- 209 名前:本当にあった怖い名無し [2007/11/11(日) 18:12:03 ID:tXbxfwcY0]
- >>208の続き
寝ていると思ったおっさんの目は、閉じていなかった。 ただその目には、もう生気が宿っていなかった。 人間本気で怖いものに遭遇したときは、叫び声すら出ないもんなのかな。 俺はただ『死んでる・・・・死んでるよ・・・・・』としか言えなかった。 血の気が引くっていうのを初めて体験した。 若干腰を抜かしつつも、 死体の側にいたくなかったので今度はその車の助手席側に回った。 そこで見た光景は、おそらく一生忘れないだろう。 運転席のおっさんの足元に倒れこんで、動かなくなっている60歳くらいの男性。 そして後部座席には、正座のような格好をして前屈みになったまま固まっているお婆さん。 俺は後ずさりしながら、Eに『死んでる・・・たくさん死んでる・・・・』と告げた。 俺のただならぬ雰囲気を察知したのか、 Eも車を飛び降りてその車の中を覗き込んで、 そして『ほんとだ・・・死んでる・・・』と言って、俺と同じように固まった。 続きます
|
|