!
 目をきつく閉じ、ダークライはジュペッタをぎゅううっと抱きしめ、初めての絶頂に身体を震わせた。


477 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:44:34.52 ID:q50EQOXM]


 「いや〜突然スカートめくっちゃってごめんね?」

 ダークライは首をふった。
 もうスカートの中どころかその奥まで見られて触れられてしまったのだ。
 今更そんなことを謝るのは変だ、とダークライは思った。
 ジュペッタは肩に回されたダークライの腕を撫でながら言った。

 「そういやまだ名前聞いてなかったね。あたしはジュペッタ。アンタは?」

 ダークライ。

 「ふーん。聞いたことない種族…ち○こもま○こもないし、“ダークライ”って変わってるね」

 人目につくようなところで交尾の準備をするお前のが変だ…と言うと、
 ジュペッタは赤い目をくるくると動かして、

 「え?別に交尾の準備とかじゃないよ?気持ちイイからシてただけ」

 ダークライは目を白黒させた。
 文章の世界と現実はかなりちがう。

 「あたしより大人に見えるのに、なんにも全然知らないの?いろいろ教えてあげる〜!」

 なにをだ。
 ダークライはそう思ったが、一方でリアルな行為への抑えられない期待も感じていた。

 「まああたしもそんなにポケモン生活の経験があるわけじゃないけど!!」

 ぎゅっ。
 陽気に笑うジュペッタをダークライは赤くなった頬を見られないように胸に抱きこんだ。


478 名前:ジュペッタ♀×ダークライ(無性) mailto:sage [2011/08/17(水) 16:49:30.94 ID:q50EQOXM]

 終わりです。
 ずっと書きたかったカップリングだったので書けてうれしいです。
 なぜかダークライには初心でおぼこいロリババアのようなものを求めてしまいます。
 お付き合いいただきありがとうございました。

479 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 17:01:59.54 ID:B0myFdMh]
これは良いシチュだ




480 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/17(水) 17:26:15.94 ID:6TuJyLu0]
ダークライはエロいのにそういう絵もSSも少ないからよかった
乙gj!

481 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/18(木) 02:28:28.85 ID:/AUPhWZL]
このジュペッたんはゴミ捨て場でエロ本を拾って読んでたのかw
ぐっじょぶでした。

>>480
同志よ!

482 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/18(木) 19:30:13.76 ID:P7wuByOh]
>>478
乙!
ジュペッタ可愛すぎてダークライ可愛すぎてどっちもヤベエ
なんというかジュペッタの性格がなんか凄い好みだw

483 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/20(土) 11:26:40.57 ID:JwUbZMWN]
ファ〜ストに申し込んでいるポケモンサークル多いな〜〜
グレシャワ本欲しいぜ

484 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/20(土) 16:34:55.64 ID:BVHBPkQQ]
>>478
みたいなのってポケモンのレズ百合でいいのか?
受けでふたなりじゃないダークライははじめてだ

485 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/20(土) 18:13:10.27 ID:4hy1WZEX]
♂ならいた気がするが…伝説はやはり無性がよく似合う

486 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/20(土) 18:35:43.35 ID:x8k+8t6V]
♀厨の俺はどうしても♀で脳内再生してしまう
ともあれGJ

487 名前:名無しさん@ピンキー [2011/08/21(日) 02:22:01.59 ID:JDMmIiVQ]
アナルしかないエロって新しいな
萌えた

488 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/23(火) 03:04:55.04 ID:LTrFZ+bw]
IDがBWや〜

489 名前:人間男×マイナン♀、プラスル♂ mailto:sage [2011/08/23(火) 17:36:59.92 ID:Vzpxj5cp]
道を歩いているとマイナンを見つけた。
メスのマイナンだ。
警戒して放電されるまえにとびかかり、マイナンのマンコに俺のいきり立つチンポを差し込む。
人間の赤ちゃんほどの大きさしかないマイナンの腹が俺の巨根の形に膨らんでいる。
マイナンはあまりの衝撃に暴れることもせずされるがままになっている。
俺はマイナンの前脚の下に手をいれて、オナホールを使うみたいに上下させる。
マイナンの青いウサミミがピストン運動のたびに揺れる。
奥を突くとマイナンの口からくぐもった呻きのような鳴き声があがる。
マイナンのつぶらな瞳はなにも写しておらずその口からは唾液が泡になってあふれていた。
しばらくピストンして限界を感じたので、俺は我慢せずマイナンのなかにザーメンをビュルビュルと発射した。
そのときマイナンのマンコがぴくぴく収縮して俺のチンコを締め付けた。
俺はポケモンに最後まで絞りとられてしまったようだ。
しかしその締め付けが気持ち良かったので俺のチンコは再び勃起し、俺は抜かずにそのまま二回戦に突入することにした。



490 名前:人間男×マイナン♀、プラスル♂ mailto:sage [2011/08/23(火) 17:38:56.32 ID:Vzpxj5cp]
向き合っていたマイナンを背中むきにさせ、草むらに押し倒す。
バックの体勢のつもりだったが、マイナンは小さいので人間のメスとやるときと違い、俯せに草むらに押し付けてしまうと視界に入らない。
すると逆にマイナンのマンコのなかの感覚に集中でき、俺のチンポは更にかたさをました。
マイナンを草むらに俯せにして後ろから激しく突く。
チンポとマンコの結合部分でマイナンの愛液とさっきだした俺の精液が混ざって泡立っている。
相変わらずマイナンは口から泡を吹いて気絶しているようだったが、マンコから血は流れていないしマン汁はだばだばだしで、俺はきにせず思う存分小さなマイナンのマンコを犯した。
そのとき草むらの陰からピンク色の耳をしたポケモンが飛び出してきた。
プラスルの登場である。
俺にオナホのように犯されているマイナンを見るとプラスルは鳴き声をあげて駆けてきた。
プラスルは♂のようだったので、このマイナンね番いか?と思い、俺は憐れんだ。
しかし泡を吹いているマイナンに近寄ってプラスルがしたことは、奴のペニスをマイナンのよだれでベトベトになった口にぶち込むことであった。
俺は思わぬ同志の出現に声をあげて笑った。

491 名前:人間男×マイナン♀、プラスル♂ mailto:sage [2011/08/23(火) 17:40:58.39 ID:Vzpxj5cp]
はじめて見たポケモンどうしのフェラは俺を更に興奮させた。
小さなプラスルが小さなマイナンの口にチンコを押し込み腰を振っている。
プラスルの腰の動きに合わせて俺もピストンした。
俺は正座の状態でマイナンのマンコを後ろから犯し、前からはプラスルがマイナンの口を犯している。
ポケモンとポケモンを共有して輪姦するシチュエーションと、生きたマンコの律動に俺はたまらずまた射精した。
ドプドプとマイナンのマンコに射精すると、マイナンのマンコはビクビクと痙攣してまた俺のザーメンを激しく吸い取った。
とてもよくできたオナホである。
ふと見るとマイナンの口からクリーム色の粘液がだらだらと流れていて、俺はプラスルが抜かずに何回もフェラでマイナンに咥内射精していたことにきづいた。
吸い付くようなマイナンのマンコに俺はまたいきり立ったが、その感触にも少し飽きを感じたので、俺は目の前マイナンの顔に腰を押し付けて夢中になっているプラスルをみた。
俺プラスルの二本の長い赤色のウサミミをまとめてつかみマイナンの口から引き離した。
マンコからチンポを抜くと俺の出した精液がごぷりと出てきた。
それを尻目に俺はプラスルのケツにチンポを宛がい一気に突き立てた。
マイナンのマン汁と俺の精液濡れのチンポはプラスルの穴にずっぽりと入った。
プラスルが悲痛な叫びをあげた。

