- 1 名前:haru ★ [2021/09/20(月) 13:22:33.65 ID:vlsJg/r89.net]
- 研究の詳細は、8月12日付の科学誌『Nature Electronics』に掲載されました。
以前から科学者たちは、「脳とコンピュータをつなぐデバイス」を開発してきました。 こうしたデバイスの要となるのが、脳波を使った入力装置「ブレインコンピューターインターフェース(BCI)」です。 これは脳内の電気信号を記録し、その情報を外部のコンピュータに送信します。 現在、このBCIのほとんどはマットに端子が付いたような帽子を使って、脳波を読み取っています。 これでもある程度の神経活動を記録できますが、研究チームは、もっと緻密にデータ収集できるようにしたいと思いました。 そこで開発されたのが、塩粒ほどの大きさのシリコンマイクロチップ「ニューログレイン」です。 非常に小さいセンサーを脳細胞の各所に点在させることで、より詳細な神経活動を記録できるというのです。 そして複数のニューログレインから送られた情報は、頭皮に取り付けられた薄い通信パッチを介して、外部のコンピュータへと送信されます。 ちなみにニューログレインに必要な電力は通信パッチからワイヤレス給電されるとのこと。 ヌルミッコ氏によると、この新しいシステムは「携帯電話と電波塔のよう」です。 複数の携帯電話が電波塔で繋がっているように、脳内に点在するニューログレインの情報が通信パッチに集められるのです。 チームは、ニューログレインをマウスの脳でテストしました。 マウスの大脳皮質に48個のニューログレインを移植したのです。 その結果、調査対象である運動野と感覚野の神経活動の記録と送信に成功しました。 今回はマウスの脳が小さいため、ニューログレインの数は48個だけでしたが、現在のシステムであれば770個まで運用が可能とのこと。 もっと大きな脳をもつ動物や人間へのスケールアップも可能でしょう。 チームは将来的に、数千のニューログレインを扱うことを想定しています。 人間の脳の神経活動を広範囲に記録できるなら、てんかんや麻痺、パーキンソン病などの神経疾患の治療に役立つかもしれません。 とはいえ現段階では、チップからの信号には十分な強度がないため、チームはまず信号の品質を向上させるため、今後もマウスを使った実験を続けていく予定です。 https://nazology.net/wp-content/uploads/2021/09/gegww.jpg https://nazology.net/wp-content/uploads/2021/09/neurograin-700.jpg https://nazology.net/wp-content/uploads/2021/09/Depositphotos_23840137_s-2019-720x600.jpg 2021/09/16 https://nazology.net/archives/96568
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