- 444 名前:名無し for all, all for 名無し mailto:sage [2019/06/07(金) 13:01:41.33 .net]
- BLドラマとLGBTドラマの境目を超える !!
- ゲイカップルの日常描く『きのう何食べた?』の可能性 - 仕事が終わってからスーパーで買い物をし、自宅のキッチンで手早く料理を作り、食卓であったかい夕飯を食べる。 そんなごく普通の日常生活を描くドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京系)が好評だ。 このドラマが画期的なのは、食卓を囲むのが西島秀俊演じる弁護士の“シロさん”と 内野聖陽演じる美容師の“ケンジ”という同棲中の男性2人であること。 ジャンル分けするならば、恋愛ドラマというよりホームドラマ、しかもゲイカップルの! というところが新しい。 原作は、漫画家よしながふみが『モーニング』で連載中のベストセラーコミック。 よしながふみの代表作には男女が逆転したSF時代劇『大奥』もあるが、 そもそも彼女はBL(ボーイズラブ)から出発した作家で、キャラクターには男性同士のカップルやゲイが登場することも多い。 ただ、これまでは映像化されたとき、そのBL的要素が反映されないこともあったのだ。 しかし、時代は変わった。 『きのう何食べた?』では、“シロさん”を演じる西島秀俊が「タチネコで言ったらネコ」と照れながらも言い、 内野聖陽演じる美容師の“ケンジ”はお客に「僕、ゲイなんですよ」とあっさり告白する。 どちらも原作のセリフをそのまま使っており、両親に理解されないなど、 ゲイであるがゆえの大変さも原作どおりリアルに描かれていくようだ。 ただ、原作(商業版)にラブシーンはないので、ドラマでもシロさんとケンジの性的な部分は出さないだろう。 2人が暮らすマンションの場面でも寝室は映さない可能性が高い。 それでも、オープニングの自撮り動画で2人がいちゃいちゃしながら 料理を作り食卓を囲むだけで、BLファンは「尊い」と充分に萌えている。 西島、内野の演技もさすがだが、 40代のおじさん2人が見せるかわいらしさと性的マイノリティとして生きる彼らの抱えるせつなさという原作のエッセンスをうまく抽出している。 ここで忘れてはいけないのは、現在、次々に映像化されている男性同士のラブストーリー群はBLが原作であったりベースであったりするということ。 主に女性のクリエイターが発想する女性のためのファンタジックな物語とキャラクターであり、実際にゲイの人が好むものとは異なる場合が多い。 4月20日にはBLファンである腐女子とゲイの少年が交際する『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』(NHK)もスタート。 平成の終わりから“美しい調和”を表わす令和の始まりへ。 同性愛を描くドラマは明らかに増え、新たなステージに入ってきている。 同性愛を妄想として楽しみたいコミックファンと現実的な問題を抱えるLGBTの人、 その両方から支持され、ダイバーシティ(多様性)の実現にひと役買えるようなドラマが出てくるのかどうか? やや楽観的な見込みかもしれないが、 元号をまたいで放送される『きのう何食べた?』と 『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』にはその可能性が大いにある。
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