492 名前:人間男×マイナン♀、プラスル♂ mailto:sage [2011/08/23(火) 17:43:05.41 ID:Vzpxj5cp]
穴の位置が違うためかマイナンのマンコにチンポを入れたときと違いオスプラスルの穴に入れてもプラスルの腹は膨れなかった。
なかはきつくしめつけ、あまりに強い刺激に俺はすぐに射精したくなった。
前で萎えているプラスルのチンポを指先でクリクリと弄ってやると奴はまた勃起した。
更に穴の入口がキュンキュンと規則的に締まる。
搾り取られる気持ちいい刺激に俺のチンポが射精したいとビクビクする。
俺はマイナンよりキツキツの穴に我慢せず精液を注ぎ込んだ。

その後プラスルとマイナンをかわりばんこに犯し、すっかり疲れた俺は、汚れた下半身を彼らの毛皮で拭った。
俺と同じようにぐったりして動かないプラスルとマイナンをボールに納めてゲットし、俺はあるきだした。
好きなときに犯せるかわいいオナホを手に入れて俺は満足し、俺のチンポは期待にまた勃起した。
俺はズボンの前をテントのように張らせながら気持ち良く家路についた。

〜完〜

493 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 01:01:14.52 ID:nnxLi4OP]
>>492
乙!!
小さくて可愛い子のエロは最高だよね

494 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 01:05:46.63 ID:PiPp256E]
ウッホーォォオオオオオ!!!GJ!!
マイナンもプラスルも美味しく頂いてくれてすげー興奮した
しかしこのトレーナー♂は性欲旺盛やねw

495 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 02:17:22.59 ID:u9MQ3RVv]
ぎらぎらした欲望に溢れている、勢いがあっていいねぇ。

496 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 03:07:43.37 ID:i0hPfgSq]
抵抗せずに受け入れちゃうプラマイかわゆす。gj〜!

497 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 14:42:51.10 ID:sP9MyLj2]
バンギラス解体よぉぉぉぉ


498 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 14:54:26.76 ID:foOdQryu]
ヨーギラスばこばこしたい

499 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 16:03:05.61 ID:sP9MyLj2]
ごめん解体じゃなくて飼いたいだった



500 名前: 忍法帖【Lv=2,xxxP】 mailto:sage [2011/08/24(水) 16:20:43.35 ID:i0hPfgSq]
>>497
リョナ趣味か…相手が相手だけにプチッと返り討ちにされそうだ。

今晩SS投下します。忍者がアレですが。

501 名前:名無しさん@ピンキー [2011/08/24(水) 18:12:28.60 ID:Zd9wike+]
楽しみです!!まってました!!

502 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 18:18:43.54 ID:sP9MyLj2]
>>500
リョナ趣味はあるけどバンギラスは純粋に飼いたいんだ
誤解させてすまぬ…すまぬ…

503 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/24(水) 18:28:00.48 ID:jzA/9XaG]
解体までいっちゃうとちょっとーだけど
青あざが出来るくらいが一番いい

504 名前: 忍法帖【Lv=2,xxxP】 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:31:18.96 ID:E9+1I9X0]
500です。
投下、いきま〜す。

タイトル:氷女と百合姫
CP:ユキメノコ×チュリネ(>>133-138の続きです。)
レス数:忍法帖がアレなので、余裕をもって10レス程お借りします。
容量は前回とどっこいです。

注意書き:※タイトルとポケモンからして百合モノです。苦手な方はNGを…
     ※前半の糖分は控えめ。
     ※非エロです←重要!

それではレッツ、SSタ〜イム!!

505 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:33:00.83 ID:E9+1I9X0]
晩夏の森の昼下がり。
植物ポケモンにとっては最も過ごしやすい季節が終わりをつげようとしている中、
そのようなことを全く意に介さないチュリネが一匹…

「…ずっと…寒い洞穴の中にいて…大丈夫なの…?」
「なーに、ちょっとくらい大丈夫ですよ!
こうやってメノコちゃんと話が出来るだけで…へくしっ!」
「……………」
「………ん…だいじょばないかも…」
「…無理しない方がいいよ……」
多少の無理をしてでも、こうして私に遭いに来てくれているのは嬉しい。
だが、この狭く暗く氷に覆われた私の棲処に入り浸りでは、流石に草タイプである彼女の体の方が心配になってくる。
「んー…身体を温めるには、やっぱりこの方が良いよね」
そんなユキメノコの心配を余所に、氷のような身体にピトッとその身を寄せるチュリネ。
やれやれ、またか。
この娘は何時も行動が大胆な割に、何を考えているのかがよく解らないことがある。特性マイペースのなせる技なのか…
とりあえず自らも腰掛け、寄り添う小さな身体に手を回す。

506 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:33:37.49 ID:E9+1I9X0]
「…ん……ねえ…」
「………?」
「あたま……ナデナデして…」
「…………」
黙って彼女の望み通り、回した手を頭に、そして葉っぱの付け根から撫でおろすようにさすってやる。
目を閉じ、全身をユキメノコに委ねるチュリネ。


冷たい手で頭を撫でられる暖かい感覚に包まれながら、チュリネは考える。
ここの所、メノコちゃんはずいぶん素直になってきた。
前はあたしが話を振っても、余り会話は長続きしなかったものだが、今は言葉のキャッチボールができるくらいにはお話してくれる。
この調子でいけば、洞穴の外に出られるようになるのも、もうすぐかも…
外に出たら、案内してあげたいところがいっぱいある。
木の実の生い茂る森、そよ風の吹き続ける草原に、この洞穴のある小高い山。
それから、チュリネ自身がまだ行ったことのない山の向こう側…いつかメノコちゃんと一緒に行ってみるんだ―


そんなことを考えながら、二匹は文字通り時間すら忘れて過ごした。

507 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:34:16.45 ID:E9+1I9X0]



あの後、チュリネは「また来るね!」と言って帰っていった。

以前はただ一匹で居ることに苦も無かったのに。
ただ一匹誰も寄り付かないこの洞穴の中でしていた事は、最愛の人の下にいた頃の回想と―

『ごめん……もう傍に置いてけない…』

『お前さんは悪くないよ…』


そして彼女に切り捨てられてからの―

『お前、俺のところで可愛がってやる。来い…』

『ハン…アンタ、ゴーストにしちゃ獰猛過ぎる…こんなフリフリなナリしてさ』


そこまで思いをやっても―

『ね、笑おうメノコちゃん!こんなにカワイイのに、もったいないよ!』


不意にチュリネの顔が浮かんでしまう。

508 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:35:12.81 ID:E9+1I9X0]
そもそも、ここに篭るようにした理由は、過去を想い返し、二度と誰かに害なす事の無きよう、
そういう自戒の念からであった筈なのに…
勿論、あの娘には過去にしてきた事は洗いざらい話した。
今までどれくらいのポケモンを、欲望のままに襲い、吸い殺してきたか、
そのせいで、私に関わる者、そして私自身を如何に傷つけてきたか。
そしてこのまま関わっていれば、チュリネ自身が不幸な目に遭うかもわからない事、常々口にしてきた筈だ。
事実、最初は彼女自身にも乱暴をしてしまったたのに…
だがしかし、あの娘はそんな私の身の上話にも、真摯に耳を傾けてくれた。
そして話を聞いた後も尚、私の為に、毎度短い手に木の実を沢山抱えて来てくれる。
寒いのもものともせずに天真爛漫に笑顔を振りまいて、隣で寄り添っていてくれるチュリネちゃん…

