- 500 名前:既にその名前は使われています [2011/03/18(金) 16:11:58.08 ID:mNKuWYT6]
- 2階に上ってバタバタドアを開けまくって遊んでいると1つだけ開かないドアがあった。
しょうがないのでドアの新聞受けから覗き込むと、誰かの顔が見えた。 まだ幼稚園くらいの幼い男の子の顔だった。 一瞬ビビったが、向こうからテレビのアソパソマソの歌が聞こえてきたので、 「誰か住んでたのか」と思いほっとした。幽霊が出るとき普通アソパソマソの歌なんか聞こえてこないよな。 安心した俺は、向こうの男の子を笑かしてやろうとバイキソマソの物真似をした。男の子はキャッキャッと声をあげて 笑った。俺は調子に乗ってドキソちゃんの物まねもした。男の子はまた笑った。 よし、次は木の枝でも突っ込んで脅かしてやろう。俺は木の枝を探す為に一旦新聞受けから 顔を離した。 木の枝を探す俺の視界に開いたドアが入る。俺はふと違和感を感じた。何かが おかしい・・・ ドアの向こう側は、新聞受けのポストになっていたのだ。 幼稚園の男の子と言えども、顔なんて突っ込めるはずはない。 それに気づいた瞬間、ドアノブがすごい勢いでガチャガチャと回り始めた。 俺は2階から飛び降り、めちゃくちゃに走って家に着いた。どこをどう走ったのか全く覚えていない。 それから何度もあの廃墟に行ったが、一度もあの4棟目の建物を見つけた事はない。 雑木林の中に友達を連れて行ってみた事もあったが、見つからなかった。 何よりも、雑木林の奥は、崖になっていたんだ。
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