- 772 名前:本当にあった怖い名無し mailto:sage [2011/03/20(日) 07:11:39.20 ID:+tgibXzE0]
- 10年以上前に基礎掘削で出た残土の中から赤いビー玉を拾った。
その現場は池を埋め立てられ、その上にアパートがあったんだが アパートが火事で全焼して取り壊された跡地に総戸数200以上のマンションを建てる物。 休憩時間に図面を見ながらユンボの逃げ道やダンプの進入路を確認しつつブラブラしているると 何故か残土の山が気になり手で掘ってみるとビー玉を見つけた。 水道で洗ってハンカチで包んで胸ポケットに入れて作業に戻ると 面白いほど段取りが上手くいったり、思いついたアイデアを試すと見事に的中したりと 最高に気分良く仕事が出来た。 きっとあのビー玉は幸運のお守りだと思って酒を買って帰り、家で酒を供えて拝んだ。 翌朝そのビー玉を見ると赤から青紫に変わっていて不思議に思ったが乾燥したとか 適当な理由をつけて納得してまたポケットに入れて数日お守り代わりに身に付けた。 金運が良くなるとかは無かったが仕事が上手く進み工期を2割も短縮できるペースで進んでいたが 社長が現場に来てあれこれと指図をされて現場を引っ掻き回されて帰り際にもグダグダ言われて 「死ねよ、もう来んな」と思っていたら胸がチクっとしたがその時は気にならず 作業を続けた。 終業時間間際に社長のバカ息子から電話があり「社長が死んだ」と聞かされて飛んで帰った。 病院で社長の顔だけ見て帰宅すると、ビー玉が拾った時のような赤い色に戻っていて 3つに割れていた。 せっかく工期を基礎の時点で短縮出来たからということで仮通夜の日は定時までとは言え 平常通り仕事に付いた。帰り際にビー玉を現場に埋めて酒をかけて帰ったが あのビー玉ってなんだったんだろうな。
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