当初と違い、チュリネの存在がユキメノコの中で確実に大きな比重を占めるようになっている。
確か、彼女は前回6日振りの来訪だったと言っていた。
それでも、待っている間の時の流れは永劫のように感じられたものだ。
次にあの娘が来るのは何時になるのだろうか。それまで私はどの位待っていれば良いのか…

509 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:36:03.93 ID:E9+1I9X0]
―もっと、いや、ずっとあの娘と一緒に居たい。
洞穴の中で他にすることのない今のユキメノコは、それだけを想い過ごすことが多くなっていった。




そして―
「あ…あの、ユキメノコちゃん?」
とうとうやって来た。
高まる期待と興奮を抑え、何時も通り氷で出来た壁を取り払おうと立ち上がる。

しかし、何かが違う。
壁の向こう側に映る影、明らかにチュリネのものではない。
「も…もしもし?」
すっかり聞き慣れた声も、そこはかとない艶を含んでいるように思う。
…妙だ。

「………どういうことなの?」
「ええ、っとね…こういうこと!」



510 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:36:36.87 ID:E9+1I9X0]
壁の向こうで何かが舞ったのが見えた。
途端に甲高い音を上げて、氷壁が木っ端微塵に砕け散る。

「……………………………!!??」
ほんのり甘い香りが氷面皮の下まで漂う。
「へへ…ゴメンね♪驚かせちゃって」
そう言って彼女は…彼女は―

「2週間振り…だね。会いたかったよお!」
信じられない速さでユキメノコに飛びつく。背中に腕をまわし、ぎゅっ…と抱き締めてくる。
チュリネの体格では、抱きついてくるのが精一杯だったはず。訳も分からず立ち尽くす。
「……………………何が…っ」
どうなってるの…と続けようとするも、抱き締められているので、そこまで声が出かからない。
「…あっ、ごめんごめん!」
おもむろに身体が離れる。ユキメノコが目をやると、頭に大きな花飾りの咲いた、
見たことのないポケモンがこちらを見つめ、お辞儀をした。



「お久しぶりメノコちゃん!チュリネ改め…ドレディアです!!」

511 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:37:20.48 ID:E9+1I9X0]
そこから呆然としていたユキメノコは気がつくと、チュリネ改めドレディアに引っ張られるようにして洞穴から連れ出されていた。

久々に見上げる太陽が目を灼く。暗がりの中で、薄緑色のチュリネと彼女の持ってきてくれた色とりどりの木の実を除けば、
殆どモノクロの世界で暮らしてきたユキメノコにとっては、眼前に広がる森の深緑でも少々眩し過ぎるように思える。
だが、もっと眩しいのは、細く長い手を引っ張ってくれる緑の手の持ち主、その笑顔―
「メノコちゃんも、甘いのが好きだったよね。はい、きーのみっ!」
ドレディアに渡されるままに、キーのみを一口、小さく齧ってみる。口の中に広がる微かな甘味。何だか落ち着くような味だ。
「ん〜やっぱりこう、採れたては違うよね!」
「………うん…」
「もっと甘いのがいいかな?案内するよ!!」
「……それじゃ、お願い…してもいい?」

この後、二匹で色々なところを歩いて回った。

「うん。メノコちゃんのところに行ってない間ずっと、たいようのいしを探してたの。」
小川の水のせせらぎに口を付け、二匹ですする。
「…そう」
「わたしだって、それなりに頑張ったんだよ!もっとも、進化したら群れから出ていかなくちゃならないけど、
メノコちゃんと一緒になれるならどうってことありません」
少しだけ頬を染めつつ、胸を張るドレディア。
「………ありがとう…」

512 名前:(2)氷女と百合姫 mailto:sage [2011/08/25(木) 00:38:39.77 ID:E9+1I9X0]
良かった。やっと、ユキメノコちゃんの自然な笑顔が見れた。
チュリネからの進化は大分前から考えていたサプライズだっただけに、その成功をこうして実感できる今は最高に幸せだ。

小川を後にし、川沿いの小高い山道を登っていくと、間もなく山頂が見えてきた。
数本の木が生えているだけの、何もないところだが、森の中とはまた違う空気を湛える、
ドレディアの昔からのお気に入りの場所でもある。
陽の光を浴びるため大きく背伸びをすると、木陰で休むユキメノコの前で、花びらを散らす。
「ほらメノコちゃん、見て見て!」
ドレディアの、はなびらのまい。その身を回転させながら神秘的な舞いを軽やかに踊り、別の舞いへと繋げる。
時には蝶のように、時にはフラフラと舞う。転換する度に花びらが溢れ、微かに甘い香りが漂う。
ユキメノコのための独演会が暫し行われた。
一心に舞い続けるドレディアを前に、歩き疲れた体を休めながら、ユキメノコは洞穴を出てからをもう一度思い起こす。
ここまで来るのに、野生のポケモンを幾度となく目にしてきた。
だが誘惑し、襲ってやろうなどという考えは毛ほども思い浮かばなかった。
今までの行いを思い返すと、未だに夢見心地で、まるで魔法か何かにかかっているように感じる。
これも、ドレディアが側にいてくれるからなのか。こうして激しくも神秘的な踊りも、見ているだけで心洗われる。


やがて粗方体力も尽きると、踊りを止めたドレディアはユキメノコの隣にぺたんと座り込む。
そして、日差し和らぐ木陰の下で、二匹は昼寝についた。

513 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/25(木) 00:40:45.68 ID:E9+1I9X0]
本日は以上です。
投下の瞬間ってのは手のガクブルが半端ない…

後半エロパートの投下は来週辺りになりそうです。
お粗末様でした。


514 名前:名無しさん@ピンキー [2011/08/25(木) 03:15:20.93 ID:frBP5cIZ]
んほおおどひゃああgjです

515 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/25(木) 04:08:11.66 ID:6I46hPzl]
>>500
百合キター!!乙です!
二匹ともお互いを想い合ってて可愛いよ可愛いよ
ユキメノコとドレディアのエロパートにも期待!

516 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/25(木) 16:29:48.60 ID:F9RDV5WC]
乙です!!二人共相変わらずかわいい!
続き期待してます!!!

517 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/25(木) 19:10:21.45 ID:g35YykQu]
ふひゅあああぁぁああ続ききてたぁああああぁいぁいぁ

ご馳走様でした^p^

518 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/26(金) 00:36:32.47 ID:Vu96dbvQ]
2chのほとんどの鯖が死んでる
このスレは大丈夫みたいだ

519 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/26(金) 00:39:11.39 ID:tvCPC++I]
PINKって外部鯖やん つか別サイトやん



520 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/26(金) 00:50:54.85 ID:pH+A5j3O]
男の娘チョロネコ可愛かったな〜

521 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/08/26(金) 00:54:27.11 ID:zMoOeP6Z]
>>500
ユキメノコかわいいよドレディアもかわいいよ
エロが無くてもふたりがイチャイチャしてたら幸せだよ
でもエロがあったらもっとハァハァできて幸せだよウホーー!

