- 1 名前:首都圏の虎 ★ mailto:sage [2020/01/20(月) 13:33:08 ID:KAx1VXuj9.net]
- 五輪のマラソンと競歩の会場が札幌に移るなど暑さ対策が課題の東京五輪・パラリンピックに、山形のコケが“涼”を届けようとしている。コケを植えた特製の軽量ボードを既存の建物に取り付けるなどして暑さを緩和するもので、屋根に設置すると10度以上も温度を下げる実験結果がある。東京大会ではチケット売り場の壁面など人の集まる場所での活用が期待されている。
「コケボード」を作っているのは、屋上・壁面緑化などに取り組むモス山形(山形市中沼)。山本正幸社長(67)は1991年にログハウス販売会社を設立したが、日々、出入りする山で見掛けたコケの可能性を探っていた。折しも97年に京都議定書が採択されて温暖化対策に注目が集まった。「いつかコケが温暖化対策に必要になる時代が来ると感じた。山間部が多い山形は適した環境だ」と、2000年からコケ栽培・販売に転じ、04年に現在の社名に変えた。 同市内や山形県遊佐町、酒田市の耕作放棄地計10ヘクタールを栽培畑とし、8種類のコケを育てている。農作物と違って鳥獣の食害はなく、軽量で高齢者も作業しやすい。畑は中山間地にもあり、平地より寒暖差が大きいため朝露や夜露が多い点が生育に適しているという。現在は社員18人、パート4人と小規模ながら、屋上緑化に関するコケ栽培・加工量は全国シェア8割を誇る。 国土交通省が東京大会での活用を念頭に17、18年に暑熱対策の実証調査パートナーを募集した際には、唯一、コケに特化した緑化技術を提案し、いずれも選定された。 強化発泡スチロールとコケを一体化したボードは屋根、不織布とコケのマットは壁に取り付け可能だ。19年8月に山形市内の倉庫の屋根で実験すると、気温36・9度の時、ボードを設置していない屋根は52・9度まで上がり、ボードを設置すると38・6度。過去には20度の差があった実験結果もあるという。 日当たりの良い場所で使われるスナゴケは保水力が高く、乾燥にも強い。壁面緑化で主流の花やツタ、芝と違って土が不要で、維持コストも少ない。生育には1年から1年半かかるが、雪の下でも炎天下でも育つという。 かつて33年に気温40・8度を記録し、07年まで「最高気温日本一」だった山形発の技術で暑い東京を冷やす作戦。全国的に中山間地の耕作放棄が課題の中、山本社長は温暖化対策に加え「耕作放棄地を有効活用し、地域の活性化にもつなげたい」と力を込めた。【的野暁】 https://lpt.c.yimg.jp/amd/20200118-00000018-mai-000-view.jpg 1/18(土) 12:40配信 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200118-00000018-mai-env
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