- 337 名前:名無し for all, all for 名無し mailto:sage [2019/06/03(月) 15:09:28.30 .net]
- 真面目さや必死なズレ感、シリアスさやデリケートさを優しく包み込む「笑い」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190602-00000307-oriconbiz-ent&p=2 「ほっこり」とともに多い感想「笑える」については、Twitterに以下のようなコメントがある。 「何食べの7話目、ずっと笑いっぱなしで見てしまい いつもOPでホロリとするのに、お話がおもしろすぎて」 「何食べ、週一の癒しと笑いの時間」 「何食べの録画をゲラゲラ笑いながら見てしまった…シロさんの自意識過剰すごいし、 小日向さん怪しすぎるし、ジルベールのTシャツひどいしケンジかわいいし」。 このような絶妙な「笑い」を生むのは、登場人物たちの真剣さと「ズレ」具合だろう。 まず思い出されるのは、史朗の「料理仲間」の主婦・佳代子さん(田中美佐子)のエピソード。 「安いけど、1個は食べきれるか…」という同じ葛藤をしていた見ず知らずの史朗を、 「スイカを分かち合う」目的のために、自分の家にあげる。 にもかわらず、「もしかして襲われる?」というトンデモな勘違いを炸裂・パニック→誤解を解くために 「ゲイ」であることを大声で宣言する史朗→またもパニック→弁護士の名刺を渡して「ああ…」と落ち着く。 本来はデリケートな問題をはらむエピソードだが、ゲイというものに対して知識が全くないかわりに、 大雑把で、デリカシーもなければ偏見もないフラットさに、思わずクスリとさせられてしまう。 また、「同じゲイ同士」として紹介された小日向さん(山本耕史)に、自分が狙われていると勘違いし、 警戒しつつも、好みのタイプであることから動揺する史朗の必死さも笑える。 さらに、そんな小日向さんが、「ジルベールのような美少年」と呼び、 小悪魔的でワガママ放題なエピソードを語っていた恋人・航(磯村勇斗)は、 実際に会ってみると、変な針ネズミTシャツを着て、ボサボサ頭で、無精ひげの、イメージとはかけ離れた青年だった。 そのズレ具合と「恋は盲目」っぷりに、視聴者は史朗の心境とシンクロするように、爆笑させられてしまう。 そして、極めつけは、史朗の母の存在だ。最初は、同性愛者である息子を理解しようと、 オフ会に参加して必死に勉強し、「同性愛者なのは恥ずかしいことじゃないのよ」と力説していた。 また、がんの手術をする夫を心配するあまり、病院でパニックになったり、 神に祈ったり、史朗を怒ったりする大忙しの母。その大真面目なズレ具合には、 本来深刻な状況にもかかわらず、クスリとさせられてしまう。 しかも、そのパニックぶりから描かれるのは、いかに母が父を好きであるかということや、 「一緒に暮らす相手は特別」ということ。そこで視聴者はホロリとさせられてしまうのだ。 「良い人たち」の真面目で必死なズレ感は、おかしくも愛おしい。そして、デリケートな問題や、 シリアスな展開を、さりげなく笑いで描き、その後にじんわり泣かせる『きのう何食べた?』。 当たり前の日常を描いているにもかかわらず、癒されたり、笑ったり、泣かされたり、感情の変化が大忙しのドラマだ。
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