522 名前: ◆Freege5emM mailto:sage [2011/08/26(金) 04:06:19.26 ID:0KZnqMpu]
>>504
乙乙。かわいいぜ……
特にメノコちゃん大好きなので、
これから色々含んでるところがどうなってくるのか気になる。

一本投げに来ました。前回と無関係ですが、またサーナイトです。
前回読んでくださった方・感想を寄せてくださった方には、遅ればせながらここで感謝を。

・内容について
少年×サーナイト♀
和姦
12レスの予定

投下開始します。

523 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:07:22.82 ID:0KZnqMpu]
君は、ポケモンに対して性的興奮を覚えた経験があるだろうか。
恥ずかしながら、僕はそういう経験がある。あれは、少年時代の制御し難い熱病がさせた、反生殖的な戯れだった。

僕の実家は、両親がポケモン関係の仕事に就いていたので、日常的にポケモンが闊歩していた。
僕の親が持つポケモンだけでなく、他所から預かってきたポケモンもいた。家では人間の数より、ポケモンの方が多かった。
だから僕は、他の家の子供より、幼いころからポケモンに親しんでいた。

そんな僕にとっても『彼女』は特別だった。『彼女』は、両親の自慢の種だった。
『彼女』は、所謂キルリア、と定義されている種族のポケモンだった。ラルトス、キルリア、サーナイトと進化するあのキルリアだ。
ラルトス系統は、今でも比較的人目に触れる頻度は少ないが、僕が子供だったころだと、今以上に希少だった。

どれくらい貴重だったか。例えば、当時の僕たち家族は『彼女』を「キルリア」と呼んでいたんだ。
おかしな話だろう。人間に向けて「ニンゲン」とか「ホモ・サピエンス」とか呼びかけるようなものだ。
それでも別段不都合は無かった。僕の住んでいた町に、キルリアは『彼女』しか存在していなかった。
あと、僕は『彼女』と離れてからの数年で、『彼女』以外のラルトス系統個体を目撃する機会が無かった。それぐらい珍しかった。

『彼女』と初めて出会った時のことは覚えていない。確か、僕と『彼女』の背丈が変わらないぐらいの年齢だったと思う。
キルリアの身長は、高くとも1メートル以下だ。だから『彼女』とは、相当小さいころからの付き合いになる。
物心付いた時から『彼女』は僕の家にいた。両親は仕事に打ち込みがちで、『彼女』が幼い僕の面倒を引き受けることも多かった。

幼いころの僕は泣き虫で、僕がぐずった時に『彼女』は、宙に浮いてくるくる回転したり、念力で物を浮かせてあやしてくれた。
人間で言う所の、肩口ぐらいまで伸ばした緑色の髪(らしきもの)が、回転の遠心力でひらひらするのが僕のお気に入りだった。
たまに僕は『彼女』のその様子が見たくて、これ見よがしに嘘泣きしてみせたが、『彼女』にはまったく通じなかった。

当時から、僕は『彼女』が他のポケモンと、どこか違った存在であると思っていた。
そう思っていた理由を一言で説明するとすれば、人間臭かった、とでも言えばいいんだろうか。

といっても『彼女』らキルリアの体型は、人間と言うより人形に近い。
頭を覆う若葉色を髪の毛――人間のそれと違って癖がついたり、枝毛ができたりはしないが――を見ると、
頭から二つ突き出ている半円形の赤いツノは、髪飾りに見えなくもない。絹と同じくらい白い肌に、大きく赤い瞳。
胴体は真っ白いワンピースドレスを纏っている風にも見えた。裾から腰までの身頃が、バレエのチュチュのように広がっている。
それに大きく入ったスリットから、髪と同じ若葉色の細い脚が覗くのが、あどけなくて、そして華やかだった。
僕は『彼女』の姿態にいたずら心をくすぐられ、『彼女』の洋服っぽい身体を捲ろうと、何度も挑んだ覚えがある。
しかし『彼女』は、僕のあらゆる企みを完璧に阻止した。『彼女』らの身体の詳しいところは、結局よく分からないままだった。

人間臭さの原因は、『彼女』の立ち居振る舞いだった。『彼女』は言葉を喋れなかったが、僕らの話す内容を理解していた。
その上『彼女』は、僕らの感情をも理解しているとしか思えない行動をとることができた。
さっき、小さかった僕が『彼女』にあやしてもらっていたことを話したが、丁度あんな風な感じだ。
嘘泣きしてみせたら、明らかに呆れた目で見られたこともある。無言で見返されると、なかなか気まずかった。

今ならそういう行動は、エスパーの為せる技だと分かる。『彼女』らキルリアは超能力を持っていて、人間の感情を読み取れるから。
当時の僕には、『彼女』が僕の全てを見透かしているように思えた。それは気恥ずかしくもあり、安心できることでもあった。
そんな『彼女』だから、両親も僕のお守りをさせてたんだろう。僕らは『彼女』をモンスターボールに収納することすら無かった。
『彼女』のためのモンスターボールは、事実上お飾りだった。



524 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:08:26.82 ID:0KZnqMpu]

月日が流れ、僕の背丈は『彼女』に並び、何年と経たずに『彼女』を追い越した。
そのあたりの時期に、僕は他の子供たちと一緒に学校に通い始めた。

子供という生き物は、物珍しい存在に対する執着心が強い。かつての僕らもそうだった。
だから、僕にとって『彼女』は自慢の種だった。僕の考える事も、両親と変わらなかったんだ。
珍しくて、利巧で、小奇麗な『彼女』は、これ以上無いほどきらきらして見えた。

『彼女』の白さより光を照り返すものは無かった。その白さに対して、緑と赤はいつも鮮やかだった。
また『彼女』の身体はどんな手触りがするか、見ただけでは想像がつかない。
披露した相手は例外なく『彼女』に触らせて欲しいとせがんだが、僕は絶対に触らせてやらなかった。
『彼女』の神秘的な感触を味わえるのは、僕のみでなければならなかったんだ。

学校の規則でポケモンの持ち込みは禁じられていたから、おおっぴらに学校へ連れていくことはできなかったが、
僕は事あるごとに『彼女』を級友に見せびらかしていた。『彼女』はいい顔をしなかったが、僕は気にしなかった。

学年が上がると、自分のポケモンを捕まえる子供が少しずつ増えていった。ポケモンバトルに興じる友人も出てきた。
それでも僕は、野生のポケモンを捕まえようとしなかった。どのポケモンも、『彼女』と比べると褪せて見えたからだ。

ある日の放課後、僕は友人からポケモンバトルを挑まれた。勝負という響きに惹かれて、僕は考え無しに頷いた。
家に帰って、僕は『彼女』を呼んだ。『彼女』は姿を見せなかった。僕は苛立ちながら、『彼女』の隠れそうなところを探した。
僕は家でも外でも、『彼女』のことを僕自身のポケモンだと扱っていたし、実際そう思い込んでいた。
『彼女』の「おや」にあたるトレーナーが、僕ではないということを、僕はすっかり忘れていた。

『彼女』はクローゼットの中に隠れていた。0.8メートルの身体を念力で浮かせて、冬物のコートの間に挟まっていた。
僕は嫌がる『彼女』を引き摺り出して、ポケモンバトルのことを告げた。『彼女』は赤い瞳で僕を見上げていた。
『彼女』の手を引こうとすると、『彼女』はそっぽを向いて、空中浮遊で逃げ出した。僕は『彼女』を追った。
僕は念力を駆使する『彼女』を取り押さえることができず、『彼女』用のモンスターボールを投げて、やっと閉じ込めた。
手のひらに収まる赤白の玉は、やけに小さく軽く感じられた。

