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じわじわ来る怖い話30じわ目



235 名前:本当にあった怖い名無し mailto:sage [2010/02/27(土) 00:01:04 ID:GDwPiL2dO]
「……えっ? ウサコを遠足に連れていく!?」
「しーっ! 俊介くん、声が大きい」

遠足の前日、ルミちゃんから秘密の計画を打ち明けられ、僕は弱ってしまった。
遠足で留守にするあいだウサコのことが心配だし、何よりたまにはウサコをのんびり自然に触れさせてあげたいのだという。
「で、でもルミちゃん、いくら何でもバレるんじゃ……」
「大丈夫大丈夫。リュックに入れておけば見えないし、ウサコにはおとなしくするように言っておくから。
俊介くん、トイレの時だけ皆に気づかれないよう見張っててね」
「う、うん、べつにいいけど……」
不安だ。本当に大丈夫なんだろうか……

遠足当日。電車やバスの中では何とかバレずにすんだ。
トイレのたびにリュックを背負って立つルミちゃんをクラスの皆はちょっと奇異な目で見ていたけど、
どうせルミちゃんの行動はいつも皆の理解の範疇を超えているので誰も何も言わなかった。
そしていよいよ目的地の小高い山に到着した。ここからはハイキングだ。
「これでやっとウサコをリュックから出せるね」
僕は少しホッとしてそう耳打ちした。……あれ? でもルミちゃんの様子がなんかおかしい。やけに青い顔をしている。
「どうしたの、ルミちゃん」
「ウサコが……あたし……」
「あれ……リュックの中にいないよルミちゃん!!」

後日、警察の事情聴取を何とか適当にごまかした僕は、校庭の隅のウサギ小屋に向かった。
ウサコはいつもと変わらない様子で中にいた。
『み、見ちゃらめえぇ〜〜!』というルミちゃんの叫び声を脳裡でリピートさせながら僕は、吐き気と股間の疼きを同時に感じていた。






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