- 1 名前:ガーディス ★ [2019/08/18(日) 08:37:58.63 ID:/MLtOsXg9.net]
- 週末の政治
◆柴山文科相の「サイレントマジョリティは賛成」はなぜ無敵論法なのか 柴山昌彦文部科学相は大学入試共通テスト問題にからむツイッター上でのやりとりに関し、公式ツイッターで「サイレントマジョリティは賛成です」と発言しました。 「サイレントマジョリティ」とは積極的な発言行為をしない多数派を指す言葉。対義語は「ノイジーマイノリティ」で、声高に発言する少数派となります。 柴山文科相の「サイレントマジョリティは賛成です」発言は、批判者を声だけは大きいものの少数派に過ぎないと断定した上で、何も言わない人はみな賛成派だと断言していることになります。 なお当然ながらサイレントマジョリティは物言わぬため、彼らの実際の賛否の比率を知る事は容易ではなく、それ故にこの言葉は言った者勝ちの「無敵論法」となってしまいます。 これは明確な根拠となるデータを提示できなければ都合よく「盛っている」と判断されてもやむを得ないものの、同様に反論の根拠となる有効なデータも存在しないためです。 このサイレントマジョリティ論法は柴山文科相の発明品ではなく、例えば1969年にアメリカのニクソン大統領がベトナム戦争で即時全面撤退を求める反戦運動に対し、「そういった運動や声高な発言をしないアメリカ国民の大多数は、ベトナムからの即時全面撤退を求めていない」と述べています。 また日本でも1960年の「安保闘争」の際、安倍首相の祖父の岸信介首相が安保反対デモに関して「声なき国民の声に我々が謙虚に耳を傾けて、日本の民主政治の将来を考えて処置すべきことが私は首相に課せられているいちばん大きな責任だと思ってます。今は『声ある声』だけです」と述べています。 実際にモンスタークレーマーによる難癖と言うしかない理不尽な批判や要求が存在することは、クレーム対応に少しでも関わったことのある人ならば身に染みて分かっているとおり。 ですがこの論法は上記のように「批判者は声高な少数派に過ぎず、物言わぬ多数派は賛成だ」と主張し、批判を口封じする際に便利に使われてきた経緯があります。 ◆大学入学共通テスト問題とは? 教育行政の責任者である柴山文科相がこの論法を使う事は、批判が適切なものであれば問題の現場の当事者の悲鳴に蓋をする結果になってしまいます。 それではいったい何について批判が行われているのかというと、2020年度から採用される「大学入学共通テスト」に関する問題です。 既にこの大学入学共通テストに対しては、当事者となる中高生らやその保護者、中高大それぞれの教育関係者や塾・予備校関係者らから大きな疑念や批判が噴き出していました。 ・第1の問題「記述式問題」 問題とされている点は大きく2つ。ひとつ目は一部の入試科目で記述式問題が課せられること。2020年度にまず国語と数学で導入され、2024年度以降は地理歴史・公民や理科分野にも広げる予定となっています。 ここで問題となるのが採点です。マークシート方式のセンター試験と違い、こうした記述式問題は人力で採点する必要があます。 そしてもちろんこれは入試のため、約50万人とされる受験生の答案を約20日間で採点する必要があり、これに1万人程度の採点者が必要となります。そしてプロの採点者や大学教授、大学院生らではこの数を確保できないため、大学生バイトにも採点を行わせるとされています。 記述式問題では当然ながら採点基準が設けられ、完全な正解でなくとも部分点が与えられます。誤字脱字や論理の飛躍などを含め、どの要素がどれほど減点対象となるのか、全ての受験生に対して公平に基準を適用できるのかが問題となります。 果たして素人の大学生バイト込みの1万人が受験シーズンという極めて多忙な時期に、20日間でこの採点を無事に終えられるのか、関係者らからは極めて大きな懸念が出ています。 ・第2の問題「英語試験のアウトソーシング化」 全文 https://buzzap.jp/news/20190817-shibayama-silent-majority/ https://buzzap.net/images/2019/08/17/shibayama-silent-majority/07.png
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