結果から言えば、僕の初めてのポケモンバトルは惨敗だった。バトルと形容すべきかどうかも怪しい有様だった。
他のトレーナーからすれば、子供のお遊びにしか見えないものだったろうが、僕らは真剣だった。
しかし、どれだけ真剣であったとしても、最初から僕と『彼女』に勝ち目は無かった。
僕にも『彼女』にも、バトルの経験や知識は無かったし、そもそもキルリアがバトルの才能にあまり恵まれていない。
おまけに僕は、本来の『彼女』の「おや」ではない。『彼女』は簡単に傷つけられ、倒されてしまった。

日の傾きかけた路上で、僕はぼろぼろになった『彼女』を抱えてへたりこんでいた。バトルの相手は既にどこかへ去っていた。
キルリアの白い手は、普段はボウルに盛った小麦粉のような感触がする。小麦粉との違いは、ほんのりとした体温があるところだ。
けれど、あの時の『彼女』の手は、僕が握るだけでぐずぐずと崩れてしまいそうだった。
折れかけた心に鞭打ち、僕は『彼女』の身体を背負ってポケモンセンターまで歩いた。
『彼女』の体重は20キログラムぐらいあったはずだ。二次性徴前の少年には、決して軽くない負担だったと思う。

ポケモンセンターにたどり着くと、係の人が僕の持っていたモンスターボールに『彼女』を収納し、カウンターへ持っていった。
ひどく非現実的な光景だ、と僕は感じていた。さっきまで背中でぐったりしていた『彼女』が、ついに消えてしまった気がした。

たぶん、あの日まで僕は、本当の意味で『彼女』をポケモンだと意識していなかったと思う。
あるいは、ポケモンという生物が人間にとっていかなる存在か、考えていなかったんだ。



525 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:09:28.72 ID:0KZnqMpu]


『彼女』は数日で家に帰ってきた。僕は学校帰りにポケモンセンターに寄って、モンスターボール入りの『彼女』を引き取った。
家に帰って、僕はボールを開いた。モンスターボールから出て僕の顔を見るなり、『彼女』はまたどこかに隠れてしまった。
僕は重い足取りで家の中を探して回った。あの日『彼女』が隠れたクローゼットを調べようと、取手に触れると、僕の手は弾かれた。
『彼女』がクローゼットの中から念力を使って侵入を拒んでいる、というのがすぐに分かった。僕はクローゼットに立ち尽くした。
何をしたらいいのか思いつかない。僕は動く気になれなかった。声も出なかった。頭を働かすのも億劫だった。

日が沈んで、電気を点けていない部屋が暗くなった。『彼女』はクローゼットの中で、物音ひとつ立てないままだ。
それから、両親が遅い夕食へ僕を呼ぶ時間になっても、僕はその場を動かなかった。
このクローゼットの扉が開いた時にそこに居られなかったら、僕は二度と『彼女』の顔を見られない気がした。
その時の僕にとって、そこに居座ることは至極当然の行動だった。根比べという認識は無かった。

足が棒になって、僕は床に座り込んだ。クローゼットの片側の扉に背中をもたれさせて、僕は『彼女』を待ち続けた。
気がつくと朝になっていた。僕はクローゼットに寄りかかったまま、寝入ってしまったらしい。
恐る恐るクローゼットの取手に手をかけると、前の日と同じように、静電気のような痺れで手を弾かれた。
僕が寝入っている間も『彼女』はずっとこの中にいた。半日以上経って、その時間が僕に何をすべきか気づかせてくれた。

――ごめん、キルリア、ごめんね。

『彼女』はエスパー。しかも、取り分け感情の機微に通じたキルリアだ。
長い付き合いだった僕の気持ちなんて、扉越しでもお見通しだったはずだ。それでも敢えて、今までクローゼットに閉じ籠っていた。
『彼女』は僕を拒んでいたんじゃなくて、僕が声に出して告げるのを待っていたんだろう。クローゼットの扉は、ひとりでに開いた。

後で僕の両親は、そんなに『彼女』のことを気に入っているなら、と言って僕に『彼女』を譲ってくれた。
晴れて僕と『彼女』はトレーナーとポケモンになったわけだが、僕は最早『彼女』を見世物にする気が失せていた。
ポケモンバトルも、野生のポケモンに挑みかかられて止む無く、というパターンでしか行わなかった。

『彼女』をポケモンとして――つまり人間の所有物として扱うことに、僕が抵抗感を覚えたのは、この出来事がきっかけだと思う。
もっとはっきり言えば、僕は『彼女』のことが好きだったんだ。きっと、他の誰よりも。

そして僕の「好き」が、普通トレーナーがポケモンに対して抱く感情とは別種だということにも、気づいていた。
普通の人たちは、口でどんなことを言おうと、本質的にはポケモンを道具扱いしている。今は、それを悪いと言うつもりもないけど。

話が逸れたね。ともあれ、そんなこんなで僕もだんだん大きくなっていった。声変わりもして、背丈も『彼女』の倍以上になった。
昔のように、面倒を見てもらうようなことが無くなり、代わって学校が休みの日に『彼女』をあちこち連れ出すようになった。
他のトレーナーに会いそうな場所は避けていた。もしポケモンバトルを挑まれたりすると、断るのが面倒だったから……
というのは表向きの理由だった。あながち嘘でもなかったけど。
僕は、世間で『彼女』がポケモンとして扱われているという事実から、少しでも遠ざかりたかったんだ。

相変わらず『彼女』は人間の言葉を喋れなかった。僕は超能力の素養が乏しかったので、テレパスでの会話もできなかった。
『彼女』から僕への意思表示は、いつもノンバーバルなものだった。
だから僕たちの遣り取りは、僕が『彼女』に一方的に話しかけているとしか見えなかっただろう。
おかげで周囲から変人扱いされたが、僕はそれなりに満足していた。



526 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:10:34.50 ID:0KZnqMpu]

僕と『彼女』の転機は唐突にやってきた。夏の熱い盛りの日だった。
学生だった僕は屋外の焦熱を避けて、昼間から自分の家で夏休みを持て余していた。

僕は冷房を効かせた居間で、テーブルの上に放置された袋入りキャンディを眺めていた。
キャンディは、袋の中でさらにひとつぶずつ梱包されていた。大きさはさくらんぼより大きく、いちごより小さい程度だった。
それらは、店売りにありがちの派手な色紙ではなく、無機質な白い紙を纏っていた。
両親が会社から持ち帰ってきた試作品だ。素っ気無い包み紙のせいで、キャンディというより薬品に見えた。

僕がキャンディを弄ぶのに飽きたころ、『彼女』が僕の後頭部をつついた。
念力で空中浮遊していた『彼女』は、僕の肩越しに試作品を見つめていた。ずっとこれが気になっていたらしい。
両親はふたりとも仕事に出ていた。珍しく他のポケモンも家にいなかった。僕が構ってくれないから退屈してたんだろうか。
『彼女』は赤い目を物欲しげに細めた。おぼろげだが、目遣いだけでも『彼女』の言わんとするところは分かる。

――他の連中には、内緒にしておいてよ。

僕はかさかさした包み紙を開いて、半透明のキャンディを手のひらに乗せた。舐めたら薄荷味がしそうだ。
『彼女』は僕の手のひらを無言で見つめていたが、やがて視線の矛先を僕の顔へ移した。
『彼女』は椅子に座っている僕の真横で、顔の高さが同じくらいになる位置に浮いていた。
僕が『彼女』の意図を読めず困惑していると、おもむろに『彼女』は目を閉じて口を軽く開いた。

――キルリア?

ただの退屈しのぎで『彼女』にキャンディをあげようとした僕は、『彼女』のリアクションに面食らった。
『彼女』は僕の幼少期に、僕の親の代わりに僕の子守をするほど、よくできたポケモンだったから、
こんな甘えた態度を見せられると、それがとても貴重なものに感じられた。退屈は吹き飛んでいた。
僕は手のひらのキャンディを、もう片方の手の親指、人差し指、中指で摘まんで、『彼女』に食べさせた。
人肌より少しぬるい『彼女』の体温が、僕の指先をかすめていった。
『彼女』は口内でもにゅもにゅとキャンディを弄びながら、表情を綻ばせていた。つられて、僕の頬も緩んだ。

――そんなに、これって美味いものなのかなぁ。

僕はキャンディを堪能する『彼女』の頭を撫でた。いつもは、こんな子供じみた扱いをすると『彼女』に怒られてしまう。
それも考えてみれば当然だ。『彼女』は、僕が言葉を覚えるか覚えないかのころから、僕の事を知っている。
身体が大きくなったからと言って、大人面するんじゃない、と『彼女』は言いたいんだろう。
外見が人間の子供より小さくても、知能や精神は十数年分ちゃんと発達しているのだから。

そういう普段とのギャップが、甘えた目でキャンディをねだってくる『彼女』を、一層可愛らしくさせた。
包み紙の残骸がふたつ、みっつと増えていく。幸せそうにキャンディを味わう『彼女』を、僕は飽きもせず見つめていた。

――おいおい、全部舐めてしまう気……どうせなら、ひとつくらい……

あまりに『彼女』が美味しそうに食べるので、僕も残り少ないキャンディに興味が湧いてきた。
僕は手のひらにひとつぶキャンディを乗せ、口の中に放り込んだ。キャンディが味蕾に触れた瞬間、僕は噎(む)せた。
それはもう盛大に噎せた。急変した僕の様子を訝しんで見つめる『彼女』さえ、一瞬だけ僕の意識から消し飛んでいた。

――これは、いくらなんでも甘過ぎるんじゃないかっ……

独り言が音声の体を為せない。刺激のせいだ。殺人的な甘さが、舌やら唾液腺やら顎やらを溶かしていくようだった。
食べた口の方を溶かすキャンディ。ホラーじみた話だ。僕はたまらずキャンディを手に吐き戻した。
そして、僕が衝撃的な味覚から我に帰った時、『彼女』は僕の手のひらのキャンディをぱくりと口に含んだ。

僕は絶句した。あのキャンディの攻撃で催された唾液を、思わず喉音を立てて飲んでしまった。
『彼女』は何が楽しいのか、してやったりという顔でこちらを見ている。僕を尻目に、得意げにくるくる回転し始めた。
緑と白の――もう髪の毛とワンピースドレスにしか見えなかった――『彼女』の身体の一部が、遠心力で舞う。
冷房が効いているはずの部屋で、湯気の立ちそうなほど顔が熱かった。自分でもあり得ないと思うほど、僕の心臓は跳ねた。
キャンディを乗せていた手のひらを握り込むと、まだ『彼女』のくちづけが残っている気がした。


527 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:11:41.64 ID:0KZnqMpu]

僕が『彼女』の奇襲に悶々としている間に、異変が起きた。
キャンディのおかげで上機嫌だった『彼女』が、急に身体をふらつかせ始めた。
念力が不安定になって、床に落ちかけた『彼女』を、僕は反射的に腕を伸ばして抱き留める。

――キルリア?

『彼女』は目蓋を強張らせていた。何かに耐えているようにも見えた。明らかに様子がおかしい。
かつて背負った『彼女』の身体が、ぞっとするほど軽かった。さらさらともしない感触が、音も無く散っていきそうだった。
普段は人間の平均より幾分低いはずの体温が、今は僕が触れても熱っぽい。

――キルリアっ!

『彼女』は目を閉じて、心許ない身体を震わせていた。以前手酷くやられた記憶を連想してしまう。
どうしたらいいのか分からないまま、『彼女』が消えて行くという絶望感が、久しぶりに僕を襲った。
得体の知れないものを『彼女』に与えた、僕自身の迂闊さを呪う余裕も無かった。
視界がぼやける。眩しくなる。突如現れた光に『彼女』が覆われ、僕の目前からかき消されていく。
光が強くなる。抱えた重さがどろりと融け落ちて、腕の間から零れていく。僕は半狂乱になって叫んだ。

――キルリアぁあアアあっ!!

光の眩さと、訳のわからない状況に耐えかねて、僕は目を瞑った。すぐに目蓋を射抜く光が止んでも、僕は目を開けられなかった。
走馬灯を見るなんて、この時が初めてで……たぶん、次に見るのは、僕が死ぬ時だろう。そのぐらい僕は切羽詰まっていた。

もしかして、光ったってので気づいたかな。そう、この現象の正体は進化だ。つまり、キルリアはサーナイトに進化したんだ。
当時の僕は同年代の平均よりも、ポケモンについて知識が少なかった。あの日、初めてポケモンの進化を目の当たりにしたんだ。
僕が知る限り『彼女』は既にキルリアだったから、ラルトスからキルリアへの進化も、見たことがなかった。
知っていれば慌てることじゃないんだが、幸か不幸か、僕は知らなかった。
サーナイトとなった『彼女』は、照れ臭そうな、申し訳なさそうな顔で、僕に微笑んだ。

キルリアだった面影を多分に残しながらも、サーナイトとなった『彼女』の姿は、完全に僕の目を奪っていた。
カラーリングは変わっていなかったが、背丈は大きく伸びて僕に近くなった。頭身もかなり大きくなった。
頭は内向きにカール気味のショートボブになって、赤いツノも外れた。以前より落ち着いた印象だ。
身体の曲線が、全体的に長く緩やかになった。あらゆる部分が、しなやかに波打つ線で満たされていた。
上半身は、相変わらず細い肩、華奢な腕で、若葉色の領域が増えていた。胸と背中には、赤い板状の半月形が据わっていた。
それらが対称形を成していたので、一つの赤い楕円が『彼女』の胸を貫いているとも見えた。
下半身の変化も劇的だった。前はチュチュ風に広がっていたのが、ロングスカートのように足元近くまでふんわりと覆っていた。
あどけなさと華やかさが薄れて、代わりに気品と奥ゆかしさが色濃くなった。

やがて両親が帰宅して、食べ尽くされた試作品について僕を問い詰めたが、僕は詳しく覚えていない。
確かその時は、『彼女』の胸の、赤くて薄い半月形についてずっと考えていたから。
『彼女』がキルリアだったころの赤い二本角と何か関係があるのだろうか。今でもよく分からないままだ。


528 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:12:42.82 ID:0KZnqMpu]

『彼女』がキルリアからサーナイトに進化したことで、僕の『彼女』への思いは、より生々しくなった。
比べてみれば、キルリアはまだ人形らしかった。背丈は小さいし、体の作りもあどけない印象を与えるものだ。
性的嗜好の対象というより、庇護欲を呼び起こす存在だった。サーナイトは、そういう点でキルリアと違うと思う。
『彼女』が進化して、初めて外を並んで歩いた時は、『彼女』との顔の近さに新鮮味を覚えた。恋人同士みたいに気恥ずかしかった。

進化で身長が倍近く伸びたのだから、顔も近くなるのは当然? そういう感想は『彼女』をポケモンとして見てないと出ないよ。
常識的な視点から見れば、『彼女』はポケモンでしかない。進化して身体が大きく変化するなんて、ポケモンには珍しくないこと。
だから『彼女』が進化して、急に背が伸びても気にならない。そういう種族のポケモンなんだ、と納得できる。

でも、僕は『彼女』がポケモンである、とは認識してなかった。ポケモンだと認識してないから、進化にも動揺してしまった。
僕は『彼女』がポケモンである、だなんて認めることはできなかった。そんな、自らに冷水を浴びせることはできない。
恋焦がれる対象が、実は何でも自分の言うことを聞いてくれる所有物だったなんて。ふざけた話だ。
『彼女』が――世間のトレーナーによって、遊戯的戦闘の道具や美術品として扱われる――ポケモンと、同じ次元に伍するなんて。

確かに『彼女』は人間の言葉を喋らない。僕の名前すら、一度も呼んだことがない。
『彼女』が僕の心を底まで見透かしている、というのも、思い込みに過ぎないかも知れない。

『彼女』はそういう取り留めのない懊悩を容易く溶かしてしまう。
もう『彼女』がポケモンだとかそうじゃないとか、そんなことがどうでもよくなってくる。
ここで『彼女』を眺めているのは僕だけ。常識的な視点なんて、この瞬間には存在していない。
『彼女』は僕の見た『彼女』でしかない。

――サーナイト。僕が、君のことを好きだって……君を抱きたいって、言ったら、君はどう思うかな。

僕は『彼女』を、キルリアではなくサーナイトと呼んだ。『彼女』をそう呼んだことがあるのは、僕だけだった。
『彼女』は進化してもうキルリアではないから、そう呼ぶのが自然だったが、呼んでみると不思議な充足があった。

僕は『彼女』が進化して間もない日の夜に、狭く薄暗い僕の部屋で、『彼女』とふたりきりになった。
点いている明かりは、蛍光灯の豆球だけ。夕暮れより幽かな視界で、僕は『彼女』と向き合っていた。

『彼女』は、いつだって僕の気持ちを、底まで見透かしていた。赤い瞳に見据えられるのが、身震いするほどたまらなかった。
うなじまで伸びた緑色の髪は、つるつるとした滑らかさを湛えながら、紫煙のようにたゆたっていた。
仄白い肢体は、作り物めいた艶を放ちながら、僕のそばに降り立った。もし僕がこの手を触れたら、どうなるんだろうか。
象牙か蝋燭のように冷たく固く拒絶される。しっとりと包み込んでくれる。儚く霞と消えてしまう。どれもお似合いな気がした。


529 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:13:45.95 ID:0KZnqMpu]

――サーナイト、僕は、君とひとつになりたい。

あんな形で進化を見なければ、僕はただ『彼女』を眺めるだけで満足していたかも知れない。
無知の産物とはいえ、『彼女』が目前で消えてゆく擬似体験は、僕に一線を超えさせた。『彼女』を失いたくない。
どこまでも深いところでつながることが出来れば、もう『彼女』を失わずに済むと信じていた。

僕は部屋の真ん中に座っていた。そこから、宙に立っている『彼女』を見上げていた。
白くたなびくカーテンのような腰下から、同じくらい白い、すっきりと通った二本脚が、一定のリズムでちらちらと見え隠れする。
僕のすぐそばで、豆球の明かりとカーテンのたなびきが、『彼女』の脚に陰影をかたどる。

沈んでいた部屋の空気がざわめいた。『彼女』の念力の気配だ。
座り込んでいる僕が、手を伸ばせば届きそうなところに、『彼女』は漂っていた。白いカーテンが床に擦れている。
さらに顔が近づいてくる。カーテンの裾が床にぱさりと広がる。中に包まれた脚は、人間で言う膝立ちになっているんだろうか。
『彼女』らに人間と同じ関節があるわけではないが、何となくそう思った。
『彼女』は身体を傾けて、細い腕を僕の首に回してきた。赤い瞳が、僕の目の焦点を引き付けて離さないほど近くにあった。
初めてのくちづけは、『彼女』からだった。喉まで染みそうな甘さだった。『彼女』は、僕をどう感じたんだろうか。

不意に、足から床の硬さが離れる。『彼女』の念力に包まれて、宙に浮かされている。僕はベッドに移動させられていた。

――そういう形式にこだわるんだね、サーナイト。

『彼女』の手を握る。紙細工を連想させるほど儚そうな外見だが、僕の手を握り返してくる。
『彼女』たちの身体には、皮膚も、筋肉も、骨格もない。それなら、これは手と呼んでいいんだろうか。
僕は『彼女』の血潮の塊へ、直に手を当てている気分になった。白いたなびき、赤赤とした胸と比べると、腕の若葉色は優しげだ。

『彼女』は仰向けになっている僕の上に身体を重ねてきた。甘ったるい匂いの他に、メントールらしき冷気が鼻腔へ流れ込む。
甘ったるい方は間違いなく『彼女』の地のもの。とすれば、もうひとつの匂いは、後から振りかけたものだ。

――何かつけてきたんだ。これはこれでいいと思うよ。

爽やかな香りは植物的で、髪や腕によく似合っている。キャンディで壮絶に悶絶していた僕を見て、自分の匂いを気にしたのか。
確かに『彼女』の匂いも甘ったるいが、あのキャンディほどでもないというのに。些細な羞恥心が愛おしい。

――でも、甘ったるいのも、君のだと思えば、嫌いじゃないけど。

僕はむしろ、まだまだ『彼女』の甘ったるさで胸焼けさせられたいと思っていた。
僕はさっきと逆に、自分から『彼女』へくちづけした。『彼女』の味は、鼻の奥まで染まるほど濃い。
そのまま舌を駆って『彼女』の口腔を貪る。水気はたぶん僕の唾液のせいだろう。
昼の暑熱より穏やかな体温に包まれる。眼を閉じていると、『彼女』の中に取り込まれているような錯覚がした。

もっと『彼女』を捕まえたくて、僕は『彼女』の首と背中に手を回した。髪と思しきさらつきが、僕の手の甲をくすぐる。
このまま力いっぱい抱きしめてしまえば、『彼女』の身体にこの手が埋まってしまうんだろうか。
和毛というには、しゃらしゃらとした滑らかさが過ぎる後ろ髪。腕の中の感触がかすかにふらめく。

――くすぐったいのか。

僕は目を開けて、『彼女』の耳を舐り始めた。一層『彼女』の反応が分かりやすくなる。
舌や歯で白い肌をさらう度に、かすかな震えが『彼女』を走り、僕らの回りに青白い光が浮かんで消える。
どこからともなくふわりと現れて、仄暗い宙に音も無く溶けていく。奇妙な光景だったが、僕は恐怖を感じなかった。
蛍のような燦きが、『彼女』の気持ちを具象化したものに見えた。光を受ける『彼女』の稜線が、この場を現実から遊離させていた。
僕は光に誘われるように、再び『彼女』をさすったり舐めあげたりした。




530 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:21:29.08 ID:0KZnqMpu]

あまり調子に乗っていじり続けていたら、『彼女』に念力で止められてしまった。
反省しろ、と言わんばかりに『彼女』から恨めしげな目つきで見上げられると、僕も気が咎める。

――ごめん、つい楽しくて。それに、すごく綺麗だった。

それを聞いて、『彼女』は幾分まなじりを和らげた。やっぱり口に出して褒められると嬉しいのだろうか。
やがて『彼女』は目を見開くと、僕の下腹部あたりへするすると移動した。

『彼女』を撫でさすって不思議な燐光を浴びていたときから、僕は心身ともに興奮していた。
僕の陰茎はあさましく血を集めてテントを張っていた。衣服を取り除けようと、『彼女』はファスナーをつまむ。
僕はそれに抗おうとして、金縛りをかけられていることに気づいた。『彼女』の仕業だろう。
『彼女』は有無を言わさず僕を弄ぶつもりらしい。さっきの行動を根に持ったのか、単に面白そうだと思ったのか。

苦労する様子も無く『彼女』は僕の部屋着と下着を脱がせてしまった。
触れてもいないのに勃起してしまっている陰茎を、『彼女』は硬直しながら見つめている。
僕ら人間の男にとっては珍しくない現象でも、『彼女』にとっては少なからず衝撃的だったのだろう。
そんなにじっと見つめられると羞恥心が頭をもたげてくるが、僕は何も言えなかった。

『彼女』はそろそろとぎこちない手つきで僕の陰茎に触れた。愛撫のやり方なんか教えていないんだが。
若葉色の細い指が絡むと、見慣れたはずの陰茎が、ひどくグロテスクな代物に見える。『彼女』の手が動き出す。
『彼女』の手つきは、僕が自慰する時のそれをコピーしているようで、僕よりも積極的だった。僕の心を読んだか。
僕自身なら止めてしまう域の刺激も、『彼女』は躊躇無く与えてくる。性感が高まってくる。

僕の陰茎はこれまでにない位ごちごちに勃起していた。勃起しすぎて、苦痛と快楽が紙一重になっている。
このまま出してしまいたい衝動と、まだ『彼女』の手戯に浸っていたい未練との、危うい均衡の上に僕はいた。
久しく見たことのない懸命な顔つきで、『彼女』は作業に没頭していた。金縛りはいつの間にか解けていた。
『彼女』の真剣な様子を見ていると、ふと意地悪な考えが僕の中に過ぎった。
そんな凛々しい顔をされたら、汚してしまいたくなる。汚せるのが僕だけならば、尚更に。

――サーナイト、それ、咥えてくれないか。

最初に比べるとスムーズになっていた手指が止まった。『彼女』は呆気に取られた風で、僕を見つめ返してきた。
『彼女』は僕のいやらしい望みを感知していなかったようだ。『彼女』が察する前に、僕が声に出してしまったのだろう。

『彼女』は逡巡していた。拒否されるだろうな、と僕は思っていた。
刺激を受け続けて、僕の陰茎はぬめぬめした先走りに塗れている。匂いもきつくなっている。
僕より遥かに甘ったるい味を好む『彼女』にとって、陰茎は一段とえぐいはずだ。
よしんば咥えることができたとしても、耐え切れずに吐き出してしまうんじゃないか。
しかし一方で、『彼女』が僕の求めに応じてくれるのでは、という期待もわずかながらあった。

『彼女』は手淫前の倍以上は固まっていた。沈黙が辺りを埋めていた。あまり追い詰めても可哀想か、もう十分いじめたか。
そう思ってベッドから上体を起こした瞬間、『彼女』は僕の陰茎を手で抑えた。生暖かい感触が亀頭に広がる。
『彼女』は、僕が思っていたよりも、少しだけ意地っ張りだった。


531 名前:「禁じられた遊び」 mailto:sage [2011/08/26(金) 04:24:25.65 ID:0KZnqMpu]

陰茎が『彼女』の口腔に包まれるのを味わいながら、僕は『彼女』の頭を撫でた。
手で弄んでいた時は、『彼女』は僕の心を読んで、僕の手淫の経験を手がかりにすることができた。
口淫では同じことができない。僕は自分の陰茎を咥えることができない。『彼女』にもフェラチオの経験なんか無いだろう。
つまりここからは、ぶっつけ本番だ。『彼女』の吸い方は慎重だった。
舌のような器官がちるちる舐めてきたり絡みついたり。長い前髪越しに、上目遣いの瞳が透ける。

ずっとそばにいた『彼女』の口を、勃起した陰茎を突っ込んで犯す。その様子をすぐそばで見下ろす。
一種の近親相姦的な禁忌を破る背徳感があった。それは、このままイラマチオしてしまいたいほど興奮をそそった。
かつて『彼女』は、母と姉の中間のような存在として、僕を上から見守っていた。その『彼女』に苦悶を強いて奉仕させる。
たとえ刺激が拙くとも、この状況だけで僕は深く陶酔していた。この刹那のために僕は生きてきた、とさえ思った。

しかし、現実は――『彼女』は、僕の想像以上だった。

『彼女』の舌が裏筋をぬらぬらとなぞり出す。新鮮な刺激に、僕は無意識に腰を浮かせてしまった。
反応に気を良くしたのか、口腔に舌がもうひとつ増えたかと思うほどの勢いで、『彼女』はペースを上げていく。
僕が裏筋へ意識を向けたと思えば、すぐさま鈴口にちろちろと責めが迫ってくる。手淫の段階で弱点を把握されていたようだ。
敏感なところを不意打ちされ、僕はたまらず『彼女』の口に出そうとして――射精できなかった。
陰茎のある箇所を押さえられると射精できなくなるというが、それか。あるいは、単純に念力で抑えつけたのか。
判断する思考の余裕は無かった。そんな余裕は、『彼女』に完全に奪われていた。

――さ、サーナイト、もういいっ、もういいから、出させて……っ!

『彼女』の責めは終わらない。執拗に、丹念に、鈴口のあたりを往来する。
射精を封じられた僕は、それでも必死に衝動を解放しようと、『彼女』の頭をつかんで、力任せに喉奥へ叩きつけた。
人間であれば絶対にえずく抜き差しも、『彼女』の口腔はねっとりと受け止めて離さない。
往来が徐々に深くなる。鈴口をこじ開けて中に侵入する気配を察して、僕の臍下が勝手に力んだ。

未知の感触に襲われた。尿道への刺激が僕を混乱させた。サーナイトの身体が不定形だと言っても、それは恐ろしかった。
僕は言葉になっていない叫びをあげながら、全力で『彼女』の中から脱出しようとした。
その衝撃で限界が来て、抜きがけに陰茎が暴発した。『彼女』の顔や身体へ、見たこともない勢いで精液をぶちまけた。
陰茎は僕の意思を離れて、拍動より少し遅い周期で数度脈打っていた。

まさか陰茎を犯されることになるなんて、そんなことをされたのは、後にも先にも『彼女』だけだった。
僕は腰が抜けて立てなくなっていた。『彼女』は僕にぶちまけられた精液を、僕に見せつけるように舐めていた。
その目は、『彼女』がキルリアだったころ、僕が吐き出したキャンディを掻っ攫った直後のそれに似ていた。

ひとしきり精液を舐め尽くすと、『彼女』はベッドに沈んでいた僕に擦り寄ってきた。
『彼女』の甘ったるい匂いに、僕の雄臭さが混じり合っていて、噎せ返るほど濃密な空気が漂った。
言葉を交わせなくても、『彼女』がまだ満足していないと、僕は確信できた。








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